新しいパソコンを開いたら、画面の隅でマカフィーの体験版が期限を知らせていた——この場面から有料セキュリティを調べ始める人は少なくありません。そして候補として必ず並ぶもう一方が、ノートン360です。国内で名前を見かける頻度でいえば、この2本が抜けています。

ただ、この2本を公式サイトの価格だけで見比べると、判断を誤りやすい構造になっています。どちらのサイトも大きく出しているのは「割引後の初回支払額」で、2年目にいくら払うのかは、どちらも製品ページには書かれていません。台数の数え方も、一見マカフィーが有利に見えて、機能ごとに上限が違います。

そこでこの記事では、両社の公式ページと特定商取引法に基づく表記、そして第三者評価機関の年次レポートを直接あたり、初年度・3年総額・更新価格の3つを並べたうえで5軸評価に落とし込みました。

先に結論

  • – 保護性能と契約条件の手厚さで選ぶならノートン360:AV-Comparativesの2025年年次レポートでTop-Rated製品に選ばれたのは、この2社のうちノートンだけでした(マカフィーは7テスト中5テストぶんの結果しか出ておらず、届いた分の成績自体は上位です)。返金期間も60日と長く、クラウドバックアップと保護者機能も付きます
  • – 家族の端末が6台以上あるならマカフィー:McAfee+ プレミアムはウイルス対策の台数が無制限で、3年版なら15,000円(年5,000円)。ノートンは最大5台までです
  • – ただしマカフィーの「台数無制限」はVPNには適用されず5ライセンスまで。VPNまで含めて数えると、実質的に使える台数は両者とも5台で並びます
  • – 2年目の金額は、どちらも製品ページには出てきません:McAfee+ プレミアムの更新価格は14,980円(1年分)で、初年度6,500円の約2.3倍。ノートンは製品ページとは別に「ライセンスの更新価格表」という専用ページを用意しています

マカフィーとノートンの立ち位置

マカフィーは、McAfee, LLCが提供する総合セキュリティです。日本法人はマカフィー株式会社(東京都千代田区有楽町)。国内では家電量販店やパソコンのプリインストールで目にする機会が多く、公式サイトは「6億台以上のデバイスに導入されている」と案内しています。

ノートン360は、米Gen Digitalのブランドです。日本での販売元は株式会社ノートンライフロック(東京都港区赤坂)。こちらもウイルス対策単体ではなく、VPN・パスワード管理・クラウドバックアップを1本に束ねた総合パッケージという設計です。

つまり両者とも「ウイルス対策ソフト」というよりセキュリティ関連のサブスクをまとめる箱で、狙っている場所はほぼ同じです。だからこそ差が出るのは、箱に何が入っていて、その箱を何年持ち続けるといくらになるのか、という点になります。

料金の整理:マカフィーとノートンの初年度価格と更新価格は別物

この2本を比べるうえで、最初に押さえるべきはここです。公式サイトの大きな数字は、どちらも割引後の初回支払額で、更新時の金額ではありません。

マカフィーの日本向け公式ストアで扱われている個人向けは、McAfee+ とトータルプロテクションの2系統です。

プラン 台数 契約期間 定価 割引後の支払額 更新価格(1年分)
McAfee+ プレミアム 無制限 1年 14,980円 6,500円 14,980円
McAfee+ プレミアム 無制限 2年 27,480円 9,500円 14,980円
McAfee+ プレミアム 無制限 3年 37,580円 15,000円 14,980円
McAfee+ アルティメット 無制限 1年 16,980円 8,500円 16,980円
トータルプロテクション 1台 1年 7,180円 3,880円 7,180円

ノートン360は、台数で4段階に分かれています。

プラン 台数 契約期間 定価 割引後の支払額
スタンダード 1台 1年 7,980円 5,280円
スタンダード 1台 3年 23,980円 12,980円
スタンダード 2台版 2台 1年 8,980円 5,480円
デラックス 3台 1年 11,480円 8,180円
デラックス 3台 3年 32,940円 15,480円
プレミアム 5台 1年 12,980円 8,480円
プレミアム 5台 3年 38,980円 16,980円

※ 「割引後の支払額」は契約期間ぶんの総額です。3年版の15,000円は3年分(1年あたり5,000円)で、更新が来るのは4年目になります。
※ いずれも2026年9月14日に各公式サイトで確認した税込価格です。キャンペーン価格は頻繁に変わるため、購入前に公式サイトの表示をご確認ください。

ここから読み取れることが3つあります。

1つめ。更新価格は、どちらも製品ページを読んでいるだけでは出てきません。 マカフィーの製品ページに表示されるのは割引後の価格だけで、更新価格の案内は「更新価格の変更がある場合、事前にお送りする自動更新の通知メール等にてお知らせいたします」という一文です。ノートンの製品ページも同様に「更新料金は、初回料金よりも高くなる場合があります」とあるのみです。

ただしノートンには、製品ページとは別に「ライセンスの更新価格表」という専用ページ(jp.norton.com/pricing)があります。製品名・デバイス数・ストレージ容量ごとに現在の年間ライセンス料と追加ライセンス料が一覧できる表で、2026年9月14日時点の掲示は「2026年3月より適用」でした。更新後にいくら請求されるかを先に確かめたい場合は、ここを見るのが確実です。

2つめ。マカフィーの1年版は、2年目に約2.3倍になります。 6,500円から14,980円です。これは割引がなくなるだけで値上げではありませんが、初年度の感覚のまま更新日を迎えると、請求額に驚くことになります。トータルプロテクション1台版も3,880円から7,180円へ上がります。

3つめ。3年でまとめて払うなら、総額はマカフィーが下回ります。 McAfee+ プレミアム3年15,000円(年5,000円・台数無制限)に対し、ノートン360プレミアム3年16,980円(年5,660円・5台)。差は1,980円です。ただし後述するとおり、この2つは中身が同じではありません。

早見比較表:マカフィー vs ノートン

項目マカフィーノートン360有利
初年度(最安)3,880円5,280円マカフィー
上位プラン3年15,000円16,980円マカフィー
最大台数無制限5台マカフィー
VPNの台数5台まで契約台数分互角
クラウドバックアップなし10〜50GBノートン360
保護者機能なしデラックス以上ノートン360
返金期間(初回)30日60日ノートン360
支払い方法2種類4種類ノートン360
窓口の公表時間年中無休平日10〜19時マカフィー

※ 上位プランはMcAfee+ プレミアム(台数無制限)とノートン360プレミアム(5台)を並べています。3年ぶんの総額です。

※ VPNはマカフィーが5ライセンスまで、ノートンは契約台数ぶん。上位プラン同士なら両者とも5台で並びます。

※ ノートンの窓口時間は特定商取引法に基づく表記の記載、マカフィーの「年中無休」は製品ページの案内です。

※ 2026年9月14日に各公式サイトで確認した税込価格です。

この表で見落とされやすいところ

  • 入り口の安さはマカフィー、契約条件の手厚さはノートン:初年度・3年総額ともマカフィーが安いのに対し、返金期間と支払い方法の選択肢はノートンが上回ります
  • 「台数無制限」は機能ごとに上限が違う:詳しくは後述しますが、無制限なのはウイルス対策で、VPNは5ライセンスまでです
  • バックアップと保護者機能はノートンにしかありません:マカフィーの日本向け機能一覧には、どちらも掲載されていません
  • 支払い方法の差は意外と効きます:ノートンはクレジットカードのほかコンビニ・銀行振込・ATM決済に対応。マカフィーはクレジットカードとコンビニ決済(手数料230円)の2種類です

総合評価:5軸で見る両者の実力

製品 機能性 使いやすさ コスパ 拡張性 安定性 総合
ノートン360 ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎
マカフィー ○ ○ ○ ◎ ○ ○

総合◎の条件は「△が1つも無く、◎が2軸以上あり、機能性か安定性のどちらかが◎」です。◎が1つ以下、または△が1〜2個の場合は総合○としています。

  • ノートン360(総合◎):守れる範囲の広さもさることながら、契約した台数ぶんの機能がそのまま全部使える設計が効いていて機能性◎・拡張性◎。VPNもバックアップも保護者機能も、台数ごとに上限が分かれません。AV-Comparativesの2025年年次レポートで全7テストAdvanced+を取り、リアルワールド保護テストでGoldを獲得している安定性◎。使いやすさは機能数のぶん画面と通知の情報量が増えるため○。コスパは、3年総額でマカフィーに1,980円届かず、1台あたりの単価でも台数無制限に及ばないため○としました
  • マカフィー(総合○):ウイルス対策の台数が無制限で、Windows・Mac・Android・iOSをまたいで1契約に収められる拡張性◎。機能性は、VPN・パスワード管理・ID監視・トラッカーリムーバーまで揃う一方、クラウドバックアップと保護者機能が日本向けの機能一覧に見当たらないため○。使いやすさは日本語で完結し弱点がスコアで可視化される反面、VPNや保証が自動更新の登録を条件にしており条件の読み解きが必要なため○。コスパは3年15,000円・台数無制限が効くものの、1年版が2年目に2.3倍になる点で○。安定性○は、同レポートで7テスト中5テストぶんの結果しか出ておらず、Top-Rated の基準(90点以上)に届かなかったためです。出ている5つは4つがAdvanced+で、受賞した2部門もBronze=19製品中3位相当。防御力が低いという意味ではありません

順位をつけるなら、新しく1本契約するならノートン360です。決め手は価格ではなく、第三者評価機関の結果と、返金・支払い方法まで含めた契約条件の厚みにあります。ただし台数が6台を超える家庭では、この順位は逆転します。

詳細比較表:保護機能・付加機能

機能マカフィーノートン360備考
ウイルス・ランサム対策◎◎両者とも標準
ファイアウォール◎◎両者とも標準
詐欺・フィッシング対策◎◎両者ともSMS詐欺に対応
パスワード管理◎◎両者とも標準
VPN○◎マカフィーは5ライセンス
ダークウェブ監視○◎ノートンは項目を公式に列挙
クラウドバックアップ×◎ノートンはWindows専用
保護者機能×◎ノートンはデラックス以上
ファイルシュレッダー◎×マカフィーのみ
トラッカー削除◎×ノートンは別売の製品

※ ノートン360のダークウェブ監視と保護者機能はデラックス以上のプランに含まれます。

※ マカフィーのVPNとウイルス対策保証は、自動更新の登録が利用条件として案内されています。

※ ノートンの「トラッカー削除」は、ノートン アンチトラックという別売り製品です。ノートン360には同梱されません。

※ ノートンのクラウドバックアップはWindows専用で、macOSでは利用できません(容量は10GB・25GB・50GB)。

マカフィーを詳しく見る

マカフィーの主力は、台数無制限のMcAfee+ プレミアムです。ウイルス対策・ファイアウォール・ウェブ保護に加え、パスワード管理、ID・個人情報のモニタリング、トラッカーリムーバー、オンラインアカウントクリーンアップ、ファイルシュレッダー、そしてSMSの詐欺リンクやQRコードを判定する「マカフィー詐欺検知」が含まれます。

台数無制限という設計は、家族の端末が多い家庭ほど効きます。子どものタブレット、親のスマートフォン、古いノートパソコンまで、台数を気にせず追加できます。3年版なら15,000円、1年あたり5,000円です。

ただし、この「無制限」には読んでおくべき条件が2つあります。

ひとつは適用範囲です。公式の注記では、台数無制限のプランは「お客様が所有する個人的な非商用目的に利用する家庭用デバイスのみを対象とし、弊社の公正利用ポリシーが適用されます」とされています。仕事用の端末や、家族以外の端末をまとめる使い方は想定されていません。

もうひとつが、VPNだけは無制限ではないという点です。McAfee+ プレミアムの機能表を見ると、VPNの欄には「5ライセンス」と書かれています。ウイルス対策は何台でも入れられますが、VPNが使えるのは5台までです。公共Wi-Fiでの利用を家族全員ぶん見込んでいる場合、ここで実質的な台数がノートンと並びます。

もう一段細かい話として、VPNとウイルス対策保証プログラムは、自動更新に登録していることが利用条件として案内されています。更新のたびに自分で選びたい人は、この2つが対象外になる前提で考える必要があります。

ID・個人情報のモニタリングは、McAfee+ プレミアムがダークウェブ上で最大60種類の固有の個人情報を監視するのに対し、1台版のトータルプロテクションは最大10件のメールアドレスまでと差がつけられています。ただし、McAfee+ プレミアムでも、監視の条件として公式に明記されているのはメールアドレス(最大10件)と、自動更新をオンにしたときの電話番号です。監視できる情報の幅を5本で比べた結果はダークウェブ監視5選にまとめています。

マカフィー公式サイトを見る

評価軸ごとの理由

  • 機能性○:VPN・パスワード管理・ID監視まで揃うが、クラウドバックアップと保護者機能が日本向けの機能一覧にない
  • 使いやすさ○:プロテクションスコアで弱点が数値化され、窓口も年中無休。一方でVPNと保証が自動更新の登録を条件にしている
  • コスパ○:3年15,000円・台数無制限は安いが、1年版は2年目に6,500円から14,980円へ上がる
  • 拡張性◎:ウイルス対策の台数が無制限。Windows・Mac・Android・iOSをまたいで1契約に収まる
  • 安定性○:AV-Comparatives 2025年レポートで2部門Bronze。19製品中では上位だがTop-Rated製品には入っていない

メリット

  • ウイルス対策の台数が無制限
  • 電話・チャットの窓口が年中無休
  • 3年版なら年5,000円で台数を数えずに済む
  • SMSの詐欺リンク・QRコードの判定に対応

デメリット

  • 1年版は2年目に約2.3倍になる
  • VPNは5ライセンスまでで無制限ではない
  • クラウドバックアップと保護者機能がない
  • 初回購入の返金期間が30日と短い

マカフィーがおすすめな人

  • 家族の端末が6台以上ある人
  • 3年分をまとめて払って放置したい人
  • いつでも電話やチャットで相談できるほうが安心な人

ノートン360を詳しく見る

ノートン360は、台数で選ぶ設計です。1台のスタンダードから5台のプレミアムまで4段階あり、どのプランにもVPNとパスワードマネージャー、クラウドバックアップが標準で付きます。バックアップ容量はスタンダード10GB、デラックス25GB、プレミアム50GBと、プランに応じて増えていきます。ただしクラウドバックアップはWindows専用で、macOSでは使えません(保護者機能も同様です)。デラックス以上では、メールアドレス等の流出を監視するダークウェブモニタリングと保護者機能が加わります。

マカフィーとの設計差がはっきり出るのは、上限の揃い方です。ノートンはVPNもバックアップも保護者機能も、すべて契約した台数ぶんが使えます。3台のデラックスなら3台、5台のプレミアムなら5台で、機能ごとに数え直す必要がありません。台数の上限そのものはマカフィーが上ですが、「何がどこまで使えるか」を一度理解すれば済むぶん、契約内容は把握しやすい構成です。

保護性能については、第三者評価機関の結果がはっきりしています。オーストリアのAV-Comparativesが2026年1月に公開した2025年の年次レポートでは、19製品中でTop-Rated製品に選ばれたのはAvast・AVG・Bitdefender・ESET・G Data・Kaspersky・ノートンの7社でした。ノートンは全7テストでAdvanced+を獲得し、実環境での防御を見るリアルワールド保護テストでGold、総合パフォーマンステストとアドバンスト脅威対策テストでSilverを取っています。マカフィーはこの7社に含まれず、リアルワールド保護テストと総合パフォーマンステストでBronzeでした。

なお、このテストで対象になった製品はノートン アンチウイルス プラスとマカフィー トータルプロテクションで、ここで比べている上位プランそのものではありません。検出エンジンは同じ系統ですが、レポートの結果をそのまま上位プランの評価とみなすことはできない点は補足しておきます。

契約条件の面では、返金期間が年単位ライセンスで購入日から60日、支払い方法はクレジットカードのほかコンビニ・銀行振込・ATM決済に対応しています。一方で、特定商取引法に基づく表記に記載されたカスタマーサービスの営業時間は平日10時〜19時です。マカフィーの同じページに営業時間の記載はなく、製品ページで「年中無休でサポートします」と案内されているので、直接は比べられませんが、窓口が開いている時間を重視するならマカフィーのほうが手厚い可能性があります。

ノートン 360 公式サイトを見る

評価軸ごとの理由

  • 機能性◎:VPN・パスワード管理・クラウドバックアップ・ダークウェブ監視・保護者機能を1本に統合
  • 使いやすさ○:日本語で完結するが、機能が多いぶん画面と通知の情報量が増えがち
  • コスパ○:3年16,980円・5台なら1台あたり月約94円。ただし3年総額ではマカフィーに1,980円届かない
  • 拡張性◎:VPN・バックアップが契約台数すべてに行き渡り、1〜5台で選べる
  • 安定性◎:AV-Comparatives 2025年レポートで全7テストAdvanced+、Top-Rated製品に選出

メリット

  • 2025年の第三者評価でTop-Rated製品に選出
  • VPNが契約台数すべてで使える
  • クラウドバックアップ10〜50GBが標準
  • 返金期間が60日と長い

デメリット

  • 製品ページに更新価格が出ず、別ページを見る必要がある
  • 最大5台までで、6台以上は複数契約になる
  • 電話窓口の営業時間が平日10〜19時
  • 通知が多く、慣れるまで画面がにぎやか

ノートン360がおすすめな人

  • 守る端末が5台までに収まる人
  • 大事なファイルのバックアップも任せたい人
  • 第三者評価機関の結果を判断材料にしたい人

用途別おすすめ

こんな人 おすすめ 理由
初めて有料セキュリティを契約する ノートン360スタンダード 1台5,280円から。合わなければ60日以内に全額返金できる
家族の端末が6台以上ある McAfee+ プレミアム 台数無制限。3年版なら年5,000円で家中をまとめられる
機能ごとの上限を覚えたくない ノートン360プレミアム VPNもバックアップも契約した5台ぶん。マカフィーは「ウイルス対策は無制限・VPNは5台」と上限が分かれる
Windowsで写真や書類も守りたい ノートン360デラックス 25GBのクラウドバックアップが標準(Windows専用)。マカフィーには機能がない
子どもの利用を管理したい ノートン360デラックス 保護者機能が付く。マカフィーの日本向け機能一覧にはない
2年目以降の金額を先に知りたい McAfee+ プレミアム 更新価格は14,980円。3年版を選べば更新自体が4年目まで来ない
とにかく安く1台だけ守りたい マカフィー トータルプロテクション 1台3,880円。ただし更新は7,180円

契約前に気をつけること

1. ノートンの「割引価格 2,700円」は、2,700円で買えるという意味ではありません

ノートンの製品ページでは、定価の下に「割引価格 2,700円」のような表示が出ます。これは値引き額であって、支払う金額ではありません。ページのHTMLを見ると、この欄は割引の種類が「金額」として指定されており、実際に支払う金額は隣の「最初の1年間(税込)」の数字です。スタンダード1台なら、定価7,980円から2,700円引きで5,280円*が支払額になります。ここを読み違えると、2,600円ほど安いつもりで購入手続きに進むことになります。

2. 「台数無制限」は、機能ごとに上限を確認してから数える

前述のとおり、McAfee+ プレミアムで無制限なのはウイルス対策で、VPNは5ライセンスまでです。加えて、対象は個人所有・非商用の家庭用デバイスに限られ、公正利用ポリシーが適用されます。「何台でも」という言葉だけで台数計算をすると、想定と違う結果になります。

3. 自動更新の請求は、期限が切れる前に届く

マカフィーは契約期間が終了する30日前に、登録済みのクレジットカードへ自動的に請求されます。ノートンは年ごとの請求の場合、更新日の35日前までに請求され、事前に更新料金を記したメールが送られます。どちらも「期限が切れてから考える」では間に合いません。更新したくない場合は、この日付より前にアカウントで自動更新を解除しておく必要があります。

返金の条件も違います。前述のとおりノートンは60日、マカフィーは初回購入なら30日(自動更新による課金からは60日)。初回に試して判断したい人にとっては、ノートンのほうが猶予が長いことになります。

よくある質問

Q. パソコンに最初から入っていたマカフィーは、そのまま更新すべきですか?

体験版の期限が切れると、ウイルス対策は登録解除されます。そのまま更新する選択肢はありますが、プリインストール版の更新価格と、公式ストアの新規購入価格は別物です。画面に出た金額をそのまま受け入れる前に、公式ストアのMcAfee+ プレミアム(1年版6,500円)やトータルプロテクション1台版(3,880円)と比べてください。更新せずに放置すると保護がない状態になるため、乗り換えるにしても何かを入れる前提で考えます。

Q. マカフィーの「台数無制限」は、本当に何台でも使えますか?

ウイルス対策については無制限と案内されています。ただし対象は「個人的な非商用目的に利用する家庭用デバイス」に限られ、公正利用ポリシーが適用されます。またVPNは5ライセンスまでで、こちらは無制限ではありません。家族全員のスマートフォンで公共Wi-Fi対策までしたい場合は、5台が実質的な上限になります。

Q. ノートンとマカフィー、2年目の更新価格はどちらが高くなりますか?

どちらも製品ページには出てきませんが、調べる方法はあります。McAfee+ プレミアムの更新価格は14,980円(1年分)で、初年度6,500円の約2.3倍です。ノートンは「ライセンスの更新価格表」という専用ページ(jp.norton.com/pricing)に、製品・デバイス数・ストレージ容量ごとの年間ライセンス料が一覧で掲示されています。契約前にこの表を開いて、自分が選ぶプランの行を確認しておくと、更新時に慌てずに済みます。

Q. 自動更新を切ると、使えなくなる機能はありますか?

マカフィーの場合はあります。公式サイトでは、セキュアVPNとウイルス対策保証プログラムについて、自動更新に登録していることが利用条件として案内されています。ID・個人情報のモニタリングも、自動更新を有効にすると監視範囲が広がると説明されています。「毎年自分で選びたい」という使い方をする場合は、この点を織り込んでプランを選んでください。

Q. 両方を同じパソコンに入れて比べてもいいですか?

おすすめしません。常駐型のセキュリティソフトを2本同時に動かすと、互いのスキャンを脅威として検知し合ったり、動作が極端に重くなったりします。比べたい場合は、片方をアンインストールしてからもう片方を入れてください。どちらも無料体験版を用意しているので、期間をずらして試すのが現実的です。

Q. 途中で解約したら返金されますか?

年単位のライセンスであれば、どちらも返金の窓口があります。ノートンは購入日から60日以内。マカフィーは初回購入から30日以内、自動更新による課金からは60日以内です。いずれも自分でカスタマーサポートへ連絡する必要があり、放置していると返金期間を過ぎます。

Q. ウイルスバスターやESETも候補に入れるべきですか?

国内で選択肢に挙がるのはこの2本です。ウイルスバスターは国内特有の詐欺手口に寄せた対策と日本語で完結するサポート、ESETは動作の軽さが持ち味で、どちらもノートンとの比較は別記事にまとめています(ノートン vs ウイルスバスター/ノートン360 vs ESET)。なお、そもそも有料が必要かを先に確かめたい場合は、Windowsセキュリティなど無料でできる範囲を整理したウイルス対策が無料でできるアプリ・ソフト5選を、Macが主戦場ならMacのウイルス対策ソフトおすすめ7選をご覧ください。

まとめ:マカフィーとノートン、どっちを選ぶべきか

マカフィーとノートンは、同じ「セキュリティのサブスクをまとめる箱」でありながら、まとめ方の思想が違います。

マカフィーは台数を気にしなくていいことに価値を置いた製品です。家族の端末が6台以上あるなら、3年版15,000円という選択肢は他にほとんどありません。窓口が年中無休なのも、困ったときに効きます。ただしVPNは5ライセンスまでで、クラウドバックアップと保護者機能はありません。

ノートン360は、機能の上限をばらつかせないことに価値を置いた製品です。VPNもバックアップも契約台数すべてに行き渡り、返金は60日、支払い方法も4種類から選べます。2025年の第三者評価でTop-Rated製品に選ばれたのもノートンだけでした。5台までで足りるなら、こちらが無難な選択です。

迷ったら、まず守りたい端末を数えることから始めてください。5台以内ならノートン360、6台を超えるならMcAfee+ プレミアム。この1本の線で、ほとんどのケースは決まります。

※ 本記事の料金・機能は2026年9月14日時点で各公式サイトを確認したものです。キャンペーン価格や仕様は変更されることがあるため、購入前に公式サイトの表示をご確認ください。