2026年9月の下旬から、企業が「不正アクセスで個人情報が流出したおそれがある」と公表する例が相次いでいます。旅行予約、カーシェア、カラオケ、コンビニ、鉄道、宅配便と、身近なサービスばかりです。JPCERT/CC(日本の情報セキュリティの調整機関)も10月8日に、国内組織で個人情報の漏えいが相次いでいるとして注意を呼びかけました。

この記事では、流出の通知が来たときにまずやることを、警察庁・IPA(情報処理推進機構)・個人情報保護委員会などの案内をもとにまとめました。メールアドレスやパスワードが過去の流出に含まれていないかを、無料で調べる方法も紹介します。これからの流出を見張り続けたい人向けには、日本で使えるダークウェブ監視サービス5本を比べました(2026年10月8日時点の公式情報)。

先に結論

  • 流出の通知が来た人:メールやSMSのリンクは開かず、公式サイトや公式アプリで確かめます。同じパスワードを使っているサービスは、1つずつ別のランダムなパスワードに変え、二段階認証やパスキーを設定します。運転免許証などが流出したら、CICなどへの本人申告も検討します
  • 流出していないか確かめたい人:無料のHave I Been PwnedやMozilla Monitorで、メールアドレスを調べられます。Googleの「ダークウェブ レポート」は2026年2月に終了しました
  • これからも見張りたい人:メールアドレスだけなら無料のMozilla Monitorで続けられます。カードや口座、本人確認書類まで見張るなら、流出が見つかったときに人に相談できるウイルスバスター トータルセキュリティ(総合1位)と、監視できる情報の種類が多いノートン 360 デラックス(2位)が候補です

最近の主な個人情報の流出(2026年9〜10月)

9月下旬から10月上旬にかけて、次のような公表がありました。流出が確認されたものと、流出したおそれがあるものの両方を含み、規模の大きい順に並べています。いずれも各社の公式発表(2026年10月11日時点)によるものです。

会社・サービス 流出した(おそれがある)情報 規模
skyticket(旅行予約) 氏名・住所など(一部パスワード) 約1,464万件
焼肉きんぐ公式アプリ 氏名・メール・電話番号など 約1,079万件
第一興商(ビッグエコーなど) 氏名・メール・電話番号など 約872万件
タイムズカー 氏名・住所・免許証の情報など 約660万アカウント
ブックオフ 氏名・住所・パスワードなど 最大約643万件
手間いらず(宿の予約管理) 予約者の氏名・電話・メールなど 最大約445万人
ビューカード メールアドレス 約403万件
ローソンID 氏名・メール(一部は住所も) 約216万件
JR東日本(えきねっとなど) メール・カードの有効期限など 最大約206万件
ミスターマックス 氏名・メール・電話番号など 最大約174万人
JR九州Web会員 メールアドレス 最大約130万件
GMOリサーチ&AI(infoQ) 氏名・住所・パスワードなど 最大約95万件
スカラコミュニケーションズ 問い合わせた人の氏名・メールなど 延べ最大約71万件
佐川急便 送り主・届け先の氏名・住所など 調査中
ヤマト運輸 氏名・住所・電話番号など 調査中
  • skyticket:航空券やホテルの予約サイトです。約413万件には、ハッシュ化(そのままでは読めない形に変換)したパスワードが含まれます。別の経路の不正アクセスでは、返金先の銀行口座の情報など17,780件(重複を含む)も、流出した、または流出したおそれがあります。会員1人のアカウントへの不正ログインが確認されていて、運営会社は、同じパスワードを使っているほかのサービスも含めて変更するよう呼びかけています
  • 第一興商:委託先のパソコン1台がウイルスに感染したもので、「漏えいのおそれ」の段階です。件数には従業員の情報約9.3万件を含みます
  • タイムズカー:カーシェアのサービスです。このうち約160万アカウントでは、運転免許証などの本人確認書類の画像も流出しました
  • ブックオフ:パスワードはハッシュ値の形で含まれます。件数は会員番号の数で、実際の人数とは異なります
  • 手間いらず:ホテルや旅館が予約の管理に使うシステムで、利用者が直接使うサービスではありません。宿泊施設や予約サイトを装い、「事前チェックイン」などを口実にカード情報の入力や支払いを求めるメッセージ(メール・SMS・WhatsApp)が確認されています
  • ビューカード・JR東日本・JR九州:データセンターを運営するIDCフロンティアのクラウドが攻撃を受けた影響です。JR東日本の「大人の休日倶楽部」では、カードの有効期限も対象です(カード番号は含まれません)。同じ件でPeachと高島屋も公表していますが、10月9日時点で流出は確認されていません
  • ローソン:ローソンIDの情報です。ローソンアプリの予約機能では、26件でカード番号の一部も流出しました
  • 佐川急便:不正アクセスを受けたのは「お荷物問い合わせサービス」ですが、9月30日からさかのぼって約100日分(6月下旬以降)に預けられた荷物の送り主・届け先が対象になりえます。荷物を送っただけ、通販で受け取っただけの人も含まれます。10月9日の第4報でも、件数は調査中です
  • ヤマト運輸:「クロネコ代金後払いサービス」の利用者の情報です
  • スカラコミュニケーションズ:大和証券などが使うFAQシステム「i-ask」の提供元で、最大5社の問い合わせの情報が対象です
  • GMOリサーチ&AI:アンケートサイト「infoQ」で、パスワードは暗号化されていました。本人の意思によらずポイントがギフトコードに交換される二次被害も確認されています

7月には、KDDIが運営するプロバイダー向けメールシステムから、約1,223万人分のメールアドレスと約762万人分のパスワードが流出したことも公表されました。

官房長官は10月6日の会見で、これらの事案に関連性があるかは現時点で明らかではないと述べています(報道)。JPCERT/CCは、寄せられた報告から確認された攻撃の手法(既知の弱点の悪用、アプリの通信の不正な操作など)を公表しつつ、すべての事案で同じ手法とは限らないとしています。

個人情報が流出・漏洩したら、まずやること

デジタル大臣は10月6日の会見で、流出した情報がなりすましや不正送金、詐欺などの二次被害につながるおそれがあると指摘し、次の3つを呼びかけました。

  • パスワードの使い回しをやめる
  • 多要素認証を使う
  • 不審なメール・SMSに注意し、公式サイトや公式アプリからアクセスする

警察庁やフィッシング対策協議会、各社の案内をもとに、やることを優先する順に並べました。

1. メールやSMSのリンクは開かず、公式サイトで確かめる

流出のあとに特に注意したいのは、流出した会社や警察をかたる偽のメール・SMS・電話です。警察庁によると、「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」といった言葉で急がせる手口が多く使われています。流出した各社も、メールやSMS、電話でパスワードやカード情報を聞くことはないと明言しています。宿泊予約の情報が流出したおそれがある件では、宿泊施設や予約サイトを装い、「事前チェックイン」などを口実に外部サイトへ誘導して、カード情報の入力や支払いを求めるメッセージも確認されています。

会社からの本物の連絡がメールで届くこともあるので、メールのリンクからは操作せず、ブックマークや公式アプリから確かめてください。なお、公的機関や流出した会社をかたって「個人情報を削除してあげる」と持ちかける電話やメールは詐欺です(国民生活センター)。

2. 同じパスワードを使っているサービスを変更する

流出したIDとパスワードは、ほかのサービスへのログインに試されます(リスト型攻撃)。流出元のサービスだけでなく、同じパスワードを使っているサービスもすべて、1つずつ別のランダムなパスワードに変えてください。作り方と変える順番、パスワード管理アプリの選び方は次の章で紹介します。

3. 二段階認証(多要素認証)・パスキーを設定する

多要素認証は、パスワードのほかに、スマホへの確認や指紋などを組み合わせてログインする仕組みです。二段階認証もその一つです。パスワードが漏れても、設定しておけば乗っ取られにくくなります。IPAはパスキー(指紋や顔認証でログインする仕組み)の利用を勧めています。国家サイバー統括室(旧NISC)のハンドブックは、SMSやメールで届く確認コードを「推奨できないもの」とし、認証アプリやセキュリティキー、生体認証を勧めています。認証アプリは、Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorが無料で使えます。iPhoneの「パスワード」アプリや1Passwordにも、確認コードを保存する機能があります。

GoogleやApple、Microsoft、Amazon、楽天、メルカリなどはパスキーに対応済みです。ネット証券では、楽天証券が順次、マネックス証券が2026年6月30日から、ログイン時のパスキーを必須にしています。

4. クレジットカードの明細を確認する

カード番号が流出していなくても、偽サイトに入力させる手口で盗まれることがあります。日本クレジット協会は、利用明細を確認し、覚えのない利用があればすぐにカード会社へ連絡するよう案内しています。不正利用には会員の補償制度がありますが、条件はカード会社によって異なります。

あわせて、カード会社の利用通知サービス(カードを使うたびにメールやアプリで知らせる機能)と、ネットで買い物をするときの本人認証(3Dセキュア)も設定しておきましょう。どちらも日本クレジット協会が勧めている方法です。利用通知があれば不正に使われてもすぐに気づけ、3Dセキュアはネットでの不正利用を防ぎやすくします。

5. 本人確認書類が流出したら、CICなどに本人申告をする

運転免許証などの本人確認書類が流出した場合は、信用情報機関に「本人申告」を登録できます。登録しておくと、ローンやクレジットカードの審査のときに、本人確認を慎重にするよう金融機関に伝わります。信用情報機関は3つあり、JICCはそれぞれに登録するよう勧めています。

信用情報機関 申し込み方法と手数料
CIC インターネット・郵送(1,000円)
JICC スマホ(700円)・郵送(1,111円)
全国銀行個人信用情報センター インターネット(500円)など

CICは、本人申告は悪用を防ぐことを約束するものではなく、補償もないと明記しています。流出の公表が相次いだ10月上旬は申し込みが増え、全国銀行個人信用情報センターは処理に日数がかかると案内しています。

6. 困ったときの相談窓口

相談したいこと 窓口
詐欺や契約のトラブル 消費者ホットライン 188
被害にあった・犯罪かもしれない 警察相談専用電話 #9110
ウイルスや不正ログイン IPA 03-5978-7509
個人情報の取り扱い 個人情報保護委員会 03-6457-9849

緊急のときは110番に電話してください。IPAの窓口は平日10〜17時、個人情報保護委員会の相談ダイヤルは平日9時30分〜17時30分です。

パスワードは使い回さず、1つずつランダムなものに変える

使い回しが危ない理由:1つ漏れると、同じパスワードのサービスが次々に狙われる

同じパスワードを使っていれば、1つの流出をきっかけに、メールも通販も銀行も入られてしまいます。警察庁のまとめでは、2026年上半期に検挙された不正アクセスの手口で最も多かったのは「パスワードの設定・管理の甘さにつけ込んで入手」でした(124件中47件)。infoQを運営するGMOリサーチ&AIも、同じパスワードをほかのサービスで使っている人に変更を勧めています。

「password1」を「password2」にするような、一部だけ変えたパスワードも危険です。個人情報保護委員会は、使い回しをやめ、一度漏れたパスワードは今後使わないよう呼びかけています。事業者向けの資料でも、似たパスワードを使い回さないよう利用者に伝えることを求めています。サービスごとに、まったく別のパスワードが必要です。

新しいパスワードは「長く、ランダムに」

総務省は、10文字以上で、数字・記号・英字の大文字と小文字を混ぜたパスワードを勧めています。IPAは、数字と英字の大文字・小文字を組み合わせて15桁程度にし、さらに安全にするなら記号を足すよう案内しています。誕生日や名前、辞書にある単語の組み合わせは推測されやすいので避けてください。

こうした長くランダムなパスワードを人が考えて覚えるのは無理なので、パスワード管理アプリの「生成」機能で作り、そのまま保存させます。たとえばiPhoneは、新しいパスワードを登録する画面で20文字のパスワードを自動で提案します。20文字前後で作れば、総務省とIPAのどちらの目安も満たせます。パスワードを変え始める前に、まず管理アプリを1つ決めて入れておくのが近道です。

パスワード管理アプリは「セキュリティ」で選ぶ

総務省やIPAは、スマホやブラウザの標準機能、専用アプリなどのパスワード管理ツールの利用を勧めています。一方、国家サイバー統括室のハンドブックは、クラウドに保存するタイプは慎重に選び、過去に情報流出のトラブルがあったサービスは避けるよう書いています。たとえばLastPassは2022年に、利用者の保管データ(暗号化された部分を含む)がクラウドのバックアップから持ち出されたと公表しています。すべてのパスワードを預ける場所なので、次の点で選んでください。

  • 運営会社も中身を見られない仕組みか(端末の中で暗号化し、鍵は利用者だけが持つ)
  • 第三者による監査の結果を公開しているか
  • 流出したパスワードや使い回しを知らせてくれるか
  • アプリ自体のログインに二段階認証を設定できるか
アプリ運営も見られない監査の公開流出の通知料金
1Password○○○有料
Bitwarden○○有料版無料〜
Proton Pass○○有料版無料〜
iPhone「パスワード」○ISO認証(iCloud)○無料
Googleパスワード設定でオン専用の報告なし○無料

※ 2026年10月8日時点の各公式情報です。「流出の通知」は、保存したパスワードやメールアドレスが流出に含まれていると知らせる機能です。Proton Passは無料プランでも、使い回しや弱いパスワードのチェックはできます。

※ iPhoneの「パスワード」は、保存先のiCloudがISO 27001/27018の認証を受けています。Googleパスワードマネージャーには、専用の監査報告が見つかりませんでした。

※ アプリ自体のログインの二段階認証は、5本とも設定できます。

※ Googleパスワードマネージャーは、初期設定では暗号を解く鍵をGoogleが持ちます。「オンデバイス暗号化」をオンにすると利用者だけが鍵を持つ形になりますが、一度オンにすると元に戻せません。

※ どのアプリも完璧ではありません。2026年2月には、スイスのチューリッヒ工科大学が「運営会社のサーバーが乗っ取られた」という前提で複数のアプリの弱点を報告し、各社が修正を進めています。

1Password:アカウントのパスワードに加えて、利用者の端末の中で作られる34文字の「Secret Key」を組み合わせて暗号化する仕組みで、1Password社もSecret Keyを持っていません。SOC 2 Type 2などの第三者による監査を受け、その結果を公式サイトで案内しています。弱点を報告した人に報奨金を払う制度も公開しています。

「Watchtower」は、流出したパスワード、使い回し、弱いパスワード、二段階認証を設定していないサービスを一覧にしてくれます。二段階認証の確認コードも保存して自動入力でき、アプリ自体のログインにも二段階認証を設定できます。iPhoneとWindowsのように、違う会社の端末をまたいで使う人に向いています。

無料プランはなく、ソースネクストでは3年分をまとめて払う3年版(1人用17,980円・台数無制限)を販売しています。3年後は買い直しが必要です。期限が切れても、保存したパスワードを見る・コピーする・書き出すことはできます(自動入力や追加はできません)。Bitwardenとの違いはBitwarden vs 1Passwordで比べています。

1Password(ソースネクスト版)を見る

Bitwarden:中身を公開しているオープンソースのアプリで、外部の専門会社による監査を何度も受け、その報告を公開しています。無料プランでも、端末の数と保存できる件数に上限がなく、パスキーも使えます。流出したパスワードや使い回しのレポート、二段階認証の確認コードを作る機能は、有料版(年19.80ドル)です。まず無料で、端末の数を気にせず始めたい人に向いています(Bitwarden 公式サイト)。

Proton Pass:スイスのProtonのアプリで、すべてのアプリの中身を公開し、外部の監査を受けて、その報告を公開しています。無料プランでも件数と端末数に上限がなく、弱いパスワードや使い回しのチェック、本当のメールアドレスを隠す転送用アドレス(10個まで)が使えます。流出の監視は有料の「Pass Plus」からです。登録するメールアドレスも隠したい人に向いています(Proton Pass 公式サイト)。

iPhone「パスワード」・Googleパスワードマネージャー:どちらも無料で、流出したパスワードを使っていると知らせてくれます。iPhoneの「パスワード」はAppleの説明でエンドツーエンド暗号化され、二段階認証の確認コードも保存できます。iPhoneだけ、Androidだけで使うなら、まずはこれで十分です。Googleを使う場合は、オンデバイス暗号化をオンにするかどうかも検討してください。

なお、後半で紹介するノートン 360 とマカフィー+ にも、パスワード管理の機能が付いています。無料のものを含めた比較はパスワード管理アプリ無料おすすめ5選にまとめています。

変える順番:メールアドレスから

管理アプリを用意したら、乗っ取られたときの被害が大きいものから変えていきます。すべてを一度に変えなくても構いません。

  1. 流出したサービスと、同じパスワードを使っているサービス
  2. メールアドレス(GmailやYahoo!メールなど):ほかのサービスのパスワードを再設定するメールが届く場所なので、ここを取られると芋づる式に乗っ取られます
  3. Apple・Google・Microsoftのアカウント:スマホの中身や保存したパスワードにつながります
  4. 銀行・証券・スマホ決済・カード会社
  5. 通販(Amazon・楽天など)とSNS

変えたサービスから順に、二段階認証やパスキーも設定してください。

ほかにもやっておきたい対策(スマホ・パソコン・VPN)

パスワードのほかにも、流出の被害を小さくするためにできることがあります。多くは無料でできます。

スマホ:偽のSMSと不正アプリに注意する

スマホでは、宅配業者や携帯会社、カード会社をかたるSMSが多く報告されています。警察庁によると、不正なアプリを入れさせ、キャッシュレス決済を遠隔操作して不正に送金させる被害も出ています。

まずは、無料で使える標準の機能と、携帯会社の迷惑SMS対策をオンにしてください。

  • iPhone:メッセージの「不明な差出人をスクリーニング」で、知らない相手からのメッセージを別のフォルダに分けられる
  • Android:Googleメッセージの迷惑メッセージ対策と、アプリを調べるGoogle Play プロテクトを使う。アプリはGoogle Play以外から入れない
  • 携帯会社:ドコモの「危険SMS拒否設定」、auの「迷惑SMSブロック」、ソフトバンクの「迷惑SMSフィルター」などが無料で使える

パソコン:偽の警告とパスワードを盗むウイルスに注意する

パソコンでは、「ウイルスに感染しました」という偽の警告画面でサポートの電話をかけさせる「サポート詐欺」の相談が、IPAで最も多くなっています。偽の「私はロボットではありません」の画面で、不正なコマンドを実行させる手口も警察庁が注意を呼びかけています。こうしたウイルスには、ブラウザに保存したパスワードを盗み出すものがあります。

  • 偽の警告が出ても電話はかけず、ブラウザを閉じる(閉じ方はIPAの偽警告の体験サイトでパソコンから練習できる)
  • 「ファイル名を指定して実行」に何かを貼り付けるよう指示する画面は、すべて詐欺と考える
  • ソフトは公式サイトから入れる。海賊版のソフトは使わない

パソコンのウイルス対策は、Windowsに標準のMicrosoft Defenderでも基本は守れます。詐欺サイトのブロックや流出の監視まで1本で任せたい場合は、後半で紹介するセキュリティソフトが選択肢になります。

スマホ・パソコンを最新にし、画面ロックをかける

総務省は、OSやアプリの更新をすぐに入れるよう勧めています。スマホやパソコンには画面ロックをかけてください(国家サイバー統括室とIPAの「サイバーセキュリティ対策9か条」)。iPhoneの「探す」やAndroidの「デバイスを探す」も、紛失に備えて設定しておきます。

ログインの通知と、ログイン中の端末を確かめる

ログイン中の端末の一覧を開き、知らない端末があれば、その場でログアウトさせてパスワードを変えてください。IPAも、ログインの通知を使い、ログインの履歴を確かめるよう勧めています。

  • Google:Googleアカウントの「セキュリティとログイン」→「お使いのデバイス」→「すべてのデバイスを管理」
  • Apple:iPhoneの「設定」→ 自分の名前 → デバイスの一覧
  • LINE:「設定」→「アカウント」→「ログイン中の端末」。ふだん使っていない端末からログインされると、LINEのトークに通知が届きます

使っていないアカウントは退会する

使っていないサービスのアカウントは退会し、登録するときも必須の項目以外は入力しないようにします(IPAの案内)。クレジットカードの情報も、できるだけサービスに登録しないのが基本です。登録している情報が少ないほど、流出したときの被害も小さくなります。

メールアドレスを使い分ける

iPhoneでは、有料のiCloud+(月180円〜)の「メールを非公開」で、サービスごとに転送用のメールアドレスを作れます。本当のアドレスを知られないので、流出しても迷惑メールを止めやすくなります。Proton Passの無料プランでも転送用アドレスを作れます。なお、Gmailの「+」を付けたアドレスは振り分けには便利ですが、本当のアドレスがそのまま見えるので、隠す効果はありません。

携帯電話の暗証番号を推測されにくいものにする

誕生日や電話番号の一部、「1234」のような番号は避けてください(ドコモの注意喚起)。携帯会社の暗証番号を知られると、au IDなど携帯会社のIDのパスワードを再設定されるおそれがあります(auの案内)。

高齢の家族を詐欺の電話から守る

流出した電話番号や住所を使った詐欺の電話にも注意が必要です。警察庁は、固定電話への国際電話を無料で止められる手続き(国際電話不取扱受付センター 0120-210-364)を案内しています。自治体によっては、通話を録音する機器を無料で貸し出しています。

VPNは流出対策になる?

VPNは、通信を暗号化して、カフェやホテルの公衆Wi-Fiでの盗み見を防ぐ仕組みです。国家サイバー統括室のハンドブックも、暗号化されていないWi-Fiでも盗聴される心配が少なくなるとしています。

ただし、VPNで守れるのは自分の端末からVPNの出口までの通信だけです。今回のように企業のサーバーから情報が流出するのは防げませんし、偽サイトに自分で入力した情報や、使い回したパスワードでの不正ログインも防げません。VPNは、公衆Wi-Fiをよく使う人が追加で入れるもの、と考えてください。

後半で紹介するノートン 360 デラックス、マカフィー+ プレミアム、ESET アルティメットにはVPNが含まれます。ウイルスバスター トータルセキュリティのVPNは、スマホ・タブレットだけで使えます。これらを使うなら、別にVPNを契約する必要はありません。VPNだけを選ぶなら、VPNおすすめ6選で比べています。

メールアドレス・パスワードの流出を無料で確認(Have I Been Pwned など)

Have I Been Pwned の使い方:メールアドレスの流出を確認

Have I Been Pwned(ハブ・アイ・ビーン・ポウンド)は、過去に流出したデータを集めて、メールアドレスやパスワードが含まれているかを調べられる無料のサイトです。画面は英語ですが、使い方は簡単です。

  1. haveibeenpwned.com を開き、入力欄にメールアドレスを入れて「Check」を押す
  2. 見つかった場合は、どのサービスの流出に含まれていたか、何の情報(メールアドレス・パスワードなど)が漏れたかが表示される
  3. 「Notify Me」に登録すると、新しい流出に含まれたときにメールで知らせてくれる(届いた確認メールのリンクを押すと登録が終わる)

見つからなくても安全とは限りません。公式も、収録されているのは流出の一部だと説明しています。2026年10月11日時点では、上の表の国内の事案も載っていません。表のサービスを使っていた人は、各社からの個別の連絡や、各社の専用の確認窓口で対象かどうかを確かめてください。漏れたパスワードそのものは表示されないので、見つかったサービスでは、パスワードを変えておくと安心です。

Mozilla Monitor で見張ってもらう

Firefoxを作っているMozillaの「Mozilla Monitor」は、登録したメールアドレスが新しい流出に含まれたときにメールで知らせてくれる無料のサービスです。画面の一部は日本語で、流出が見つかったときの対処の手順も案内されます。データの出どころはHave I Been Pwnedです。

スマホ・ブラウザに保存したパスワードを調べる

パスワードをスマホやブラウザに保存している人は、標準の機能で、流出したパスワードを使っていないかを調べられます。

  • iPhone・Mac:「パスワード」アプリの「セキュリティ」で、漏洩したパスワードや使い回しが表示される
  • Android・Chrome:Googleパスワードマネージャーの「パスワード チェックアップ」で、漏洩・脆弱・使い回しのパスワードが分かる
  • Microsoft Edge:「パスワード モニター」で、保存したパスワードを流出データと照らし合わせる(WindowsとMac)

なお、Googleの「ダークウェブ レポート」は2026年1月15日に新しいスキャンを終え、2月16日に提供を終了しました。これまでGoogleで見張っていた人は、Mozilla Monitorか、次に紹介する監視サービスで代わりを用意しておくと安心です。

ダークウェブ監視(モニタリング)5選の早見表

ダークウェブとは、犯罪者どうしが盗んだ情報を売り買いするのに使われる、普通の検索では出てこないインターネット上の場所です。ダークウェブ監視サービスは、登録したメールアドレスやカード番号などがそこに出回っていないかを調べ、見つかったら知らせてくれます。

サービス監視できる情報料金(税込)台数人の支援
ウイルスバスター(TS)5種類すべて年7,480円6台あり
ノートン 360 デラックス5種類すべて+住所など初年度8,180円3台別売
マカフィー+ プレミアムメール・電話初年度6,500円無制限なし
ESET アルティメットメール・口座など年14,260円5台記載なし
Mozilla Monitorメールのみ無料―なし

※ 「5種類」は、メールアドレス・電話番号・クレジットカード・銀行口座・本人確認書類(運転免許証・パスポート)です。

※ 2026年10月8日時点の各公式サイトの情報です。ウイルスバスター(TS)は「トータルセキュリティ スタンダード」の自動更新の1年版で、2年目以降も同じ年7,480円です。

※ ノートン・マカフィーは自動更新の最初の1年の価格で、2年目からは高くなります(ノートン 360 デラックスは11,480円、マカフィー+ プレミアムは14,980円)。ESETは延長も同じ年14,260円です。

※ どのサービスも、すべての流出を見つけられるわけではなく、ダークウェブから情報を消すこともできません。見つけて知らせ、対処を案内するところまでです。

総合評価:5軸で5本を順位づけ

サービス 機能性 使いやすさ コスパ 拡張性 安定性 総合
ウイルスバスター(TS) ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎
ノートン 360 デラックス ◎ ◎ △ ◎ ○ ○
マカフィー+ プレミアム △ ◎ △ ◎ ○ △
ESET アルティメット △ ○ ○ ◎ ○ △
Mozilla Monitor △ ○ ◎ △ △ △

上から順に1位〜5位です。◎を2点・○を1点・△を0点として合計し、8点以上を総合◎、6〜7点を総合○、5点以下を総合△としています。採点の方法は記事の後半にまとめています。

1位 ウイルスバスター トータルセキュリティ(総合◎・9点):5種類すべてを監視できて機能性◎、流出が見つかったときにアドバイザーへ電話やメールで相談でき安定性も◎です。2年目以降も同じ年額なのでコスパは○で、合計9点になりました。

2位 ノートン 360 デラックス(総合○・7点):日本で監視できる項目を公式に確かめられる中では最も多く、機能性◎です。人による支援は別売のため安定性は○、2年目から値上がりするためコスパは△としました。

3位 マカフィー+ プレミアム(総合△・5点):台数無制限で拡張性◎ですが、監視の条件として公式に明記されているのはメールアドレスと電話番号だけで、機能性は△です。4位のESETと同じ5点で、機能性と安定性も同じため、ESETのように氏名・住所を英字で登録し直す手間がない、使いやすさの差で上にしました。

4位 ESET アルティメット(総合△・5点):延長料金が初回と同じで、コスパは○です。監視できるのはメールアドレスや銀行口座などで機能性は△、氏名・住所を英字で登録する必要があるため使いやすさは○としました。

5位 Mozilla Monitor(総合△・3点):無料でコスパは◎です。監視できるのはメールアドレスだけで、ほかの守りもないため点は低くなりますが、お金をかけずに始めるなら、まずこれで足ります。

ダークウェブ監視サービス5本の特徴

1. ウイルスバスター トータルセキュリティ|流出が見つかったら人に相談できる

ウイルスバスターは、トレンドマイクロ(個人向けのブランド名は「TrendLife」)のセキュリティソフトです。ダークウェブ監視は「ID プロテクション」(購入ページでは「個人情報漏えい監視」)という機能で、「トータルセキュリティ」のスタンダードとプレミアム(年額版)に追加料金なしで含まれます。従来からある「ウイルスバスター クラウド」には含まれないので、選ぶときに注意してください。

監視できるのは、メールアドレス(5件)、電話番号(5件)、クレジットカード(10件)、銀行口座(5件)、運転免許証、パスポートです。流出が確認されると警告が届き、対処の方法が案内されます。セキュリティアドバイザーが電話またはメールで対処をサポートしてくれます(問題の解決までは保証されません)。ID プロテクションを使えるのは契約者本人1人だけです。

料金は、トータルセキュリティ スタンダードの自動更新の1年版が7,480円で、2年目以降も同じです。6台まで使えます。更新後の総額でマカフィーと比べた結果はマカフィーとウイルスバスターの比較にまとめています。

  • 機能性◎:メール・電話・カード・口座・本人確認書類の5種類すべてを監視できる
  • 使いやすさ◎:日本語で設定でき、見つかったときの対処も日本語で案内される
  • コスパ○:2年目以降も初回と同じ年額
  • 拡張性◎:ウイルス対策・詐欺サイト対策が付き、6台まで使える
  • 安定性◎:メーカーが日本で長く個人向けに提供していて、流出時にアドバイザーへ相談できる
ウイルスバスター 公式サイトを見る

メリット

  • 流出が見つかったときに、電話やメールで相談できる
  • カード・口座・本人確認書類まで監視できる
  • 2年目以降も同じ年額で、6台まで使える

デメリット

  • 「ウイルスバスター クラウド」には監視が含まれない
  • 監視を使えるのは契約者本人だけ

こんな人におすすめ

  • 流出が見つかったときに、ひとりで対処するのが不安な人
  • 家族のスマホやパソコンもまとめて守りたい人(流出の監視は契約者本人だけ)

2. ノートン 360 デラックス|監視できる情報の種類が多い

ノートン 360は、Gen Digitalのセキュリティソフトです。ダークウェブ監視は「デラックス」(3台)と「プレミアム」(5台)に付き、「スタンダード」には付きません。

日本で監視できるのは、メールアドレス、電話番号、クレジットカード、銀行・投資口座、住所、運転免許証、パスポート、保険の番号、診療記録の番号、ゲーマータグです。流出が見つかると通知と対処の案内が届きます。人による復旧の支援は、別売の「ID アドバイザー プラス」で受けられます。

料金は、デラックスの自動更新の最初の1年が8,180円で、2年目からは11,480円です。3年版もあります。ウイルス対策のほか、VPN、パスワード管理、クラウドバックアップも含まれます。ウイルスバスターとの違いはノートン360 vs ウイルスバスターで比べています。

  • 機能性◎:5種類すべてに加え、住所や保険の番号まで監視できる
  • 使いやすさ◎:日本語で設定でき、見つかったときの対処も案内される
  • コスパ△:2年目から値上がりする
  • 拡張性◎:ウイルス対策・VPN・パスワード管理が付き、3台まで使える
  • 安定性○:メーカーが日本で長く提供しているが、人による支援は別売
ノートン 360 公式サイトを見る

メリット

  • 日本で監視できる項目を公式に確かめられる中では最も多い
  • VPNとパスワード管理も1本にそろう

デメリット

  • 2年目から11,480円に上がる
  • 流出後の人による支援は別売

こんな人におすすめ

  • カードや口座、本人確認書類まで幅広く見張りたい人
  • ウイルス対策・VPN・パスワード管理を1本で済ませたい人

3. マカフィー+ プレミアム|台数無制限で使える

マカフィー+ プレミアムは、1人が自分の家庭用の端末に台数無制限で入れられるマカフィーのセキュリティソフトです。「ID モニタリング」で、ダークウェブに流出した「最大60種類の個人情報」を監視するとしています。ただし、監視の条件として公式に明記されているのは、メールアドレス(最大10件)と、自動更新をオンにしたときの電話番号です。人による「ID・個人情報復旧」の支援は、プレミアムには含まれません。

料金は、最初の1年が6,500円で、更新は14,980円です。ウイルス対策、VPN、パスワード管理、詐欺検知も含まれます。ノートンとの違いはマカフィー vs ノートンで比べています。

  • 機能性△:監視の条件として公式に明記されているのはメールと電話番号
  • 使いやすさ◎:日本語で設定でき、見つかったときの対処も案内される
  • コスパ△:更新価格は初年度の2倍以上
  • 拡張性◎:ウイルス対策・VPN・パスワード管理が付き、台数無制限
  • 安定性○:メーカーが日本で長く提供しているが、流出時の人による支援はプレミアムに含まれない

マカフィー 公式サイトを見る

メリット

  • 自分の端末なら台数無制限で守れる
  • 初年度の価格が、有料の4本の中で最も安い

デメリット

  • 監視できる項目の内訳が分かりにくい
  • 更新価格が14,980円と高い

こんな人におすすめ

  • パソコン・スマホ・タブレットを何台も持っている人
  • 初年度の費用を抑えたい人

4. ESET アルティメット|延長しても同じ料金の最上位プラン

ESETは、キヤノンマーケティングジャパンが販売するセキュリティソフトです。ダークウェブ監視は最上位の「アルティメット」(5台)にだけ付き、「エッセンシャル」と「プレミアム」には付きません。

監視できるのは、氏名・住所・メールアドレス(10件まで)・銀行口座などの財務情報です。日本語で入力した氏名・住所は監視されないため、英字(ヘボン式)で登録する必要があります。使うには二要素認証の設定も必要です。流出が見つかると、メールで通知され、推奨する対処が表示されます。

料金は1年14,260円(3年24,240円)で、延長も1年14,260円(自動延長なら12,834円)です。ウイルス対策、フィッシング対策、VPNが含まれます。なお、ESETのパスワード管理機能は、2025年10月22日以降に登録した人は使えません。ノートンとの違いはノートン360 vs ESETで比べています。

  • 機能性△:公式に確かめられるのはメールと銀行口座で、登録できる項目にカード番号・電話番号・本人確認書類はない
  • 使いやすさ○:日本語で使えるが、氏名・住所は英字で登録する必要がある
  • コスパ○:延長料金が初回と同じ
  • 拡張性◎:ウイルス対策・フィッシング対策・VPNが付き、5台まで使える
  • 安定性○:メーカーが日本で長く提供しているが、流出時の人による支援は記載がない

いまESETを使っている人は、有効期限の残りが90日を切ると、延長の手続きと合わせてアルティメットに切り替えられます(キヤノンの案内)。下のボタンの販売ページは新規購入用で、延長には使えません。

ESET 公式サイトを見る

メリット

  • 延長しても料金が上がらない
  • ウイルス対策からVPNまで1本でそろう

デメリット

  • 氏名・住所を英字で登録する手間がある
  • 初年度の価格は5本の中で最も高い

こんな人におすすめ

  • VPNを多くの端末で使いたい人(VPNは10台まで)
  • いまESETを使っていて、延長と一緒に流出の監視を足したい人

5. Mozilla Monitor|無料でメールアドレスを見張る

前半で紹介したMozilla Monitorも、無料のダークウェブ監視として使えます。有料版の「Monitor Plus」(米国のみ)は2025年12月に終了しましたが、無料版は続いています。

監視できるのはメールアドレスだけで、ウイルス対策などの機能はありません。登録できるメールアドレスの数は、公式の案内に食い違いがあるため、登録画面で確認してください。

  • 機能性△:監視できるのはメールアドレスだけ
  • 使いやすさ○:日本語の画面で登録できるが、説明や案内の一部が英語
  • コスパ◎:無料で使える
  • 拡張性△:ウイルス対策などのほかの守りはなく、端末に入れて使うものでもない
  • 安定性△:日本で個人向けにセキュリティ製品を売ってきたメーカーではなく、流出時の人による支援もない

Mozilla Monitor 公式サイトを見る

メリット

  • 無料で、新しい流出を知らせてくれる
  • アカウントを作るだけですぐ始められる

デメリット

  • 監視できるのはメールアドレスだけ
  • 画面の一部が英語

こんな人におすすめ

  • お金をかけずに、まず流出を見張り始めたい人
  • Googleのダークウェブ レポートの代わりを探している人

候補から外したサービス

  • カスペルスキー:プラスとプレミアムに「データ漏洩チェッカー」があり、プレミアムは電話番号も調べられます。監視の範囲はマカフィーと同じメールアドレスと電話番号のため、台数無制限で使えるマカフィーを残しました
  • ZEROスーパーセキュリティ、Bitdefender:日本向けのページでは、ダークウェブ監視として売っている機能を確認できませんでした
  • 携帯会社のオプション:ドコモの「あんしんセキュリティ」(スタンダードプラン月550円以上)や楽天モバイルの「最強保護」(月990円)にも、流出の監視があります。スマホ1台だけを守るなら、契約中の携帯会社のオプションも確認してみてください

目的別:どれから始めるか

目的 おすすめ 理由
まず無料で確認 Have I Been Pwned メールアドレスを入れるだけ
無料で見張り続ける Mozilla Monitor 新しい流出をメールで通知
見つかったら相談したい ウイルスバスター(TS) アドバイザーに相談できる
幅広く見張りたい ノートン 360 デラックス 監視できる種類が多い
端末が多い マカフィー+ プレミアム 台数無制限
使い回しをやめる パスワード管理アプリ ランダムに作って保存

採点の方法

5軸は、流出の監視で差がつく点に合わせて次のように読み替え、5本すべてに同じ基準で当てはめました。

  • 機能性(監視できる情報の幅):「メールアドレス」「電話番号」「クレジットカード」「銀行口座」「運転免許証・パスポートなどの本人確認書類」の5種類のうち、日本で監視できると公式に確認できたものが5種類なら◎、3〜4種類なら○、2種類以下なら△
  • 使いやすさ:「日本語の画面で設定できる」「登録する情報を英字で入れ直す必要がなく、見つかったときの対処も日本語で案内される」の2つのうち、両方なら◎、1つなら○、どちらもなければ△
  • コスパ:追加費用が0円なら◎。1回払い、または2年目以降も初回と同じ年額なら○。公式の価格表で2年目以降の値上がりが示されていれば△(パソコンのウイルス対策ソフト6選と同じ基準)
  • 拡張性:「ウイルス対策や詐欺サイト対策など、監視以外の守りが付く」「3台以上の端末に入れて使える」の2つのうち、両方なら◎、1つなら○、どちらもなければ△
  • 安定性:「メーカーが日本で10年以上、個人向けにセキュリティ製品を提供している」「流出が見つかったときの、人による対処の支援が追加料金なしで付く」の2つのうち、両方なら◎、1つなら○、どちらもなければ△

総合は、◎を2点・○を1点・△を0点として合計し、8点以上を◎、6〜7点を○、5点以下を△としました。順位は合計点の高い順で、同点のときは「機能性」→「安定性」→「使いやすさ」の順に比べています。流出の監視では、見張れる範囲と、見つかったあとに頼れるかを優先するためです。

よくある質問

Q. 流出の通知が来たサービスを使っていました。自分が対象か確かめるには?

各社からの個別の連絡や、各社が用意した専用の確認窓口(問い合わせフォームや電話)で確かめてください。2026年10月11日時点では、Have I Been PwnedやMozilla Monitorに、9〜10月の国内の事案は載っていません。調べて見つからなくても、対象ではないとは言えないので注意してください。

Q. 個人情報が流出すると、どうなりますか?

流出した情報の種類によって違います。メールアドレスや電話番号なら、偽のメール・SMSが届きやすくなります。パスワードなら、同じパスワードを使っているほかのサービスに不正にログインされるおそれがあります。本人確認書類なら、なりすましに使われるおそれがあるため、信用情報機関への本人申告を検討してください。

Q. 流出した情報を削除することはできますか?

一度流出した情報を、インターネットやダークウェブから完全に消すことはできません。ダークウェブ監視サービスも、見つけて知らせるところまでです。突然かかってくる「個人情報を削除してあげる」という電話やメールは詐欺の手口なので、相手にしないでください。

Q. Have I Been Pwned にメールアドレスを入れても大丈夫ですか?

公式のFAQでは、検索した内容をサイトとして記録することはないと説明しています(アクセス解析や障害対応のためのログは除く)。パスワードを調べる機能では、パスワードそのものではなく、手元で変換した値の一部だけを送る仕組みです。「Notify Me」に登録した場合は、通知のためにメールアドレスが保存されます。それでも心配な場合は、パスワードはスマホやブラウザの標準機能で調べるのが安心です。

Q. パスワードは定期的に変えたほうがいいですか?

総務省は、流出していないパスワードを定期的に変える必要はないとしています。変えるのは、流出したときと、同じパスワードを使い回していたときです。そのかわり、最初からサービスごとに別の、長くランダムなパスワードにしておくことが大切です。

Q. Googleのダークウェブ レポートはもう使えませんか?

使えません。Googleのダークウェブ レポートは2026年1月15日に新しいスキャンを終え、2月16日に提供を終了しました。関連するデータも削除されています。代わりに、無料のMozilla Monitorか、この記事で紹介したダークウェブ監視サービスを使ってください。

Q. パスキーとは何ですか?

パスワードの代わりに、スマホやパソコンの指紋・顔認証・画面ロックを使ってログインする仕組みです。サービス側にはログインに使えない公開鍵しか保存されないため、サービスから情報が流出しても、それだけでは乗っ取られません。登録したサイトでしか使えないので、偽サイトにもだまされにくい仕組みです。IPAもパスキーの利用を勧めています。

まとめ:まず無料で確認し、使い回しをやめる

流出の通知が来たら、メールのリンクは開かずに公式サイトで確かめ、同じパスワードを使っているサービスを変更し、二段階認証やパスキーを設定してください。自分のメールアドレスが過去の流出に含まれていないかは、無料のHave I Been PwnedやMozilla Monitorで確認できます。

これからの流出を見張り続けるなら、まず無料のMozilla Monitorに登録し、カードや口座まで守りたくなったら、相談窓口のあるウイルスバスター トータルセキュリティか、監視項目の多いノートン 360 デラックスを検討してください。どのサービスを使う場合も、被害を広げないための基本は、パスワードの使い回しをやめ、サービスごとに長くランダムなパスワードにすることです。

※ 本記事の情報は、2026年10月8日時点(流出の事例とHave I Been Pwnedの収録状況は10月11日時点)の各社・各機関の公式サイトと報道の情報に基づきます(アドベンチャー(skyticket)・第一興商・ブックオフグループホールディングス・手間いらず・ローソン・東日本旅客鉄道・ビューカード・九州旅客鉄道・Peach Aviation・高島屋・IDCフロンティア・タイムズカー・物語コーポレーション・ミスターマックス・佐川急便・ヤマト運輸・スカラコミュニケーションズ・大和証券・GMOリサーチ&AI・KDDI・デジタル庁・JPCERT/CC・警察庁・IPA・個人情報保護委員会・国家サイバー統括室・総務省・フィッシング対策協議会・日本クレジット協会・国民生活センター・CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター・楽天証券・マネックス証券・Have I Been Pwned・Mozilla・Google・Apple・Microsoft・Bitwarden・AgileBits・Proton・チューリッヒ工科大学・LastPass・トレンドマイクロ・Gen Digital・マカフィー・キヤノンマーケティングジャパン・カスペルスキー・ソースネクスト・Bitdefender・NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンク・楽天モバイル・栃木県警察)。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。