プロバイダのメールアドレスを、ブラウザのGmailに取り込んで読んでいる人は多いはずです。Gmailの設定にある「他のアカウントのメールを確認」にOCNやBIGLOBEのアドレスを登録しておけば、受信トレイが1つで済みました。

その仕組みが終わります。Googleはヘルプページで、Gmailifyと「他のアカウントのメールを確認」(POPでの取り込み)のサポートを終了すると告知しています。新規の利用者は2026年の第1四半期以降に使えなくなり、すでに使っている人も2027年1月までです。さらに別のヘルプページでは、他社のアドレスを「差出人」にして送る機能も2027年1月に終わると書かれています。つまり受信と送信の両方が止まります。

この記事では、まず公式ページで「何がいつ終わるのか」と「自分が対象かどうかの確かめ方」を整理します。そのうえで代わりになる3つの方法を比べ、主なプロバイダ・フリーメール9社について、Gmailへの自動転送ができるか・何か所まで設定できるか・元のメールを残せるかを各社の公式ページで1つずつ確かめて表にしました。転送の可否で、選ぶ方法が変わります。

先に結論

  • 終わるのは3つ。Gmailify、他のアカウントのメールを確認(POPでの取り込み)、他社アドレスを差出人にして送る機能です。既存の利用者の期限はいずれも2027年1月です
  • 取り込みが終わっても、すでにGmailに入っている過去のメールは残ります。1回限りの「インポート」も使えます。設定を消す前に慌てて何かする必要はありません
  • 代わりは3つ。①プロバイダ側からGmailへ自動転送、②スマホのGmailアプリにIMAPで追加、③パソコンのメールソフトで1か所にまとめるです
  • 選ぶ順番は、パソコンで送受信まで続けたいなら③、スマホだけで足りるなら②、読むだけでGmailの画面に集めたいなら①。①では送信は解決しません
  • 自動転送は9社すべてで用意されていますが、転送先の数は1か所〜10件とばらばらです。Yahoo!メールは転送とIMAP/POPの併用ができず、転送したメールがサーバーに残りません。So-netはIMAPが月88円(税込)の有料オプションです
  • 「2026年1月に終了」と書かれた記事や告知が残っていますが、Googleの現在の案内は2027年1月です。延期された前歴があるので、本記事の内容は2026年10月31日に公式ページで確認した時点のものです

終わるのは3つ。公式ページで確かめた内容

Googleのヘルプページ「Gmail の Gmailify と POP の今後の変更について」と「別のアドレスやエイリアスからメールを送信する」に書かれている内容を、そのまま整理します。いずれも2026年10月31日に確認しました。

終わる機能新規の利用者既存の利用者
Gmailify2026年Q1以降2027年1月まで
POPでの取り込み2026年Q1以降2027年1月まで
他社アドレスで送信区別の記載なし2027年1月まで

※「2026年Q1以降」はヘルプの「2026 年の第 1 四半期以降」のことです。どちらも日付までは書かれていません

※「他社アドレスで送信」のヘルプは「2027 年 1 月より(中略)サポートを終了します」とだけ書かれており、新規と既存を分けていません

※「他社アドレスで送信」は、@yahoo.com や @outlook.com などサードパーティのアドレスが対象です。Google Workspaceのエイリアスや、自分が持っている別のGmailアドレスは影響を受けません

3つの機能が何をしていたかを、順に補っておきます。

  • Gmailify:他社のメールアカウントにGmailの機能を適用する仕組みです。終わることで、他社アカウントに対する迷惑メール対策、スマホでの通知の改善、受信トレイのカテゴリ分け、検索演算子による検索の4つが使えなくなります。メール自体が消えるわけではありません
  • 他のアカウントのメールを確認:ブラウザ版Gmailが、他社のサーバーへPOPでメールを取りに行く機能です。これが止まるので、新しいメールがGmailに入ってこなくなります
  • 他社アドレスで送信:Gmailの[名前]に登録した他社のアドレスを差出人にしてメールを送る機能です。別のヘルプページで「2027 年 1 月より(中略)サポートを終了します」と告知されています

残るものもはっきり書かれています。

  • 取り込み済みのメール:「サポート終了前に同期されたメールはすべて Gmail に残ります」
  • 1回限りのインポート:ウェブ版Gmailから、他社アカウントのメールと連絡先をインポートできます。ただし「1 回限りのインポートであり、メッセージは継続的には同期されません」
  • Gmailアプリへの他社アカウントの追加:Yahoo!やOutlookなどのアカウントは、Android・iPhone・iPadのGmailアプリに追加できます
  • メールソフトからGmailへの接続:サードパーティ製アプリからPOPまたはIMAPでGmailのサーバーに接続することは、引き続きできます

つまり止まるのは「Gmailが他社のサーバーに取りに行く」部分と「他社のアドレスで送る」部分だけです。この2つを、別の仕組みで埋め直すのがこの記事の本題です。

なお検索すると「2026年1月に終了」と書いている記事や、プロバイダの告知が出てきます。これは当初の予定で、その後2027年1月に延びました。たとえばBIGLOBEの会員サポートに出ている「GmailのPOPサポート終了にともなう設定変更について」(2025年12月17日掲載)は、今も「2026年1月に終了する」と書かれたままです。日付はGoogleのヘルプページを正としてください。

自分が対象かどうかを確かめる

対象かどうかは、普段どの画面でメールを読んでいるかで決まります。

パソコンのブラウザでGmailを開いている場合

Gmailの右上の設定アイコンから[すべての設定を表示]→[アカウントとインポート]タブを開きます。

  • [他のアカウントのメールを確認]にプロバイダのアドレスが並んでいる → 取り込みの終了の対象です
  • [名前]に自分のGmail以外のアドレスが登録されている → 差出人の終了の対象です

どちらも登録がなければ、この記事の対策は要りません。

スマホのGmailアプリで読んでいる場合

BIGLOBEの前出のお知らせに、方式を見分ける手順が具体的に書かれています。これはBIGLOBEのアドレスに限らず、Gmailアプリの設定の読み方として使えます。

  1. Gmailアプリを開き、画面左上の三本線をタップ
  2. [設定]をタップ
  3. 確かめたいアカウント(メールアドレス)をタップ
  4. [受信設定]をタップし、[ポート]の番号を見る

ポート番号が995または110ならPOP、993または143ならIMAPです。IMAPなら今回の終了の影響は受けません。BIGLOBEは「iPhoneのGmailアプリをご利用の方には影響がありません」「Android OS版をご利用の場合は、Gmailの設定を削除し、IMAP方式で設定し直してください」とも案内しています。

注意点が1つあります。 同じお知らせに「設定変更やアカウント削除などを行うと、ご利用の端末内に保存されていた過去のメールデータが消える可能性があります」と書かれています。アカウントを消してから設定し直す手順を取るなら、大切なメールを先に自分宛てに転送するか、別の場所に保存してから作業してください。

代わりは3つ。向き不向きの早見表

Googleが代わりとして挙げているのは①自動転送と②Gmailアプリへの追加の2つです。これに、昔から使われている③パソコンのメールソフトを加えた3つが現実的な選択肢になります。

代わりの方法費用パソコンで読む送信に使える設定する場所
①自動転送(プロバイダ)無料が中心◎×プロバイダ側
②Gmailアプリに追加無料×◎Gmailアプリ
③メールソフト(PC)0円〜◎◎パソコン

※記号は、◎=そのまま続けられる、×=この方法では解決しない、の意味です

※①はGmailの画面で読めます。②はスマホのアプリの中だけで、ブラウザ版Gmailでは読めません

※②は、プロバイダがIMAPに対応していることが条件です。Gmailアカウントに追加できるアドレスは5つまでです

※②の費用は、IMAPが標準で使えるサービスの場合です。So-netはIMAPが月88円(税込)の有料オプションです

選ぶ順番は次のとおりです。 上から順に読んで、最初に当てはまったところで決めてください。

  1. パソコンで、プロバイダのアドレスの送受信まで続けたい → ③パソコンのメールソフト
  2. スマホだけで読めれば足りる → ②Gmailアプリに追加(プロバイダがIMAPに対応している場合)
  3. 読むだけでよく、Gmailの画面に集めておきたい → ①プロバイダから自動転送

この順番にしたのは、①では送信が解決しないからです。差出人の機能も2027年1月に終わるため、転送だけを設定すると「受け取れるがプロバイダのアドレスで返信できない」状態になります。読む専用のアドレス(通販の通知、公共料金のお知らせなど)なら①で十分ですが、返信することがあるアドレスなら②か③が必要です。

①主なプロバイダ・フリーメール9社の自動転送 早見表

①の自動転送は、Googleのヘルプでは「他のメール プロバイダで自動転送を設定します。手順については、プロバイダのサポート ドキュメントをご覧ください」とだけ案内されています。そこで、国内で利用者が多い9社について、各社の公式ページを1つずつ開いて条件を確かめました(すべて2026年10月31日時点)。

サービス自動転送料金転送先の数元のメールを残す
OCNメール設定画面から標準機能設定10件まで選べる
So-netメール申し込みが必要無料5件まで選べる
BIGLOBEメール設定画面から標準機能1か所のみ選べる
@niftyメール設定画面から無料2か所まで選べる
au one netメールWEBメールから無料3か所まで選べる
ぷらら標準サービス無料5か所まで選べる
Yahoo!メール条件つき(注1)標準機能1か所残らない
Outlook.com設定画面から標準機能1件選べる
iCloudメール設定画面から標準機能1件選べる

※注1 Yahoo!メールは「Yahoo!ダイレクトオファー」への登録が要ります。IMAP/POP/SMTPアクセス機能との併用はできません

※「標準機能」は、設定画面にある機能で、料金の記載が見当たらないものです。「無料」は公式ページに無料と明記されているものです

9社とも自動転送そのものは用意されていました。ただし細かい条件はばらばらで、読む前に知っておきたい注意書きが各社の公式ページに書かれています。

  • OCNメール:Webメールの[設定]→[自動転送設定]→[新しい転送設定]から設定します。「登録できる自動転送設定の上限は10件です」。設定した直後はステータスが「無効」のままなので、別途「有効」に変える操作が要ります(OCN公式)
  • So-netメール:初期費用・月額利用料はどちらも「無料」ですが、利用規約に同意して申し込む手続きが要ります(設定画面にあるだけの機能ではありません)。転送先は最大5件、転送条件は最大30件(From・To・Subject・Priority)。「メールの大きさが10KB以下のメールだけを転送する」も選べます。転送元に残す/残さないの指定もできますが、「残さない」にすると復元はできません(So-net公式)
  • BIGLOBEメール:転送先は1か所のみ。公式ページに「転送先のセキュリティ設定(特にGmail等の場合)によっては、なりすましメールと判定されて届かない場合があります」と明記されています。転送先が不正な場合は転送設定が自動で一時停止され、3か月変更がないと解約される場合もあります(BIGLOBE公式)
  • @niftyメール:ご利用料金は「無料」、転送先は2か所まで。迷惑メールフォルダーを設定しておけば、迷惑メールは転送されません(@nifty公式。ページの最終更新日は2026年10月30日)
  • au one netメール:月額利用料金は「無料」、転送先は3か所まで。送信ドメイン認証の導入により「転送先のサービスにて対象のメールが規制/または迷惑メールフォルダに振り分けられる可能性がある」と注意書きがあります(au公式)
  • ぷらら:「メールフォワード」は標準サービスで無料、転送先は5か所まで。オン/オフだけの機能で、転送メールを残す/残さないも選べます。迷惑メールの振り分けをオフにしている場合や、専用フォルダに入れる以外の設定にしている場合は、迷惑メールも転送されます。条件を付けて転送する「メールフォワードHyper」は、2025年11月26日に申し込み受付を終了し、2026年2月28日にサービスが終了しました(ぷらら公式・Hyperの告知)
  • Yahoo!メール:転送先は1か所。設定には「Yahoo!ダイレクトオファー」への登録と、転送先を「連絡先メールアドレス」に登録することが必要です(Yahoo! BB・Y!mobileの契約者、またはセキュリティーパックの購入者はダイレクトオファーの登録が不要)。自動転送したメールはYahoo!メールのサーバーに残らず、ほかのYahoo!メールアドレスへは転送できません(Yahoo!メール公式)
  • Outlook.com:[設定]→[メール]→[転送]から転送を有効にし、「転送されたメッセージのコピーを保存する」で元のメールを残せます。2段階認証が有効になっていない場合は、有効にするよう求められます。転送されたメッセージは自分のアカウントから転送された形になるため、返信は元の送信者ではなく自分に届きます(元に返したい場合はリダイレクトのルールを使います。Microsoft公式)
  • iCloudメール:icloud.com/mailの設定にある「メールの転送」で転送先を1つ指定します。「転送後にメッセージを削除」でコピーを残さない選択ができます。コピーを残すとiCloudの保存容量を使う点に注意してください。ルールで特定のメールだけ転送する場合、ルールごとの転送先は1つです(Apple公式)

表を見ると、BIGLOBE・Yahoo!メール・Outlook.com・iCloudメールは転送先が1つだけです。「自宅のGmailと職場のアドレスの両方に転送する」といった使い方はできません。逆にOCNは転送設定を10件まで登録できるので、条件ごとに分けたい人には余裕があります。

転送だけでは片付かない3つのこと

①の自動転送は設定がいちばん簡単ですが、これだけで終わらせると後で困る点が3つあります。

1つ目は送信です。 繰り返しになりますが、他社アドレスを差出人にする機能も2027年1月に終わります。転送でメールは届くようになっても、プロバイダのアドレスで返信することはできません。返信が必要なアドレスは②か③で設定してください。

2つ目は迷惑メール判定です。 BIGLOBEは「特にGmail等の場合」と名指しで、auは送信ドメイン認証を理由に、転送先で迷惑メール扱いになる可能性を公式に注意しています。転送を設定したら、必ず自分宛てにテストメールを送り、Gmailの迷惑メールフォルダも含めて届いているか確かめてください。しばらくは転送元にメールを「残す」設定にしておくのが安全です。

3つ目はYahoo!メールの併用制限です。 Yahoo!メールは「IMAP/POP/SMTPアクセス機能」と「転送機能」を同時に使えません。転送を有効にすると、メールソフトでの送受信ができなくなります。しかも転送したメールはサーバーに残りません。Yahoo!メールを使っている人は、転送を選ぶかメールソフトを選ぶかの二択になります。

②Gmailアプリに足す方法が使えるか(IMAPの対応状況)

②は、スマホのGmailアプリにプロバイダのアカウントをIMAPで追加する方法です。Googleのヘルプ「Gmail アプリに別のメール アカウントを追加する」によると、Android・iPhone・iPadのGmailアプリにGmail以外のアドレスを追加でき、追加できるのは5つまでです。閲覧だけでなく送信もできるので、スマホで完結する人にはこれがもっとも手数が少ない方法です。

ただし条件が2つあります。プロバイダがIMAPに対応していることと、パソコンのブラウザ版Gmailでは読めないことです。パソコンでも読みたい場合は③を選んでください。

IMAPの対応状況も公式ページで確かめました。

サービスIMAP受信サーバー費用
OCNメール対応imap.ocn.ne.jp標準
BIGLOBEメール対応mail.biglobe.ne.jp標準
ぷらら対応imap.plala.or.jp標準
@niftyメール対応(注1)imap.nifty.com標準
So-netメール有料オプションimap.so-net.ne.jp月88円
au one netメール記載が見当たらない——

※注1 @niftyは、あらかじめメール設定一覧で「メールソフト接続許可(IMAP)」を有効にする必要があります

※ポート番号はいずれも993(SSL)です。Yahoo!メール・Outlook.com・iCloudメールもIMAPに対応しています(Yahoo!メールは転送との併用ができません)

So-netだけは有料です。 IMAPサービスは初期費用無料・月額88円(税込)で、メールアカウントごとに申し込みが必要です。申し込むとメールボックスが3GBになり、受信箱・送信箱・下書きの保存期間は2年間、自分で作ったフォルダは無期限になります(So-net公式)。メールソフトの設定をIMAPに変えると受信済みのメールを消してしまうソフトもあるため、公式も「従来のメール設定とは別に新規作成されることを強く推奨」としています。

au one netは、公式の「auone-netドメインの仕様」にPOPサーバーとSMTPサーバーの記載だけがあり、IMAPについての記載が見当たりません(2026年10月31日時点)。対応していないと断定はできませんが、Gmailアプリへの追加を前提にする前に、auのサポートに確認したほうが確実です。確認が取れない場合は、①の転送か③のメールソフト(POPでの受信)が現実的です。

③パソコンのメールソフトで1か所にまとめる

パソコンで今までどおり読み書きを続けたい人は、メールソフトにプロバイダのアカウントを設定するのがもっとも素直な方法です。メールソフトはプロバイダの送信サーバー(SMTP)を直接使うので、プロバイダのアドレスのまま送れます。Gmailの差出人機能が終わっても影響を受けません。Gmail自体もIMAPで同じソフトに足せるので、受信トレイを1つにまとめるという目的もそのまま達成できます。

この節では総合の順位を付けません。 目的が「POPの取り込みの代わりになるか」に絞られていて、カレンダーや拡張機能まで含めた総合順位はメールソフト無料おすすめ6選で5軸で付けているためです。ここでは乗り換え先として迷いやすい3本を、費用・無料で使える範囲・メールの置き場所・商用利用の4点だけで比べます。

並べる順番の決め方だけ先に書きます。 ①POP・IMAPの両方に対応しているか →②メールが手元のパソコンに残るか →③無料のまま使える範囲が広いか、の順に当てはめました。3本とも①は満たします。②でメールをMicrosoftのクラウドに置く新しいOutlookが最後になり、残る2本は③で、制限のないThunderbirdが2アカウント・1台までのeM Clientより前になります。

ソフト費用無料で使える範囲メールの置き場所商用利用
Thunderbird無料全機能パソコン可
eM Client無料/12,190円2アカウント・1台パソコンBusinessのみ
新しいOutlook無料広告つきMicrosoftのクラウド可

※eM Clientの12,190円は買い切りのPersonal(3台まで)の価格です。商用利用はBusiness(16,091円)が必要で、Personalでも仕事には使えません

※新しいOutlookの「広告つき」は、無料で使うと受信トレイに広告が出ることです

※「メールの置き場所」の詳しい条件は、このあとの各節に書きました

1. Thunderbird|寄付で続く無料のメールソフト

Mozillaファミリーのオープンソースのメールソフトで、公式サイトのダウンロードボタンの下に「永久無料です」と書かれています。複数のアカウントを個別に管理することも、統合受信トレイで1つにまとめて見ることもできます。公式サイトは「個人データを収集したり、受信トレイに広告を販売したり」しないと明記しています。

POP・IMAPの両方に対応しているので、IMAPに対応していないプロバイダでもPOPで設定できます。メールはパソコンに保存されるため、プロバイダのサーバーから消えても手元に残ります。費用をかけずに、取り込みの終了をそのまま埋められる1本です。入手先はThunderbirdの公式サイトで、ダウンロードボタンから直接入れられます。

メリット

  • 無料で機能の制限がなく、仕事でも使える
  • 広告が表示されない
  • メールがパソコンに残る(mbox形式)
  • WindowsでもMacでも同じ設定の手順で足せる

デメリット

  • 設定の画面の項目が多く、最初は迷いがちです
  • スマホ版は公式サイトではAndroidのみ(iPhone版は開発中と公式ブログに記載)

こんな人におすすめ

  • 追加の出費なしで、パソコンでの送受信を続けたい人
  • プロバイダのメールを手元のパソコンに残しておきたい人

2. eM Client|2アカウント・1台までは無料で使える

メール・カレンダー・連絡先・タスクを1つの画面でまとめて扱える、Windows・Mac向けのメールソフトです。日本語の公式販売サイトで価格とライセンスの条件を確かめたところ(2026年10月31日時点)、無料のFree版はメールアカウント2つまで・使えるのは1台のパソコンだけ・個人利用のみ(商用利用は不可)で、利用にはメールアドレスの登録が要ります。テクニカルサポートは付きません。初めて入れた直後から30日間はすべての機能を試用でき、30日が過ぎたら無料のFreeライセンスを登録するか、有料版を買うことになります(ライセンスの案内)。

「プロバイダのアドレス1つ+Gmail1つ」を1台のパソコンでまとめるだけなら、Free版の2アカウントでちょうど収まります。 2台目のパソコンでも読みたい人、3つ以上のアドレスをまとめたい人、仕事で使う人は有料版が必要です。買い切り(ワンタイムペイメント)のPersonalが12,190円(3台まで)、商用利用に対応するBusinessが16,091円で、どちらもアカウント数は無制限です。年額のサブスクはPersonal 7,147円・Business 8,935円です。

買い切りで注意したいのは更新の範囲です。 買い切りは買った時点のメジャーバージョン内の更新だけで、新しいメジャーバージョン(11→12など)に上げるには「無期限アップグレード」の追加が必要です。購入画面でこのオプションを付けるとPersonalは29,264円、Businessは35,770円になります(いずれも2026年10月31日に公式ストアの表示で確認)。

着地は日本語の公式サイトです。Free版を試すならページ上部の[無料版ダウンロード]、買い切りや年額の価格を見るなら[価格](ストア)を開いて、Personal/Businessのどちらかと「無期限アップグレード」の有無を選びます。

eM Client 公式サイトを見る

メリット

  • 2アカウントまでなら無料で、広告も出ない
  • メール・カレンダー・連絡先が1画面にまとまる
  • 買い切りがあり、サブスクを避けられる
  • メールはパソコンに保存される

デメリット

  • 無料版は2アカウント・1台までで、商用利用はできない
  • 有料版は12,190円からで、最新のメジャーバージョンに上げ続けるには追加費用がかかる

こんな人におすすめ

  • 1台のパソコンで、プロバイダのアドレスとGmailの2つだけをまとめたい人
  • Outlookに近い画面のまま、買い切りで済ませたい人

3. 新しいOutlook|Windowsに最初から入っている

Windows 11に標準で入っているメールアプリです。POP・IMAPの両方に対応しているので、プロバイダのアカウントをそのまま追加できます。インストールの手間がない点はいちばん楽です。

ただしデータの置き場所は確かめてから決めてください。Microsoftは「アカウントを Microsoft Cloud に同期すると、メール、予定表、連絡先のコピーがメール プロバイダーと Microsoft データ センターの間で同期されます」と説明しています。ただし新しいOutlook(Windows版)でこの同期の対象として挙げられているのはGmailとYahooのアカウントで、プロバイダのIMAP・POPのアカウントは挙げられていません(iPhone・Android・Mac版ではiCloudとIMAPも対象。Microsoft公式)。一方でアカウント削除のヘルプは、「Microsoft 以外の IMAP および POP アカウント」についても「Microsoft クラウド データ」がある前提で書かれています(Microsoft公式)。どこまでがMicrosoftのサーバーに置かれるかを公式の記載だけで確定できないので、「Googleのサーバーを経由するのをやめたい」という動機なら、メールが手元に残るThunderbirdのほうが確実です。無料で使う場合は広告も表示されます。詳しい機能差は新しいOutlookとThunderbirdの比較にまとめています。

こんな人におすすめ

  • ソフトを追加せずに、今あるアプリで済ませたい人
  • パソコンとiPhoneで同じアプリを使いたい人

独自ドメインのアドレスを仕事で使っている場合は、ここまでの3つとは別に、Google Workspaceなどの有料プランに移す選択肢もあります。Googleのヘルプも「仕事用アカウントまたは学校用アカウントを使用している場合、管理者がメールデータの Google Workspace への移行を支援できます」と案内しています。この記事ではソフトとアプリを扱うため、詳細は割愛します。

用途別おすすめまとめ

今の使い方 選ぶ方法 決め手
パソコンでプロバイダのアドレスを送受信 ③Thunderbird 無料で、送信もそのまま続けられる
1台のパソコンでOutlookに近い画面を使いたい ③eM Client(Free版) メール・カレンダー・連絡先が1画面。2アカウント・1台までは無料
スマホのGmailアプリだけで足りる ②Gmailアプリに追加 設定が5分で終わる
通知を受け取るだけのアドレス ①自動転送 Gmailの画面を変えなくて済む
Yahoo!メールを使っている ②または③ 転送とメールソフトは併用できない
au one netを使っている ①または③ IMAPの記載が公式に見当たらない
So-netでメールソフトを使いたい ③(POPで設定) IMAPは月88円の有料オプション

切り替えで気をつけること

1. 過去のメールを先に守る。 前述のとおり、Gmailアプリの設定を消したり作り直したりすると、端末内の過去のメールが消える可能性があります。ブラウザ版Gmailに取り込んだメールは残りますが、アプリ側で作業するなら先にバックアップを取ってください。

2. POPの「サーバーに残す」を確かめる。 メールソフトをPOPで設定する場合、初期設定では受信後にサーバーからメールを消す設定になっていることがあります。スマホでも同じメールを読みたいなら、「サーバーにメッセージのコピーを残す」を有効にしてください。

3. 転送元に残す設定から始める。 自動転送は、最初から「残さない」にすると、転送が迷惑メール判定で消えたときに取り返せません。9社のうちYahoo!メール以外は残す・残さないを選べるので、しばらくは残す設定で様子を見てください。

4. 期限の情報は更新される前提で見る。 今回の終了は、当初の2026年1月から2027年1月に延びています。本記事は2026年10月31日に公式ページで確認した内容です。実際に切り替える前に、Googleのヘルプページをもう一度開いて日付を確かめてください。

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よくある質問

Q1. 2027年1月の何日に使えなくなりますか?

Googleのヘルプページには「既存ユーザーは 2027 年 1 月まで引き続きこの機能を使用できます」とだけ書かれており、日付までは書かれていません(2026年10月31日時点)。日付を明記した公式の案内は見当たらないため、1月に入る前に切り替えを済ませておくのが安全です。

Q2. Gmailに取り込んだ過去のメールは消えますか?

消えません。公式のよくある質問に「いいえ。サポート終了前に同期されたメールはすべて Gmail に残ります」と明記されています。新しいメールが自動では入ってこなくなるだけです。

Q3. iPhoneのGmailアプリでプロバイダのメールを読んでいますが、対象ですか?

Gmailアプリでの他社アカウントは標準のIMAP接続なので、終了の対象外です。念のため、アプリの[設定]→アカウント→[受信設定]でポート番号を確かめてください。993または143ならIMAPです。

Q4. 転送とメールソフトを両方使ってもいいですか?

ほとんどのサービスでは併用できます。転送元にメールを「残す」設定にしておけば、Gmailで通知を受けつつ、パソコンのメールソフトでも同じメールを受信できます。ただしYahoo!メールは「IMAP/POP/SMTPアクセス機能」と「転送機能」を併用できないと公式に明記されているため、どちらか一方になります。

Q5. プロバイダのアドレスをやめて、Gmailだけにするのはどうですか?

通販や公共料金の登録先をすべて変更する手間はかかりますが、長い目で見れば選択肢の1つです。プロバイダを乗り換えるとアドレスも使えなくなるため、回線とメールを切り離しておきたい人には向きます。ただしGmail以外のフリーメールも含めて比べたい場合は、Gmailの代わりになるWebメール6選を先に読んでから決めてください。

Q6. Gmailify を使っていました。同じことはできますか?

同じことはできません。Gmailifyは「他社のアカウントにGmailの迷惑メール対策や通知の仕組みを適用する」機能で、転送やIMAPでは代わりになりません。迷惑メールが増えて困る場合は、プロバイダ側の迷惑メールフィルターを有効にするか、メールソフト側の迷惑メール対策を使うことになります。

まとめ:返信するアドレスかどうかで決まる

Gmailの取り込み機能の終了は、受信だけの話ではありません。他社アドレスを差出人にして送る機能も2027年1月に終わるため、そのアドレスで返信することがあるかどうかで選ぶ方法が変わります。

返信しないアドレスなら、プロバイダ側の自動転送がいちばん簡単です。9社すべてで用意されていて、別料金の記載があるところはありませんでした。返信するアドレスなら、スマホで足りるならGmailアプリへの追加、パソコンで続けたいならメールソフトになります。費用をかけたくないならThunderbird、1台のパソコンでまとめるのが2つだけでOutlookに近い画面がよければeM ClientのFree版が収まります。

期限まではまだ1年以上あります。慌ててアカウントを消すと過去のメールを失う可能性があるので、まずは設定画面を開いて自分が対象かを確かめるところから始めてください。

※ 終了の時期・転送の条件・ソフトの価格は、2026年10月31日にGoogleのヘルプページと各社の公式ページを開いて確かめた内容です。切り替える直前に、もう一度公式ページで同じ箇所を見てください。