昔のホームビデオをきれいにして残したい、暗い場所で撮った動画のざらつきを減らしたい、小さいサイズで保存してしまった動画を大きな画面で見たい。そんなときは、AIで解像度を上げながら、ぼやけやノイズを補ってくれる「動画の高画質化(アップスケール)」のソフトが使えます。
ただ、動画は1秒に30枚前後の画像が続くため、写真よりもパソコンへの負担がずっと大きくなります。ソフトによって、必要なパソコンの性能、無料で試せる範囲、料金の形(年額・買い切り)が大きく違うので、選ぶ前にそこを確かめておくと失敗しません。
この記事では、動画を高画質化できるパソコン用のソフト8本(無料3本・有料5本)を、各公式サイトの情報(2026年10月22日時点)をもとに、機能性・使いやすさ・コスパ・拡張性・安定性の5軸で比べました。
先に結論
- まず試すなら、VideoProc Converter AI(Windows・Mac)。無料版でも高画質化した動画を5本まで透かしなしで書き出せ、内蔵グラフィックスのパソコンでも動く。有料でも年5,280円から
- 動画の高画質化に絞った専用ソフトなら、Aiarty Video Enhancer(年8,980円から)。ノイズ除去・なめらか化(フレーム補間)・顔の補正までそろう
- 無料で済ませたいなら、Windowsは Waifu2x-Extension-GUI(日本語・個人利用は無料)、Macは REAL Video Enhancer(英語・GPUが必要)
- 手元のパソコンの性能が足りず、クラウドで処理したい・8Kやカラー化まで必要なら、HitPaw VikPea(クレジット制。無料ではプレビューまで)
- 写真・画像の高画質化は 写真・画像を高画質化するツール6選 にまとめています
動画の高画質化ソフト8本の早見表
| ソフト | 料金 | 無料版 | OS | 内蔵GPU |
|---|---|---|---|---|
| VideoProc Converter AI | 年5,280円 | 5本まで | Win/Mac | 可 |
| Aiarty Video Enhancer | 年8,980円 | 2分・透かし | Win/Mac | 可 |
| Waifu2x-Extension-GUI | 無料 | 個人利用 | Windows | 可 |
| Topaz Video | 年299ドル | 透かし付き | Win/Mac | 可(遅い) |
| HitPaw VikPea | 年21,250円 | プレビューのみ | Win/Mac | 専用GPU要 |
| Video2X | 無料 | 制限なし | Windows | 可 |
| REAL Video Enhancer | 無料 | 制限なし | Win/Mac | 記載なし |
| UniFab 動画高画質化 AI | 買切17,940円 | 30日間 | Win/Mac | 専用GPU要 |
※ 2026年10月22日時点の各公式サイトの情報です。料金は1年使う場合の最も安いプラン(UniFabは買い切りだけ)で、購入画面で取り消し線が引かれている価格を「セール前の価格」として載せています。円の価格は税込みです(UniFabは税込みかどうかの明記なし)。Topaz Videoは米ドルでの販売です(1ドル150円なら年約4万5,000円)。
※ VideoProc Converter AIの「5本まで」は、AI高画質化で透かしなしに書き出せる本数です。年間プランは1年目5,280円・2年目以降5,480円(3台まで)、永久ライセンスは通常10,880円(1台)です。
※ HitPaw VikPeaはWindows版の価格です。10月22日時点の購入画面では、年21,250円に取り消し線が引かれて17,000円(20%割引)、さらにセールで12,750円と表示されていました。Mac版は年23,125円(取り消し線)・18,500円です。
※ 「内蔵GPU」は、Windows版の公式の動作環境や説明に、パソコン内蔵のグラフィックス(Intel UHD・Iris Xeなど)で動くと書かれているかどうかです(Mac版はApple シリコンならどれも動きます)。内蔵グラフィックスでは、どのソフトも処理に時間がかかります。
総合評価:5軸で比べた順位
| ソフト | 機能性 | 使いやすさ | コスパ | 拡張性 | 安定性 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| VideoProc Converter AI | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | 9 |
| Aiarty Video Enhancer | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | 9 |
| Waifu2x-Extension-GUI | ○ | ◎ | ◎ | △ | ◎ | 7 |
| Topaz Video | ◎ | ○ | △ | ◎ | ◎ | 7 |
| HitPaw VikPea | ◎ | ○ | △ | ◎ | ◎ | 7 |
| Video2X | ○ | ◎ | ◎ | △ | ○ | 6 |
| REAL Video Enhancer | ○ | △ | ◎ | ○ | ◎ | 6 |
| UniFab 動画高画質化 AI | △ | ○ | ○ | ○ | ◎ | 5 |
※ 上から順に1位〜8位です。総合は1〜2位が◎(9点)、3〜7位が○(6〜7点)、8位が△(5点)です。採点の方法は表の下にまとめています。
1位 VideoProc Converter AI(総合◎・9点):動画の変換・圧縮ソフトにAIの高画質化を加えたソフトで、ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正までそろいます。年間プランが5,280円(3台まで)と有料の5本で最も安く、内蔵グラフィックスでも動きます。2位のAiarty Video Enhancerとは同じ9点で、5軸の評価もすべて同じでしたが、無料版でも高画質化した動画を5本まで透かしなしで書き出せるぶん、上にしました。
2位 Aiarty Video Enhancer(総合◎・9点):動画の高画質化だけに絞った専用ソフトです。ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正ができ、年間プランは8,980円です。無料版は2分までで、書き出した動画に透かしが入ります。
3位 Waifu2x-Extension-GUI(総合○・7点):無料(個人利用に限る)の高画質化ソフトで、日本語の画面があり、Intelの内蔵グラフィックスでの動作も公式に確認されています。拡大のAIに加えてフレーム補間もでき、2026年10月にも新しい版が出ています。Windows専用で、仕事で使うには有料版が必要なため、1位・2位には届きませんでした。Topaz Video・HitPaw VikPeaと同じ7点ですが、使いやすさ(◎)の差で3位です。
4位 Topaz Video(総合○・7点):アメリカのTopaz Labsが作る有料の高画質化ソフトで、ノイズ除去・フレーム補間・顔向けのモデルがそろい、クラウドでの処理も選べます。ただし画面と公式サイトは英語で、料金は年299ドルと高めです。5位のHitPaw VikPeaとは5軸の評価がすべて同じ7点で、無料体験でも(透かし付きで)書き出せるぶん上にしました。
5位 HitPaw VikPea(総合○・7点):8Kまでの高画質化に加えて、人物・アニメなど素材ごとのAIモデル、カラー化、SDRからHDRへの変換まで入った多機能なソフトです。WindowsとMacの両方で使え、クラウドで処理する方法も選べます。一方で、日本語の公式の動作環境ではWindowsで専用のGPU(GTX 950相当以上)が必要とされ、年間プランはセール前で21,250円です。無料ではプレビューしかできないため、同点のTopaz Videoより下になりました。
6位 Video2X(総合○・6点):無料のオープンソースソフトで、回数や長さの制限がありません。日本語の画面があり、内蔵グラフィックスでも動く条件ですが、Windows(とLinux)専用で、最新の正式版は2025年1月です。
7位 REAL Video Enhancer(総合○・6点):WindowsとMacの両方で使える無料のオープンソースソフトで、Macで無料で動画を高画質化したいときの選択肢です。ただし画面の日本語対応は公式に書かれておらず、Vulkan 1.3に対応したGPUが必要です。同じ6点のVideo2Xとは、使いやすさの差で7位になりました。
8位 UniFab 動画高画質化 AI(総合△・5点):最大16Kまで出力でき、30日間は透かしなしで試せる買い切りのソフトです。ただしノイズ除去やフレーム補間は別売りのソフトで、公式が推奨するのはVRAM 8GB以上のNVIDIA RTX 30シリーズ以上です。Video2X・REAL Video Enhancer(6点)より1点低く、8位になりました。
採点の方法
5軸は次のように読み替え、8本すべてに同じ基準で当てはめました。
- 機能性(補正の種類):解像度を上げる機能に加えて、「ノイズ除去」「フレーム補間(コマを足してなめらかにする)」「顔の補正」の3つのうち、公式に確認できた数が3つなら◎、1〜2つなら○、0なら△
- 使いやすさ:「日本語で使える」「ゲーム用のGPUがなくても動く(Windows版の公式の動作環境や説明に、内蔵グラフィックスで動くと書かれている)」の2つのうち、両方を満たせば◎、1つなら○、どちらもなければ△
- コスパ:1年使う場合の最も安い料金(セール前)が、無料か1万円未満なら◎、1万〜2万円なら○、2万円を超えれば△
- 拡張性(使える環境の広さ):「WindowsとMacの両方で使える」「パソコンでの処理とクラウドでの処理を、同じ製品の中で選べる」の2つのうち、両方なら◎、1つなら○、どちらもなければ△
- 安定性:直近12か月以内(2025年10月以降)に新しい版の公開を確認できれば◎、確認できなければ○
「セール前」の料金は、購入画面で取り消し線が引かれている価格です。8本すべてで同じ扱いにしています(取り消し線のない料金はその価格)。公式の情報が日本語版と英語版で食い違うときは、日本の読者が購入する日本語の公式サイトの条件で採点し、両方を本文に書いています。
総合は、◎を2点・○を1点・△を0点として合計し、8点以上を◎、6〜7点を○、5点以下を△としました。順位は合計点の高い順で、同点のときは「使いやすさ」→「機能性」→「コスパ」→「拡張性」→「安定性」→「無料版で書き出せる範囲」の順に比べています。特別なパソコンがなくても使えることと、お金を払う前に結果を確かめられることを優先するためです。
画質そのものは、元の動画やAIモデルの選び方で大きく変わり、同じ条件で比べた公式の資料もありません。そのため画質の良し悪しは採点に入れていません。どのソフトも無料で試せるので、自分の動画で確かめてから選んでください。
動画の高画質化ソフト8本の特徴
1. VideoProc Converter AI|無料で5本まで書き出せる、軽くて安い多機能ソフト
VideoProc Converter AIは、Digiarty(ディジアーティ)が作る、WindowsとMac用の動画処理ソフトです。動画の変換・圧縮・画面録画などの機能に、AIの高画質化が加わっています。AIの機能は、解像度を2倍・3倍・4倍に上げる「AI高画質化」のほか、ノイズ除去・手ぶれ補正・フレーム補間(30/60fpsの動画を最大120/240/480fpsに)、顔の補正があり、アニメ向けのモデルも選べます。画面は日本語です。
動作環境は、Windows 7以降とmacOS 10.15以降(AI機能の場合)です。AI高画質化はモデルによって、Intel HD Graphics 2000以降、または第4世代Core(Haswell)以降の内蔵グラフィックスでも動くと公式に書かれています。
料金は、年間プラン(1年目5,280円・2年目以降5,480円、3台まで)と、永久ライセンス(通常10,880円、1台)です。10月22日時点では永久ライセンスがセールで7,880円になっていました。無料版でも、AI高画質化した動画を5本まで透かしなしで書き出せます(動画の変換・圧縮は5分まで)。30日間の返金保証があります。2026年8月19日公開のV8.11でAI高画質化に「元の色を保つ」設定が加わり、最新は10月21日公開のV8.13です。
同じ会社の「Winxvideo AI」も、AIの高画質化の機能や料金が近いソフトです。ただしWinxvideo AIはWindows専用で、Mac用は別の製品(Macxvideo AI)になります。VideoProc Converter AIは1本でWindowsとMacの両方に対応し、年間プランなら3台まで使えるため、この記事ではVideoProc Converter AIを取り上げました。
- 機能性◎:ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正がそろう
- 使いやすさ◎:日本語で使え、内蔵グラフィックスでも動く
- コスパ◎:年間プランは5,280円(3台まで)
- 拡張性○:WindowsとMacの両方で使える。処理はパソコンの中だけ
- 安定性◎:2026年10月21日にV8.13が公開されている
メリット
- 無料版でも5本まで透かしなしで書き出せる
- ゲーム用のGPUがないパソコンでも動く
- 変換・圧縮も1本でできる
デメリット
- 倍率は4倍まで
- 永久ライセンスは1台だけ
こんな人におすすめ
- まず無料で、自分の動画がどこまできれいになるか確かめたい
- 高画質化のあとに、圧縮や形式の変換もしたい
2. Aiarty Video Enhancer|高画質化に絞った専用ソフト、年8,980円から
Aiarty Video Enhancerは、VideoProcと同じDigiartyが作る、動画の高画質化専用のソフトです。低解像度の動画を4Kまで拡大でき、ノイズ除去、ぼやけの補正、顔の補正、フレーム補間(最大120fps、最大16倍のスローモーション)、色の自動補正ができます。暗い場所で撮った動画向けのモデル(superVideo)もあります。画面は日本語に対応しています。
動作環境は、Windows 10(64ビット・1809以降)と、macOS 13以降です。WindowsはDirectX 12に対応したGPUで動き、第4世代Core(Haswell)以降の内蔵グラフィックスも含まれます。専用のグラフィックカードを使う場合はVRAM 4GB以上(8GB以上を推奨)が必要です。MacはApple シリコン(M1〜M3)か、VRAM 4GB以上の専用GPUを積んだIntel搭載機です。書き出しの形式は、英語版の公式の動作環境でMP4・MOV・MKVです(MKVは2026年9月22日公開のV3.8で追加)。
料金は、年間プラン(8,980円・1ユーザー。10月22日時点はセールで8,480円)と、永久ライセンス(定価33,000円・3ユーザー。10月22日時点の公式価格は割引後の16,980円で、割引は変わることがあります)です。無料版は動画を2分まで処理でき、書き出した動画には透かしが入ります。30日間の返金保証があります。最新は2026年9月22日公開のV3.8です。
- 機能性◎:ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正がそろう
- 使いやすさ◎:日本語で使え、内蔵グラフィックスでも動く(Windows)
- コスパ◎:年間プランは8,980円
- 拡張性○:WindowsとMacの両方で使える。処理はパソコンの中だけ
- 安定性◎:2026年9月22日にV3.8が公開されている
Aiarty Video Enhancer 公式サイトを見る
メリット
- 高画質化に絞っていて、迷わず使える
- 暗い場所で撮った動画向けのモデルがある
- 永久ライセンスは3ユーザーまで使える
デメリット
- 無料版は2分までで、透かしが入る
- 出力は4Kまで
こんな人におすすめ
- 暗い動画やざらついた動画をきれいにしたい
- 変換などの機能は要らず、高画質化だけを手頃な価格で使いたい
3. Waifu2x-Extension-GUI|日本語で使える無料ソフト(個人利用)、Windows専用
Waifu2x-Extension-GUIは、個人の開発者(AaronFeng753氏)がGitHubで公開している、画像・GIF・動画の高画質化ソフトです。拡大のAIは、Real-ESRGAN・Real-CUGAN(ノイズ除去の強さを選べる)などから選べ、拡大したあとにRIFEなどのAIでフレーム補間もできます。画面は日本語を含む5言語に対応しています。
公式の説明では、AMD・NVIDIA・IntelのGPUに対応し、Intelの内蔵グラフィックス(UHD 620)でも動作を確認したとされています。対応するのはWindows(64ビット)だけです。配布は圧縮ファイル(7z形式)で、展開してから使います。2026年10月2日にv3.142.01が公開され、更新が続いています。
注意点は、無料で使えるのは個人利用に限られることです。仕事で使う場合は、開発者のPatreonで有料版(Premium)を購入するよう公式に書かれています。
- 機能性○:ノイズ除去(Real-CUGAN)とフレーム補間はできるが、顔の補正はない
- 使いやすさ◎:日本語の画面があり、内蔵グラフィックスで動作を確認済み
- コスパ◎:個人利用なら無料で、回数・長さの制限がない
- 拡張性△:Windows専用で、処理はパソコンの中だけ
- 安定性◎:2026年10月2日にv3.142.01が公開されている
Waifu2x-Extension-GUI 公式サイトを見る
メリット
- 個人利用なら無料で、本数や長さの制限がない
- 日本語の画面で使え、内蔵グラフィックスでも動く
- 動画をパソコンの外に送らない
デメリット
- Windows専用
- 仕事で使うには有料版が必要
- 配布ページ(GitHub)が英語で、展開の手間がある
こんな人におすすめ
- 家族の動画を、Windowsで無料できれいにしたい
- アニメの動画や画像もまとめて高画質化したい
4. Topaz Video|海外の定番、英語で年299ドルから
Topaz Video(旧名 Topaz Video AI)は、アメリカのTopaz Labsが作る動画の高画質化ソフトです。拡大のほか、ノイズ除去、フレーム補間、画質の低い動画の顔に向けたモデル(Iris)などがそろいます。WindowsとMacで使え、パソコンの中だけで処理する方法と、クラウドで処理する方法(月ごとのクラウドクレジットを使う)を選べます。
料金は、Personalプランが年299ドル(月払いは月59ドル)で、買い切りはありません。年間売上が100万ドルを超える組織が仕事で使う場合は、Proプラン(年699ドル)が必要です。無料体験では全モデルを試せますが、書き出した動画には透かしが入ります。公式サイトと画面は英語で、日本語表示の案内は見当たりませんでした。
公式の動作環境は、Windows 10以降・メモリ16GB以上で、専用のGPUはNVIDIA・AMD・IntelのいずれもVRAM 6GB以上(Aion・Hyperion・RheaのモデルはVRAM 8GB)です。内蔵のIntel UHD 600・Iris Xeでも動く条件には入っていますが、公式は「専用のグラフィックカードがないと、実用的な速さで動く処理はごく一部」としています。MacはApple シリコン(macOS 13以降)だけで、Intel搭載のMacには対応していません。2026年も新しい版の公開が続き、10月時点の最新は1.7.1です。
- 機能性◎:ノイズ除去・フレーム補間・顔向けのモデルがそろう
- 使いやすさ○:内蔵グラフィックスも動作環境に入るが、画面は英語
- コスパ△:年299ドル(1ドル150円なら約4万5,000円)
- 拡張性◎:WindowsとMacの両方で使え、クラウドでの処理も選べる
- 安定性◎:2026年も新しい版が続き、最新は1.7.1
メリット
- モデルの種類が多く、細かく調整できる
- クラウドでの処理も選べる
- 仕事で使う条件(売上の上限)が公式に明記されている
デメリット
- 画面と公式サイトが英語
- 年299ドルからで、買い切りがない
- 快適に使うには専用のGPUが必要。Intel搭載のMacでは使えない
こんな人におすすめ
- 英語の画面に抵抗がなく、細かく設定を詰めたい
- 高性能なGPUを積んだパソコンを持っている
5. HitPaw VikPea|8Kまで、クラウド処理も選べる多機能ソフト
HitPaw VikPea(旧名 HitPaw Video Enhancer)は、HitPawが作るWindowsとMac用の動画高画質化ソフトです。最大8Kまでの高画質化に加えて、人物(顔)・アニメ・低照度など素材ごとのAIモデル、ノイズ除去、フレーム補間(60fpsまで)、手ぶれ補正、白黒動画のカラー化、SDRからHDRへの変換ができます。複数の動画をまとめて処理する機能もあり、画面は日本語です。
パソコンの性能が足りないときは、HitPawのサーバーで処理する「クラウド加速」を選べます。ただしクラウドでの処理にはクレジットが必要です(10月22日時点では、年間プランに500、永久ライセンスに800のクレジットが特典で付き、足りなければ追加で購入)。また、購入画面の機能比較では、一般修復・ビデオ品質修復・UHD復元などの一部のモデルは、有料プランでも書き出しにクレジットを使うとされています。
動作環境は、日本語と英語の公式ページで内容が違います。
- 日本語の公式(動作環境のページ):Windows 11/10(64ビット)は、CPUがIntel Core i3(第4世代)またはAMD Ryzen 3相当以上、GPUがNVIDIA GTX 950またはAMD Radeon 460相当以上、メモリ8GB以上。Macは、macOS 10.15以降、CPUがIntel Core i3(第4世代)またはApple M1相当以上、GPUがIntel UHD 630またはApple M1相当以上
- 英語の公式:最低条件のGPUの欄にIntel・AMDのCPU名(「i3」「Ryzen 3」)が書かれており、専用のGPUが必要かどうかがはっきりしません。Macは macOS 13以降
この記事では、日本の読者が購入する日本語の公式の条件で採点し、Windowsでは専用のGPUが必要なソフトとして扱いました。Macは、日本語の動作環境のページの条件ならIntel搭載のMacでも使えます(製品ページの最低条件と英語版はmacOS 13以降)。
料金(Windows版)は、購入画面で1か月7,300円(取り消し線9,125円)・1年17,000円(取り消し線21,250円、20%割引)・永久ライセンス58,700円(取り消し線73,375円)と表示されています。Mac版は1か月9,900円・1年18,500円(取り消し線23,125円)・永久58,700円で、Windows用とMac用のライセンスは別です。この記事では、ほかのソフトと同じく取り消し線の価格をセール前として、年21,250円で採点しました。10月22日時点ではさらにセール中で、Windows版の1年が12,750円、永久が44,025円になっていました。
無料版はプレビューだけで、高画質化した動画を書き出すには有料プランが必要です。購入画面には「7日間無料体験(その後は月額で自動更新)」の案内もありますが、一部のプランの欄に、キャンペーン期間中は使えないと書かれています。30日間の返金保証があります。2026年7月にV5.4.0が公開されています。
- 機能性◎:ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正がそろう
- 使いやすさ○:日本語で使えるが、日本語の公式の条件ではWindowsで専用のGPUが必要
- コスパ△:1年21,250円(取り消し線の価格。Windows版)で、無料ではプレビューだけ
- 拡張性◎:WindowsとMacの両方で使え、クラウドでの処理も選べる
- 安定性◎:2026年7月にV5.4.0が公開されている
Windows版とMac版は別ライセンスなので、購入するときはOSを確かめてください。
HitPaw VikPea(Windows版)の価格を見るメリット
- 8Kまで出力でき、素材ごとのAIモデルが多い
- 手元のパソコンで重いときはクラウドで処理できる
- カラー化やHDR化までできる
デメリット
- 無料では書き出せず、プレビューだけ
- クラウド処理や一部のモデルはクレジットを使う
- Windowsでは専用のGPUが必要(日本語の公式の条件)
こんな人におすすめ
- 手元のパソコンの性能が足りず、クラウドで処理したい
- 白黒の古い動画のカラー化もしたい
- 4Kより大きな出力(8K)が必要
6. Video2X|無料で制限なし、GPUのあるWindows向け
Video2Xは、オープンソース(AGPL-3.0)で開発されている無料の動画高画質化ソフトです。Real-ESRGAN・Real-CUGAN(ノイズ除去の強さを選べる)・Anime4Kといった拡大のAIと、フレーム補間のRIFEを使えます。Windows用のインストーラーと画面(GUI)があり、日本語の表示にも対応しています。回数や長さの制限はありません。
動作には、AVX2に対応したCPU(Intelは第4世代Core〈Haswell〉以降、AMDはExcavator以降)と、Vulkanに対応したGPU(NVIDIAはGTX 600以降、AMDはRadeon HD 7000以降、IntelはHD Graphics 4000以降)が必要です。内蔵グラフィックスでも条件は満たしますが、処理にはかなり時間がかかります。Linuxでも使えますが、Mac用のアプリはありません(コンテナ〈Docker〉で動かす方法の案内はあります)。最新の正式版は2025年1月24日公開の6.4.0です。
- 機能性○:ノイズ除去(Real-CUGAN)とフレーム補間(RIFE)は使えるが、顔の補正はない
- 使いやすさ◎:日本語の画面があり、内蔵グラフィックスも条件に入る
- コスパ◎:無料で回数・長さの制限がない
- 拡張性△:Windows(とLinux)専用で、処理はパソコンの中だけ
- 安定性○:最新の正式版は2025年1月で、直近12か月の新しい版は確認できなかった
メリット
- 無料で、本数や長さの制限がない
- アニメ向けのAI(Real-CUGAN・Anime4K)が選べる
- 動画をパソコンの外に送らない
デメリット
- Mac用のアプリがない
- 配布ページ(GitHub)が英語
- 最新の正式版は2025年1月
こんな人におすすめ
- ゲーミングPCなど、GPUのあるWindowsパソコンを持っている
- 仕事の動画も無料で高画質化したい(個人利用の制限がない)
7. REAL Video Enhancer|Macでも使える無料ソフト、GPUが必要
REAL Video Enhancerは、オープンソース(AGPL-3.0)で開発されている無料の動画高画質化ソフトです。フレーム補間(RIFEなど)と拡大(SPANなど)が中心で、ノイズ除去や圧縮によるノイズを取るモデルも選べます。Windows・Mac・Linuxで使え、MacはApple シリコン用とIntel用の両方が配布されています。2026年1月に2.4.1が公開されています。
公式の最低条件は、Vulkan 1.3に対応したGPU(VRAM 4GB以上)と、メモリ16GB以上です。推奨はNVIDIAのRTX 20シリーズ以上で、公式FAQでは、性能の低い内蔵GPUではメモリ不足のエラーが出ることがあるとしています。公式の対応OSの表はWindows 10/11(64ビット)とmacOS 14以降ですが、機能の説明にはmacOS 15以降と書かれた箇所もあるため、Macで使う前にOSのバージョンを確かめてください。画面の日本語対応は公式に書かれていません。
- 機能性○:ノイズ除去とフレーム補間はできるが、顔の補正はない
- 使いやすさ△:日本語対応の記載がなく、性能の低い内蔵GPUではメモリ不足になることがある(公式FAQ)
- コスパ◎:無料で回数・長さの制限がない
- 拡張性○:WindowsとMacの両方で使える。処理はパソコンの中だけ
- 安定性◎:2026年1月に2.4.1が公開されている
メリット
- Macでも無料で使える
- フレーム補間のモデルが多い
- 動画をパソコンの外に送らない
デメリット
- 日本語対応の記載がない
- メモリ16GB以上・VRAM 4GB以上が必要
こんな人におすすめ
- Apple シリコンのMacで、無料で試したい
- カクカクした動画をなめらかにしたい(フレーム補間)
8. UniFab 動画高画質化 AI|16Kまで、30日間は透かしなしで試せる
UniFab 動画高画質化 AIは、DVDFabと同じ開発元のUniFabが作る、WindowsとMac用の高画質化ソフトです。出力は最大16Kまでで、Equinox・Vellum(ディテール重視)・Kairo(アニメ向け)・Titanus(映画・ドラマ向け)のモデルを選べます。日本語の公式サイトがあり、2026年9月29日にも新しい版が出ています。
料金は買い切り(ライフタイム)で、通常17,940円です(10月22日時点はセールで11,730円)。購入画面では、Titanusモデル(4,140円)・3台用のライセンス(4,140円)・拡張ダウンロードサービス(1,380円)などの追加項目が並び、拡張ダウンロードサービスは最初から選ばれた状態でした。合計を確かめてから購入してください。ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正は、それぞれ別売りのソフト(動画ノイズ除去AI、フレーム補間 AI、顔向け高画質化 AI)です。クラウドで処理する「FabCloud」版も、別のライセンス(通常17,940円)として販売されています。デスクトップ版は30日間、透かしなしで全機能を試せます。
公式FAQの動作環境は、Windows 10/11(64ビット)、最低16GBのメモリと8GBのVRAM、GPUはNVIDIA RTX 30シリーズ以上とされています。
- 機能性△:ノイズ除去・フレーム補間・顔の補正は、このソフト単体では使えない(別売り)
- 使いやすさ○:日本語で使えるが、VRAM 8GB以上・RTX 30シリーズ以上が必要
- コスパ○:買い切り17,940円(セール前)
- 拡張性○:WindowsとMacの両方で使える。クラウド処理は別のライセンス
- 安定性◎:2026年9月29日に新しい版が公開されている
メリット
- 30日間、透かしなしで全機能を試せる
- 買い切りで、16Kまで出力できる
- 更新の頻度が高い
デメリット
- ノイズ除去やフレーム補間は別売り
- 購入画面で追加項目が多く、合計が上がりやすい
- RTX 30シリーズ以上が必要
こんな人におすすめ
- NVIDIAの高性能なGPUを積んだパソコンを持っている
- サブスクではなく買い切りで、拡大だけをしたい
目的別:動画の高画質化はどれを選ぶか
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| まず無料で試す | VideoProc Converter AI・Waifu2x-Extension-GUI | 透かしなしで書き出せる |
| 費用を抑えて続けて使う | VideoProc Converter AI・Aiarty Video Enhancer | 年1万円未満 |
| Macで無料 | REAL Video Enhancer | Win/Mac対応の無料ソフト |
| 暗い・ざらついた動画 | Aiarty Video Enhancer・HitPaw VikPea | ノイズ・低照度向けのモデル |
| 手元のパソコンが非力 | HitPaw VikPea・Topaz Video | クラウドで処理できる |
| 白黒の古い動画 | HitPaw VikPea | カラー化ができる |
| アニメの動画 | Waifu2x-Extension-GUI・Video2X | アニメ向けのAIモデル |
| 英語で細かく設定したい | Topaz Video | モデルと設定の幅が広い |
高画質化した動画は、ファイルの容量が大きくなります。LINEやメールで送る前に軽くしたいときは、動画圧縮が無料でできるソフト・サイト5選 を参考にしてください。高画質化ソフトが読み込めない形式(古いビデオカメラのMTS・AVIなど)の場合は、先に MP4変換フリーソフト でMP4にしておくと扱いやすくなります。
動画を高画質化するときに気をつけること
元の画質が悪すぎると、AIでも直らない
AIは、ぼやけた部分の細部を「それらしく」補って描き足します。元の動画がかなり小さい・ひどくぶれている場合は、文字や遠くの人の顔が不自然になったり、輪郭のまわりに白い縁取り(ハロー)が出たりします。強いモデルほど、元の映像にない細部が加わりやすくなります。
まず短い区間で試してから書き出す
動画の高画質化は時間がかかります。UniFabの公式FAQでは、NVIDIA GeForce RTX 4070を使っても、1080pの動画を4Kにするのに元の長さの約3.5倍の時間がかかるとされています。いきなり全体を書き出さず、10秒程度の区間でモデルを比べてから本番にすると、時間を無駄にしません。区間を切り出すには 動画の結合・カットが無料でできるソフト も使えます。
元の動画は消さずに残しておく
高画質化した動画は、元の動画とは別のファイルとして保存し、元の動画は消さずに残しておいてください。後からもっと良いモデルが出たときに、やり直せます。
自分で撮った動画に使う
テレビ番組や配信の録画など、他人が権利を持つ動画を高画質化して公開・配布すると、著作権の侵害になるおそれがあります。高画質化は、自分や家族で撮った動画、権利を持っている動画に使ってください。
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よくある質問
Q. 動画編集ソフトの高画質化機能では足りませんか?
編集もするなら、編集ソフトの機能で足りることもあります。たとえばFilmoraの「AI動画補正」は最大4Kの動画に対応し、NVIDIAのRTX 30シリーズ以上を積んだパソコンでは、パソコンの中で処理するモデルも使えます。ほかのモデル(Topaz Starlightなど)はAIクレジットを使います(公式の目安は1回20クレジット。Topazのモデルは1回1分まで)。PowerDirectorの「AI動画高画質化」は、ノイズ除去・色の補正・手ぶれ補正・フレーム補間・4Kへのアップスケールをまとめて行う機能と公式に案内されています。CapCutも公式の記事でAIによる画質の向上を案内していますが、無料で使えるか・最大の解像度は公式で確かめられませんでした。モデルを選び分けたい、まとめて処理したいなら、この記事の専用ソフトのほうが選択肢が多くなります。編集ソフトの比較は 無料動画編集ソフト6選 にまとめています。
Q. ブラウザだけで動画を高画質化できますか?
できるサービスはありますが、無料の範囲は小さめです。たとえばFotorのAI動画アップスケーラーは、3秒のプレビューまでは無料で、動画全体を1080p〜4Kで処理するにはクレジットが必要です(アップロードは5分・1GBまで)。ブラウザのサービスは動画をサーバーに送って処理するので、家族の動画などは、パソコンの中で処理するソフトのほうが安心です。この記事の8本は、クラウド処理を選んだ場合を除き、パソコンの中で処理します。
Q. パソコンのスペックはどれくらい必要ですか?
VideoProc Converter AI・Aiarty Video Enhancer・Waifu2x-Extension-GUI・Video2Xは、公式の動作環境や説明に内蔵グラフィックスでの動作が含まれており、GPUを増設していないパソコンでも動きます。Topaz Videoも内蔵グラフィックスは条件に入っていますが、公式は専用のGPUを推奨しています。HitPaw VikPea(日本語の公式の条件)とUniFabは、Windowsでは専用のGPUが必要です。どのソフトも内蔵グラフィックスでは処理に時間がかかるため、長い動画を4Kにするなら、NVIDIAのGeForce RTXなど専用のGPUがあるほうが現実的です。手元のパソコンで遅すぎる場合は、HitPaw VikPeaやTopaz Videoのクラウド処理を使う方法もあります。
Q. 再生するときだけ画質を上げる機能とは何が違いますか?
一部のGPUやブラウザには、動画を再生するときだけ画質を上げて表示する機能があります。こうした機能は、見ているあいだの表示がきれいになるだけで、動画のファイルそのものは変わりません。高画質化した動画を保存したい、家族に送りたい、テレビで見たいという場合は、この記事のようなソフトで書き出す必要があります。
Q. スマホだけで高画質化できますか?
HitPaw VikPeaには、iPhone・Android用のアプリもあります(アプリ内課金あり)。ただし長い動画や4Kへの高画質化はスマホに負担が大きいため、パソコンでの処理をおすすめします。
Q. AIで作った動画も高画質化できますか?
できます。たとえばHitPaw VikPeaは、Sora・Kling・Veoなどで作った動画を最大4Kまで高画質化できると公式に案内しています。AIで動画を作るツールは AI動画生成が無料でできるアプリ・サイト3選 で比べています。
Q. 写真や画像を高画質化したいときは?
写真・画像には、画像専用のツールのほうが向いています。無料のCanva・waifu2x・Upscaylや、有料のAiarty Image Enhancerなどを 写真・画像を高画質化するツール6選 で比べています。
まとめ:まずはVideoProc Converter AIの無料版で試そう
動画の高画質化は、まず VideoProc Converter AI の無料版で、手元の動画を短く試してみてください(5本まで透かしなしで書き出せます)。高画質化に絞った専用ソフトを手頃に使うなら Aiarty Video Enhancer、Windowsで無料で済ませたいなら Waifu2x-Extension-GUI(個人利用)、Macで無料なら REAL Video Enhancer が向いています。手元のパソコンの性能が足りずクラウドで処理したい、8Kやカラー化まで必要なら HitPaw VikPea も候補です。
※ 本記事の価格・機能は、2026年10月22日時点の各公式サイト(VideoProc・Aiarty・Waifu2x-Extension-GUI〈GitHub〉・Topaz Labs・HitPaw・Video2X〈GitHub〉・REAL Video Enhancer〈GitHub〉・UniFab・Filmora・PowerDirector・Fotor)の情報に基づきます。セールの価格は変わることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。



