分割して保存された動画を1本につなげたい。冒頭の無音をカットしたい。録画に入ってしまったCMを切り取りたい。やりたいことは単純なのに、「動画 結合 ソフト 無料」で検索して出てくるのは多機能な動画編集ソフトばかりで、タイムラインの使い方から覚える気にはなれません。
実は「つなぐ」「切る」だけなら、本格的な編集ソフトは要りません。そしてもうひとつ大事な分かれ道があります。つなぐ・切る作業は、やり方によって画質が落ちるものと、まったく落ちないものに分かれるのです。
この記事では、無料で動画の結合・カットができるソフト5本を、無劣化(再エンコードなし)に対応するか・日本語で迷わず使えるか・費用の形・使える環境・いまも更新されているかの5軸で採点しました。価格・版・対応OSは2026年10月12日時点の各公式サイトで確かめています。
先に結論
- 日本語の画面で、画質を落とさずに切る・つなぐならAvidemux。表示の95%が日本語で、Windowsはインストーラーから入ります
- つなぐ・切るだけを最短で終わらせたいならLosslessCut。公式が「データの流れをそのままコピーする」と書いている専用ソフトで、2026年6月に新しい版が出ています
- Windowsに最初から入っているものだけで済ませたいならClipchamp。Windows 11には標準で入っていて、無料でも透かしなしに書き出せます
- Mac・iPhoneで完結させたいならiMovie。無料で最大4Kまで扱えます
- ついでにテロップや効果も入れたいならShotcut。日本語の表示が100%そろった無料の編集ソフトです
- なお、無劣化のまま日本語の画面で押すだけにしたい人向けの有料の選択肢を、番外編で1本紹介します
まず押さえる分かれ道:無劣化で切るか、書き出し直すか
動画をつなぐ・切る方法は、仕組みの上で2つに分かれます。どちらを選ぶかで、画質も待ち時間も変わります。
① 無劣化(再エンコードなし)で切る・つなぐ
動画の中身を作り直さず、必要な区間のデータをそのままコピーして別のファイルに書き出す方式です。Avidemuxの公式ドキュメントは、この方式(Copyモード)について「再エンコードが起きず、入力ファイルの音声・動画トラックがそのまま結果のファイルにコピーされる。非常に速く、画質の劣化がない」と説明しています。LosslessCutの公式サイトも「データの流れを切って、そのままコピーする」と書いています。
速くて画質が落ちない代わりに、制約があります。切る位置はキーフレーム(映像の基準になるコマ)に合わせる必要があることと、つなぐファイル同士の条件がそろっていないといけないことです。Avidemuxの公式ドキュメントは、Copyモードで区間を切るときは「すべての区間がキーフレームから始まるようにすること。そうでないと切り口で映像が壊れる」と注意しています。
② いったん書き出し直す(再エンコード)
タイムラインに並べて、最後に1本の動画として書き出す、ふつうの編集ソフトの方式です。切る位置は1コマ単位で自由に決められ、テロップやトランジションも入れられます。代わりに書き出しに時間がかかり、圧縮のやり方によっては画質がわずかに落ちます。
この記事で比べる5本のうち、①に公式対応しているのはAvidemuxとLosslessCutです。Clipchamp・iMovieは②の方式で、Shotcutは②が本業ですが①の機能も持っています。
どちらが向いているかは、やりたいことで決まります。撮ったまま・録ったままの画質を保って切り分けたいなら①、テロップや切り替え効果を足すつもりがあるなら②です。迷ったら①で試して、思ったところで切れなければ②に回すのが遠回りになりません。これはShotcutの公式FAQ自身が勧めている進め方でもあります。
動画の結合・カットができる5本の早見表
| ソフト名 | 費用 | 使える環境 | 無劣化 | 日本語の画面 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|---|
| Avidemux | 無料 | Win/Mac/Linux | ◎ | ○ | ★★★★★ |
| LosslessCut | 無料 | Win/Mac/Linux | ◎ | ○ | ★★★★☆ |
| Clipchamp | 無料 | ブラウザ/Win | × | ◎ | ★★★★☆ |
| iMovie | 無料 | Mac/iPhone/iPad | × | ◎ | ★★★☆☆ |
| Shotcut | 無料 | Win/Mac/Linux | △ | ○ | ★★★☆☆ |
※ 2026年10月12日時点の各公式サイトの情報です。「無劣化」は、再エンコードせずに切る・つなぐ機能が公式に案内されているかを示します。Shotcutの△は、公式FAQに無劣化の切り出し機能の案内があるものの、同じFAQが他のソフトを勧めているためです。ClipchampはWindows・Mac・Linux・ChromebookのEdgeまたはChromeで動き、Windowsにはアプリもあります。無料プランの書き出しは最大1080pです。
5本の採点結果
| 順位 | ソフト | 機能性 | 使いやすさ | コスパ | 拡張性 | 安定性 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Avidemux | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
| 2 | LosslessCut | ◎ | △ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
| 3 | Clipchamp | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| 4 | iMovie | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
| 5 | Shotcut | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
採点の決め方
後から判定が動かないように、5軸それぞれの条件を先に決めました。この記事の主軸は「無料のまま、動画をつなぐ・切る作業を、画質を落とさずに終えられるか」です。
機能性(主軸に直結する軸):①任意の区間を切り出す、または不要な区間を削除できる ②複数のファイルを1本に結合できる ③無劣化での切り出しまたは結合が公式に案内されており、その案内が他のソフトを代わりに勧めていない。3つ満たせば◎、2つで○、1つ以下で△。
使いやすさ:①日本語の画面がある(オープンソースの3本は公式の翻訳ファイルで訳した数を実際に数え、8割以上を条件にしました。Clipchamp・iMovieは提供元が日本語版を公式に配っているかで判定) ②無料で手に入れる経路がインストーラーかストアである ③公式の使い方の案内が日本語で読める。3つで◎、2つで○、1つ以下で△。
コスパ:無料で書き出しの回数制限も透かしもなく使えれば◎、無料だが解像度などに上限があるか買い切りの有料なら○、継続課金が前提なら△。
拡張性:①Windows・macOS・Linuxのうち2つ以上で使える ②結合・カット以外の編集(フィルタ・テロップ・切り替え効果)もできる。2つで◎、1つで○、0で△。
安定性:①公式に示された最新の版または更新の時期が2026年のものだと確認できる ②提供元が配布とサポートを続けている ③無料で使えていた機能が有料に移された告知が見当たらない。3つで◎、2つで○、1つ以下で△。
総合は、主軸に直結する機能性が◎なら◎、○なら○としました。早見表のおすすめ度もこの順位に対応させています。
ひとつ補足です。この記事の5軸は、つなぐ・切る作業だけを見た値です。動画編集ソフトとしての総合的な使い勝手で見た Premiere Proの代わり|無料動画編集ソフトおすすめ7選 では、Shotcutの使いやすさを△とし、Clipchampの機能性を△としています。同じソフトでも、測っている作業が違えば値も並びも変わります。どちらの記事も、その記事で宣言した条件どおりに付けた値です。
順位の規則と、隣との差
順位は①機能性(主軸) ②使いやすさ ③拡張性 ④コスパ ⑤安定性の順に比べ、先に差が付いた軸で決めました。コスパを後ろに置いたのは、5本すべてが無料で透かしなしに使えて差が出にくいからです。それでも並ぶときは、無劣化での結合が成立する条件がゆるい方を上にします。5本なので、隣り合う4組の差を順に書きます。
- 1位 Avidemux と2位 LosslessCut:機能性はどちらも◎で、2段目の使いやすさで決着しました。Avidemuxは日本語の表示が95%あり、WindowsにはFossHub経由のインストーラーが用意されています(○)。LosslessCutは日本語の表示はあるものの、Windowsで無料で手に入る形が7zの書庫で、解凍して中の実行ファイルを起動する形になり、公式の使い方の案内も英語だけです(△)
- 2位 LosslessCut と3位 Clipchamp:1段目の機能性で決着しています。LosslessCutは無劣化の切り出しも結合も公式サイトの機能一覧に載っている(◎)のに対し、Clipchampは無劣化での書き出しの案内が公式に見当たりません(○)。使いやすさではClipchamp(◎)がLosslessCut(△)を上回りますが、主軸に直結する機能性が先に来るため順位はこの並びになります
- 3位 Clipchamp と4位 iMovie:機能性(どちらも○)と使いやすさ(どちらも◎)が並び、3段目の拡張性で決まりました。ClipchampはWindows・Mac・Linux・ChromebookのEdgeまたはChromeで動き、Windows 11には標準で入っています(◎)。iMovieはMac・iPhone・iPadだけで、Windowsでは使えません(○)
- 4位 iMovie と5位 Shotcut:2段目の使いやすさで決着しました。iMovieはMac App Storeから入れられ、Appleの日本語のユーザガイドが用意されています(◎)。Shotcutは日本語の表示が100%そろい、インストーラーもありますが、公式の使い方の案内は英語だけです(○)
この順位は、つなぐ・切るという作業に限った並びです。自分のパソコンがWindowsかMacか、テロップまで入れるかどうかで最初の候補は変わります。用途別の対応づけは後ろのまとめ表にあります。
詳細比較表:無劣化の可否・結合の条件・入手方法
| ソフト | 無劣化カット | 無劣化結合 | 無劣化で結合できる条件 | 無料での入手方法 | 公式の最新版(時期) |
|---|---|---|---|---|---|
| Avidemux | ◎ | ◎ | 解像度・形式・音声の設定が全部一致 | インストーラー | 2.8.1(2022年9月) |
| LosslessCut | ◎ | ◎ | コーデックの設定が同じ | 7zの書庫を解凍 | 3.69.0(2026年6月) |
| Clipchamp | × | × | - | Win11は標準/Win10はStore | 版の表示が見当たらない |
| iMovie | × | × | - | Mac App Store | 10.4.5(2026年9月) |
| Shotcut | △ | × | - | インストーラー | 26.9.27(2026年9月) |
※ 無劣化の可否は、各公式サイト・公式ドキュメントの記載で判定しています。Shotcutの△は、公式FAQに無劣化の切り出し(Extract Sub-clip)の案内があるものの、同じFAQが「コマ単位の精度はなく落とし穴がある」として他のソフトを勧めているためです。「×」は、無劣化での書き出しの案内が公式に見当たらないことを意味します。Avidemuxの結合の条件の全文(解像度・動画の形式・音声の形式・音声のビットレート・サンプリングレート)は、下のAvidemuxの説明に書いています。
各ソフトを詳しく見る
1. Avidemux|日本語の画面で、画質を落とさずに切って、つなげる
Meanが開発し、現在はGitHub上で開発が続いているオープンソースのソフトです。公式ページは「単純なカット、フィルタ、エンコードのために設計された無料の動画編集ソフト」と自らを説明していて、Linux・BSD・macOS・WindowsでGNU GPLのもとに配布されています。
この記事の主軸にとって決定的なのがCopyモードです。前述のとおり、公式ドキュメントはこのモードを「再エンコードが起こらず、非常に速く、画質の劣化がない」と説明しています。カットの手順は、画面下のmark A・mark Bで区間を選び、削除・コピー・貼り付け・保存のいずれかを選ぶ流れです。
結合も同じCopyモードで無劣化のままできます。公式ドキュメントはCopyモードを使う場面として「File→Appendまたはそれが自動で行う追加で複数のファイルをつなぎたいとき」を挙げ、条件として解像度(幅・高さ)・動画の形式・音声の形式・音声のビットレート・サンプリングレートが全ファイルで同じであることを示しています。同じ機器で同じ設定で録った動画を1本にまとめる、という典型的な用途にはまさに合います。
日本語の表示は、公式の翻訳ファイル(avidemux_ja.ts)を数えると3,184項目のうち3,035項目が訳されており、95%が日本語です。Windowsは公式のダウンロードページからFossHub経由で64ビット版のインストーラーを入手できます。macOS向けのdmgとLinux向けのAppImageも同じページにあります。
注意点が2つあります。ひとつは公式に案内されている正式版が2.8.1で、GitHubのリリース一覧での公開日は2022年9月21日だということです。開発そのものは続いていて、リポジトリは2026年10月7日にも更新されており、公式は日次の自動ビルド(nightly)も公開していますが、正式版としての新しい番号は4年ほど出ていません。もうひとつは操作の考え方です。公式ドキュメントは「タイムラインやマルチトラック編集のような道具は提供しない」「自動で何かをしてくれるソフトではないので、自分が何をしているのかを本当に理解しておくべき」とはっきり書いています。
メリット
- Copyモードで、カットも結合も画質の劣化なしに終わる
- 表示の95%が日本語で、設定の名前も日本語で読める
- Windowsはインストーラーで入り、macOS・Linux版も公式配布
- デインターレースやリサイズなどのフィルタも持っている
- 完全無料のGNU GPLで、費用の上限や透かしがない
デメリット
- 公式の正式版は2.8.1で、公開日は2022年9月21日
- 公式が「タイムラインは提供しない」と明記しており、画面の考え方が独特
- 無劣化で結合できる条件が厳しい(解像度から音声のサンプリングレートまで一致が必要)
- Copyモードのカットは、区間の先頭をキーフレームに合わせないと切り口が壊れる
- macOS版はMonterey向けのビルドとして配布されている
こんな人におすすめ
- 日本語の画面のまま、画質を落とさずに切りたい人
- 同じ機器で録った動画を何本も1本にまとめたい人
- インストーラーで入れたい人
2. LosslessCut|つなぐ・切るだけに作られた専用ソフト
Mikael Finstadが開発しているオープンソースのソフト(GPL-2.0)で、公式サイトは自らを「無劣化の動画・音声編集のスイスアーミーナイフ」と表現しています。公式トップは、ふつうの編集ソフトとの違いをこう説明しています。通常の編集ソフトではどの操作でもファイル全体の再エンコードが必要で何時間もかかり、処理のたびに少しずつ画質が落ちていく。LosslessCutはデータの流れを切って、そのまま直接コピーするので、同じことを数秒で、画質を落とさずに終える、と。
機能一覧に並んでいるのは、無劣化のトリムと部分カット、任意のファイルの無劣化の結合(コーデックの設定が同じ場合)、複数ファイルから任意のトラックを組み合わせる無劣化のストリーム編集、ファイル内の全トラックの抽出、互換性のある任意の形式へのremux(入れ物の入れ替え)、フル解像度の静止画書き出し、回転情報の変更、拡大とコマ送り・キーフレーム送りができるタイムライン、区間へのラベル付け、区間一覧のCSV入出力です。公式が挙げる使い道には「録画したテレビ番組からCMを切り落とす」「音声トラックだけを外す」「H.264のTS録画をMP4に入れ替える」などが並びます。
無劣化で結合できる条件が「コーデックの設定が同じ」で足りるのは、この5本のなかで最もゆるい条件です。Avidemuxのように解像度や音声のビットレートまで一致していなければならない、という書き方にはなっていません。
版の更新は活発です。公式のリリース一覧では3.69.0が2026年6月4日に公開され、開発リポジトリも2026年9月30日に更新されています。
弱点は手に入れ方と案内の言語です。公式のREADMEは、Mac App Store・Microsoft Store・Snap Storeからの入手を「安全で簡単なインストールと自動更新の利点があり、開発の支援にもなる」として先に挙げ、そのうえで「手動で実行ファイルを落としたい場合は、もちろんいつでも無料」と書いています。つまり無料で手に入れる道はGitHubからの手動ダウンロードで、Windowsの配布物は7zの書庫です。解凍して中の実行ファイルを起動する形になり、インストーラーはありません。また公式のドキュメントは英語で、日本語版は見当たりません(画面表示そのものは、公式の翻訳ファイルで908項目のうち780項目=86%が日本語になっています)。Windows 7・8・8.1はv3.50.0より後のバージョンではサポート対象外です。
メリット
- 無劣化のカットと結合に特化していて、操作の対象が少ない
- 結合の条件が「コーデックの設定が同じ」で足りる
- キーフレーム送りができるタイムラインで区間を複数まとめて指定できる
- 2026年6月に新しい版が公開され、開発も続いている
- Windows・macOS・Linuxの実行ファイルが無料で配布されている
デメリット
- Windowsで無料で手に入る形が7zの書庫で、インストーラーがない
- 公式のドキュメントが英語だけで、日本語の案内は見当たらない
- テロップ・切り替え効果・フィルタといった編集はできない
- 画面表示の日本語訳は86%で、一部は英語のまま
- Windows 7・8・8.1は新しい版の対象外
こんな人におすすめ
- 解像度や音声の設定がそろっていない動画をつなぎたい人
- 最新の版が出続けているソフトを選びたい人
- 英語の画面や書庫の解凍に抵抗がない人
3. Clipchamp|Windowsに最初から入っていて、無料でも透かしが入らない
Microsoftが提供している動画編集ツールです。公式サポートによると、個人向けの版はapp.clipchamp.com またはWindows用のClipchampアプリから使い、個人用のMicrosoftアカウントでサインインします。Windows 11には標準で入っており、Windows 10ではMicrosoft Storeからインストールできます。動く環境は、Windows・Mac・Linux・ChromebookのノートまたはデスクトップのMicrosoft EdgeまたはGoogle Chromeです。SafariやFirefoxでは動かず、スマホやタブレットではデスクトップ版のエディターは使えません(iOS 14以降向けのモバイルアプリは別にあります)。
結合のやり方は公式サポートに手順があります。2つ以上の動画をタイムラインに並べると、自動的に1本の長い動画になります。クリップの間にすき間ができたらカーソルを合わせてDeleteキーで詰められ、切り替え効果(トランジション)を2つのクリップの間にドラッグすると、自動で吸い付いて2つがつながります。カットは、タイムライン上のクリップを選んで両端のハンドルをドラッグするだけです。
無料プランでどこまでできるかは、公式の料金ページの比較表で明示されています。「透かしのないエクスポート」は無料プランに含まれ、「エクスポートの解像度」は無料が最大1080p HD、Premiumが最大4K UHDです。トリミング・クロップ・サイズ変更・回転、画面とカメラとボイスの録画、アニメーションテキスト、音声のみのエクスポートも無料に含まれます。よくある質問には「無料プランのClipchamp動画エディターでは、動画の作成と書き出しを好きなだけ行えます」「1080p(フルHD)までの動画解像度で、透かしなしの動画を無料で書き出せます」とあります。Premium機能はMicrosoft 365 PersonalまたはFamilyのサブスクリプションに含まれ、4K UHDの書き出し、プレミアムのストック素材、ブランドキットなどが対象です。ブランドキットは無料プランには含まれません。
無劣化での書き出しについては、公式に案内が見当たりません。タイムラインに並べて書き出す方式なので、元の画質をそのまま保つ用途には向きません。また版の番号や更新日の表示も公式には見当たらず、「新着情報」ページで新機能が随時案内されている形です(2026年10月12日確認)。この記事の安定性の条件は「最新の版または更新の時期が2026年のものだと確認できること」なので、Clipchampはここだけ満たせず○としました。提供が止まる兆候があるという意味ではありません。
メリット
- Windows 11なら標準で入っていて、入れる手間がない
- 無料プランでも透かしが入らず、書き出しの回数に制限がない
- 画面もMicrosoftのサポート記事も日本語
- 並べるだけで結合でき、すき間はDeleteキーで詰められる
- Mac・LinuxでもEdgeかChromeがあればブラウザから使える
デメリット
- 無劣化での書き出しの案内が公式に見当たらない
- 無料プランの書き出しは最大1080pで、4Kにはサブスクリプションが必要
- 個人用のMicrosoftアカウントでのサインインが必要
- SafariとFirefoxでは動かず、スマホ・タブレットではデスクトップ版が使えない
- 版の番号・更新日の表示が公式に見当たらない
こんな人におすすめ
- Windowsで、何も入れずに今すぐ始めたい人
- 1080pで足りる用途(SNS投稿・家族への共有など)の人
- 切り替え効果やテロップも少し足したい人
4. iMovie|Mac・iPhone・iPadで、無料のまま4Kまで扱える
Appleが無料で配っている動画編集アプリです。Mac App Storeの表示は「無料」「Macのみ対応」で、日本語を含む30言語に対応し、サイズは3.6GBです。公式ページは最大4Kの解像度で編集でき、1080p・毎秒60フレームのビデオにも対応すると案内しています。
つなぐ・切る操作は、Appleの日本語のユーザガイドに項目が並んでいます。「クリップを追加する」でタイムラインに素材を並べ、「クリップをトリムする」で長さを詰め、「クリップを移動する/分割する」で並び替えや分割をします。複数のクリップをタイムラインに並べて1本のムービーとして書き出すのが、iMovieでの結合にあたります。切り替え効果やタイトル、ピクチャ・イン・ピクチャ、スプリットスクリーンといった装飾もそろっています。
更新は続いています。Mac App Storeに表示されている最新は10.4.5で、公開は2026年9月29日です。一方で、動かすための条件は新しめです。Mac App Storeの互換性欄は「macOS 26.6以降が必要です」となっており、古いmacOSのMacでは最新版を入れられません(アプリ説明文のシステム条件はmacOS 26.4以降・メモリ4GB・空きディスク3.5GBと記載されています)。
無劣化での書き出しについては、公式に案内が見当たりません。iPhone・iPad用のiMovieもApp Storeで無料配布されており、iPhoneで撮ったクリップをその場でつなげる使い方ができます。
メリット
- 無料で最大4Kまで編集・書き出しできる
- App Storeから入り、Appleの日本語ユーザガイドがある
- Mac・iPhone・iPadで同じ名前のアプリが使える
- 切り替え効果・タイトル・分割画面まで無料で入っている
- 2026年9月29日に新しい版が出ている
デメリット
- Windows・Linuxでは使えない
- 無劣化での書き出しの案内が公式に見当たらない
- Mac App Storeの互換性欄はmacOS 26.6以降で、古いMacでは最新版が入らない
- アプリのサイズが3.6GBあり、空きディスクを要求する
- Macの機種によっては4Kの編集に相応の性能が必要
こんな人におすすめ
- MacかiPhoneで完結させたい人
- 4Kで撮った動画を無料のまま扱いたい人
- つなぐついでにタイトルも入れたい人
5. Shotcut|つなぐ・切るの先まで見据えるなら
Shotcutは無料・オープンソースのクロスプラットフォーム動画編集ソフトです。公式トップは、FFmpegのおかげで数百の音声・動画の形式とコーデックに対応し、読み込みの変換なしにそのまま編集できると案内しています。最新版は26.9.27で、Windows 10/11(Intel・AMD・ARM)、macOS 12〜27、Linuxに対応し、インストーラーとポータブル版の両方が公式に用意されています。日本語の表示は、公式の翻訳ファイル(shotcut_ja.ts)で4,251項目のうち4,249項目=100%が訳されています。
つなぐ・切るという作業に限ると、評価が分かれるのはここです。公式FAQには「エンコードや変換をせずにクリップをカット・トリムするには?」という項目があり、Properties→メニュー→Extract Sub-clip… で可能だと書かれています。ただし同じ回答が続けて「コマ単位の精度はなく、落とし穴がいくつかある。代わりにLosslessCut、VirtualDub、Avidemuxを勧める」と述べています。つまり無劣化の切り出しの機能はあるが、公式自身が専用ソフトを先に勧めている状態です。無劣化の結合については公式に案内が見当たりません。
逆に言えば、Shotcutは「つなぐ・切る」だけで終わらない人に向いています。タイムライン、フィルタ、切り替え効果、テロップ、4Kまでの書き出しがすべて無料で入っていて、透かしも入りません。ひとつ注意すると、公式のダウンロードページは「広告を避けて自動更新を得るには」としてストア版への導線を置いており、サイト上には広告が表示されます。公式の使い方の案内(FAQ・チュートリアル)は英語です。
メリット
- 日本語の表示が100%そろっている
- 完全無料で透かしがなく、4Kまで書き出せる
- Windows・macOS・Linuxのインストーラーとポータブル版が公式配布
- フィルタ・切り替え効果・テロップまで1本で足りる
- 2026年9月に新しい版が出ている
デメリット
- 無劣化の切り出しについて、公式FAQ自身が他のソフトを勧めている
- 無劣化の結合の案内が公式に見当たらない
- 公式のFAQ・チュートリアルが英語だけ
- つなぐ・切るだけの用途には画面の要素が多い
- 公式サイトのダウンロードページに広告が出る
こんな人におすすめ
- つなぐ・切るの先でテロップや効果も足すつもりの人
- 日本語の画面で本格的な編集まで広げたい人
- Linuxで使いたい人
番外編:無劣化のまま、日本語の画面で押すだけにしたいなら
ここまでの5本のうち無劣化に対応するのはAvidemuxとLosslessCutですが、どちらも「日本語の案内が薄い」か「画面の考え方が独特」という引っかかりがありました。Windowsで、無劣化のまま、日本語の画面で押すだけにしたいなら、有料の選択肢がひとつあります。
Bandicut(Bandicam Company)はWindows用の動画カット・結合ソフトです。対応OSは公式のダウンロードページによるとWindows 11・10・8・7の64ビット版です。公式は高速モードでは「エンコードせずに動画をそのまま切り取れるため、画質の劣化なく非常に素早く作業ができる」と説明しており、区間出力・ファイル結合・CMカット・区間結合・MP3抽出・形式変換が機能として並んでいます。公式が挙げる使い道のひとつが「録画した10分ずつのファイルを1つのファイルにつなぐ」というもので、まさにこの記事の用途です。
無料版もありますが、書き出した動画にBandicutのウォーターマークが入ります。公式の比較表によると、無料版と製品版の違いは3点だけです。高速モードで扱える形式(無料版はAVI・MP4・MOVのみ/製品版はMKV・TS・VOB・MPEG・WMV・WebM・ASF・FLVなども)、カット・結合の速度(標準/高速)、そしてウォーターマークなしで出力できるか(無料版は不可/製品版は可)です。カット・結合・MP3抽出・モードの切り替えそのものは無料版でも使えるので、買う前に自分の動画で高速モードが通るか試せます。
価格は公式の購入ページで、個人向けに2通り用意されています(いずれも2026年10月12日時点の割引表示。税の表記は購入ページに見当たりません)。
- 年間ライセンス(1PC・1年)2,990円(定価3,740円の20%引き。月あたり250円の表示)
- 永続ライセンス(1PC)4,990円(定価6,240円の20%引き)
- 画面録画ソフトBandicamとのセット(1年)5,950円(定価8,690円)
個人ライセンスは「個人でかつ非営利目的」での利用に限られます。法人・団体・教育機関での利用、または営利目的での利用はビジネスライセンス(1PC・1年で4,990円、同じく割引表示。個人の永続ライセンスと金額は同じですが別のライセンスです)が必要です。1PCにつき1ライセンスで、デスクトップとノートの両方で使うなら台数分が必要です。この記事の5本のうちAvidemux・LosslessCut・Shotcutはいずれもオープンソースのライセンスで配布されているので、この点は押さえておくと選びやすくなります。
永続ライセンスは「期限なしで使用可能」で、最初の1年間はテクニカルサポートが無償です。年間ライセンスは契約期間中ずっとサポートが付きます。なお公式のダウンロードページで最新版として案内されているのはBandicut 2025(v4.2.5.2562・2026年2月11日)で、購入ページの永続ライセンスはBandicut 2027として案内されています。買う前に、購入ページでどの版のライセンスを買うことになるかを確認してください。
Bandicut 公式サイトを見る無料で済ませたい人は、まずAvidemuxかLosslessCutを試してください。日本語の画面で押すだけにしたい、という一点に4,990円を払う価値があるかどうかが、ここでの判断になります。無料版でウォーターマーク入りの書き出しを一度試せるので、判断材料は手に入ります。
用途別おすすめまとめ
| こんな人 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 日本語の画面で、画質を落とさずに切りたい | Avidemux | Copyモードで無劣化のカット・結合ができ、表示の95%が日本語 |
| 設定がそろっていない動画を無劣化でつなぎたい | LosslessCut | 無劣化の結合の条件が「コーデックの設定が同じ」で足りる |
| Windowsで何も入れずに今すぐ始めたい | Clipchamp | Windows 11に標準で入り、無料でも透かしなしで書き出せる |
| Mac・iPhoneで完結させたい | iMovie | 無料で最大4Kまで扱え、Appleの日本語ユーザガイドがある |
| つなぐ・切るの先で効果やテロップも足す | Shotcut | 日本語の表示が100%で、フィルタと切り替え効果まで無料 |
| Windowsで、無劣化のまま押すだけにしたい | Bandicut(番外編) | 高速モードで無劣化のカット・結合ができ、画面が日本語。買い切り4,990円 |
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結合・カットでつまずきやすい4つのこと
いずれも各ソフトの公式ドキュメントに書かれている内容です。先に知っておくと、やり直しが減ります。
① 無劣化で切ると、狙った位置の少し手前で切れることがある
前述のキーフレームの制約があるため、無劣化では「ここで切りたい」と思った位置より少し手前が区間の先頭になります。1コマ単位で合わせたいなら、無劣化をあきらめて書き出し直す方式に切り替えてください。Avidemuxの公式ドキュメントも、エンコードモードを使う場面として「キーフレームでは不可能な正確なカットをしなければならないとき」を挙げています。
② つなぐファイルの条件がそろっていないと、無劣化では結合できない
AvidemuxのCopyモードでの結合は、解像度・動画の形式・音声の形式・音声のビットレート・サンプリングレートが全ファイルで同じであることが条件です。LosslessCutはコーデックの設定が同じであることを条件に挙げています。違う機器で撮った動画や、違う設定で録画した動画を1本にするなら、書き出し直す方式のほうが確実です。Avidemuxの公式ドキュメントも、エンコードモードを使う場面に「性質の違う(形式や解像度が違う)複数のファイルをつなぎたいとき」を挙げています。
③ 入れ物(コンテナ)の拡張子は自分で付ける
無劣化の処理では、中身を変えずに入れ物だけ替えられます。その代わり、保存時に適切な入れ物を選び、ファイル名に合う拡張子を付ける必要があります。Avidemuxの公式ドキュメントは「保存する動画には必ず適切なコンテナ形式を選ぶこと」と書き、AVIなら.avi、Matroskaなら.mkvのように拡張子を付けるよう案内しています。
④ 無料でも、書き出しの上限は製品ごとに違う
Clipchampの無料プランは透かしが入らず書き出しの回数にも制限がありませんが、解像度は最大1080pです。4Kで撮った素材を4Kのまま書き出したいなら、無料の範囲ではiMovie(Mac)かShotcut(Windows・Mac・Linux)が候補になります。Bandicutの無料版は、カットも結合もできますが書き出した動画にウォーターマークが入ります。
よくある質問
Q. 「無劣化」と「高画質」は同じ意味ですか?
違います。無劣化は元の動画のデータをそのままコピーして、画質をまったく変えないことを指します。元の動画が低い画質なら、無劣化で処理しても低い画質のままです。一方「高画質で書き出す」は、作り直すときの圧縮の設定を上げることで、元より良くなるわけではありません。撮ったままの状態を保ちたいなら無劣化、途中でテロップなどを足すなら書き出し直す、という使い分けになります。
Q. 紹介した5本は商用の動画制作にも使えますか?
Avidemux・LosslessCut・ShotcutはいずれもGNU GPL系のオープンソースライセンスで配布されています。Clipchampは個人用アカウントの版とは別に職場・学校向けの版があり、iMovieはAppleのソフトウェア使用許諾契約の範囲で使うことになります。業務で使う場合は、各公式の利用条件を使う前に確認してください。番外編のBandicutは、個人ライセンスが「個人でかつ非営利目的」に限られ、営利目的や法人での利用にはビジネスライセンスが必要だと公式に明記されています。
Q. Windowsの「フォト」や「ムービーメーカー」ではできないのですか?
Windows 11での動画編集は、MicrosoftがClipchampを標準の入り口として案内しています。公式サポートには「Windows 11デバイスには動画エディターの個人用バージョンが既に含まれており、Windows 10デバイスではMicrosoft Storeを通じてインストールできる」と書かれています。この記事ではClipchampを3位として採点しました。
Q. 無劣化で切った動画が、切り口でおかしくなりました
無劣化の処理では、区間の先頭がキーフレームに合っていないと切り口で映像が壊れます。Avidemuxの公式ドキュメントはこの点を明示的に注意しています。対処は2つです。キーフレームの位置まで区間の先頭をずらすか、無劣化をやめて書き出し直すかです。LosslessCutにはキーフレームへ移動する機能がタイムラインに付いているので、先頭を合わせやすくなっています。
Q. 1本を複数に分けたいときはどうすればいいですか?
無劣化で分けたいなら、LosslessCutが向いています。公式の機能一覧には、区間へのラベル付けと区間一覧のCSV入出力があり、複数の区間をまとめて書き出せます。Avidemuxでも、区間を選んで保存する操作を繰り返せば分割できます。番外編のBandicutにも分割の画面が公式のスクリーンショットに載っています。
Q. 書かれている価格や版はいつの時点のものですか?
本記事の価格・版・対応OSは2026年10月12日に各公式サイトで確認したものです。無料のソフトは版が頻繁に変わり、Bandicutの割引価格は時期によって変動します。実際に使う・買う前に、公式サイトで最新の情報をご確認ください。
まとめ:まず無劣化で試して、だめなら書き出しに回す
動画をつなぐ・切るだけなら、編集ソフトの使い方を覚える必要はありません。フリーソフトでも標準アプリでも、進め方はひとつです。まず無劣化で試して、思ったところで切れなければ書き出し直す方式に回す。これはShotcutの公式FAQ自身が勧めている順番でもあります。
- 日本語の画面で無劣化を試す → Avidemux(表示の95%が日本語・インストーラーあり)
- 設定がそろっていない動画をつなぐ → LosslessCut(結合の条件がゆるく、2026年6月に新版)
- Windowsで何も入れずに始める → Clipchamp(Windows 11標準・無料で透かしなし・最大1080p)
- Mac・iPhoneで完結させる → iMovie(無料で最大4K)
- 効果やテロップまで足す → Shotcut(日本語100%・無料で4K)
- 無劣化のまま日本語の画面で押すだけにしたい → Bandicut(番外編・買い切り4,990円)
※ 本記事の価格・機能・対応OSは2026年10月12日時点の各公式サイトの情報です。最新の内容は公式サイトでご確認ください。



