役所に出す書類、病院の予約票、取引先からの注文。もうメールで済む時代なのに、FAXでしか受け付けてもらえない相手が年に数回だけ残っている。そのためにFAX機を買って電話回線を引くのは、どう考えても釣り合いません。
パソコンやスマホでFAXを送受信できるのが「インターネットFAX」です。検索すると「無料」という言葉が並びますが、無料の中身はサービスごとにまったく違います。無料で送れるのが合計10ページだけのもの、月額だけ無料で送信料は別にかかるもの、受信は無料だが番号の維持費がかかるもの。ここを混ぜて読むと、申し込んだあとで「思っていたのと違う」になります。
この記事では主要5本を、2026年10月4日時点の各公式サイトの記載で比べました。
先に結論
- 送受信を続ける前提で、月々の支払いがいちばん軽いのは秒速FAX(受信の月額660円+受信8円/枚、送信は月額0円)
- 登録してすぐ数枚だけ送りたいなら Fax.Plus の無料プラン(合計10ページまで送信、受信はできない)
- 受信の無料枠がもっとも広いのはMOVFAX(月1,000枚まで)。ただし契約できるのは法人・個人事業主のみ
- 市外局番つきの番号が要るなら eFax(全国62の市外局番)か MOVFAX(03/06/045のオプション)
- 国内のサービスはどれも、FAXを1枚送るまでに本人確認と郵送物の受け取りが入ります
まず確認:完全に無料で送受信できるサービスはあるか
結論から書くと、送信も受信もずっと無料で使えるインターネットFAXは、今回調べた範囲では見当たりませんでした。理由は受信側にあります。FAXを受け取るには自分専用のFAX番号が必要で、番号は電話番号なので、持っているだけで維持費がかかります。
無料で済ませられるのは「送信を数枚だけ」のときです。選べる手段は次の3つです。
| 手段 | かかる費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Fax.Plus の無料プラン | 合計10ページまで0円(11ページ目以降は1ページ0.20ドル) | 1〜2回送るだけで、もう使う予定がない |
| 秒速FAX 送信 | 初期費用660円+1ページ12円。月額基本料は0円 | 年に数回、思い出したときだけ送る |
| コンビニのマルチコピー機 | 1枚50円 | 契約も登録もしたくない |
※ 2026年10月4日時点。コンビニの金額はセブン-イレブン公式のファクス送信の案内です。
コンビニのマルチコピー機は契約が要らないので、相手が1件だけなら最短です。セブン-イレブン公式の案内では送信先は日本国内のみとされています。ただし受信はできないので、「返信をFAXでもらう」用途には使えません。
ここから先のランキングは、番号を持って受信までする前提で5本を比べたものです。コンビニは契約するサービスではないので、順位には入れていません。
インターネットFAX5本の早見表
※ 2026年10月4日時点。国内4本は税込、Fax.Plusは公式表示の米ドルです。
※ 上から総合評価の順です。
※ 秒速FAXは「受信(秒速FAX Plus)」と「送信(秒速FAX 送信)」が別契約で、月額660円と受信8円/枚は受信側のSOHOプランの金額です(ベーシックは月990円・3円/枚、ビジネスは月1,220円・受信無料)。
※ 秒速FAXの送信12円/枚は月5,000枚までの単価です。
※ Fax.Plusの金額はBasicプランのものです。無料プランは送信だけで、受信はできません。
※ eFaxの「1枚」は通信時間60秒ごとの計算で、紙の枚数とは一致しません。
5本の採点結果
| サービス | 機能性 | 使いやすさ | コスパ | 拡張性 | 安定性 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. 秒速FAX | ◎ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 2. Fax.Plus | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ◎ |
| 3. MOVFAX | ◎ | △ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| 4. メッセージプラス | △ | ○ | ○ | △ | △ | △ |
| 5. eFax | ○ | ○ | △ | ○ | △ | △ |
総合評価は5軸の◎の数で決めました。×が無く◎が3つ以上なら総合◎、◎が1〜2つなら総合○、◎が無ければ総合△です。順位も同じで、①◎の数 → ②コスパ → ③機能性 → ④使いやすさ → ⑤拡張性 → ⑥安定性の順に1段ずつ比べて並べています。「とにかく安く」「市外局番が要る」のように条件が決まっている場合は、順位ではなく後半の用途別の表から選んでください。
1位 秒速FAX:2位のFax.Plusと機能性◎・拡張性◎が並び、◎の数は4対3でした。差がついたのはコスパ(秒速FAXは月800円で◎、Fax.Plusは月6.99ドルで○)と安定性(第三者認証と再送の仕組みの両方を公式に明記しているのは秒速FAXだけ)です。逆に使いやすさは、専用アプリがなく郵送の住所確認も入るため、5本で唯一の△になりました。
2位 Fax.Plus:3位のMOVFAXと機能性◎・拡張性◎・コスパ○まで並び、◎の数は3対2でした。この1つ分の差は使いやすさで、Fax.Plusは3項目すべてを満たす◎、MOVFAXは1項目だけの△です。無料のまま10ページ送れるのも、5本ではFax.Plusだけでした。
3位 MOVFAX:4位のメッセージプラスに対して、機能性(◎対△)と拡張性(◎対△)の2軸で上回りました。メールソフトから送れる、予約送信が1か月先までできる、市外局番つきの番号をオプションで選べる、という3点が効いています。一方で使いやすさは逆転していて、専用アプリがあるメッセージプラスが○、ブラウザのみのMOVFAXが△です。
4位 メッセージプラス:5位のeFaxとは◎の数が0で並び、次の段のコスパで決着しました。同じ使い方(月に送信5枚・受信10枚)で月1,125円対2,585円です。使いやすさはどちらも○で、満たしている項目も同じ(専用アプリと申し込み手順の明示)でした。機能性と拡張性はeFaxのほうが上ですが、◎には届いていません。
5位 eFax:全国62の市外局番から番号を選べる点は5本で唯一ですが、月額2,585円は国内のほかの3本(660円・1,045円・1,078円)の2倍以上でした。◎が1つも付かず、順位は5番目になりました。
採点の基準
- 機能性:「①FAXを送れる ②専用のFAX番号で受け取れる ③メールソフトから送信できる ④送信の予約ができる」の4項目のうち、公式サイトに記載があるものの数。4つ=◎、3つ=○、2つ=△、1つ以下=×。上位プラン限定の機能も数え、どのプランで使えるかは本文に書いています
- 使いやすさ:「①iOS・Android両方の専用アプリを公式が案内している ②FAXを1枚送るまでに郵送物の受け取りが要らない ③申し込みから利用開始までの手順を公式が段階ごとに示している」の3項目。3つ=◎、2つ=○、1つ=△、0=×
- コスパ:「月に送信5枚・受信10枚」という軽い使い方をしたときの、月々の支払い(月額基本料+送信料+受信料)。900円/6ドル未満=◎、900円以上2,000円未満/6ドル以上14ドル未満=○、2,000円以上/14ドル以上=△。金額は月払いで計算し、年払いの割引額と初期費用は下の詳細表に金額で書きました(初めて契約するときは月払いから入る人が多いため)
- 拡張性:「①APIまたは外部サービス連携 ②市外局番つきのFAX番号を選べる ③FAX以外の機能が同じアカウントで使える ④複数のFAX番号または複数ユーザーで使える」の4項目のうち、公式サイトに記載があるものの数。3つ以上=◎、2つ=○、1つ=△、0=×
- 安定性:「①運営会社名と問い合わせ先を公式に明記 ②情報セキュリティの第三者認証を公式に明記 ③送信が失敗したときの再送や通知の仕組みを公式に明記」の3項目。3つ=◎、2つ=○、1つ=△、0=×
コスパの内訳は次のとおりです。秒速FAXは660円+8円×10+12円×5で800円、メッセージプラスは1,045円+16円×5で1,125円、MOVFAXは1,078円+11円×5で1,133円、eFaxは2,585円(15枚は月150枚の無料枠内)、Fax.Plus Basicは6.99ドル(15枚は月200枚の枠内)です。
「法人専用かどうか」は軸に入れていません。1つの事実で順位がそのまま決まってしまうためで、代わりに下の詳細表と各サービスのデメリットに書きました。
詳細比較:FAX番号・アプリ・使い始めまで
| サービス | 初期費用 | FAX番号 | 専用アプリ | 使い始めまで | 契約できる人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 秒速FAX | 送信660円+受信1,650円 | 050のみ | 案内なし | 本人確認+転送不要郵便で住所確認 | 個人・法人 |
| Fax.Plus | なし | 48か国500地域から選択(日本を含む) | iOS・Android | オンラインのみ(無料プランは番号なし) | 制限の記載なし |
| メッセージプラス | 1,100円(年払いは0円) | 専用050番号 | iOS・Android | 本人確認+転送不要の簡易書留はがき | 個人・法人 |
| MOVFAX | 1,100円 | 050(市外局番はオプション110円/月) | 案内なし | 取引時確認+1〜3営業日後に郵送の開通通知書 | 法人・個人事業主のみ |
| eFax | 1,100円 | 全国62の市外局番+050 | iOS・Android | 本人確認+簡易書留葉書で住所確認 | 個人・個人事業主・法人 |
※ 2026年10月4日時点。初期費用は税込です(Fax.Plusは公式に「初期費用なし」と記載)。
※ 年払いにすると、メッセージプラスは年10,450円(月額換算871円・初年度のみ送信200枚分のポイント付き)、eFaxは年25,850円(月額換算約2,154円)、Fax.Plus Basicは年83.99ドルになります。秒速FAXとMOVFAXに年払いの記載は見当たりません。
※ 「専用アプリ」は、公式サイトがiOS・Android向けのアプリを案内しているかどうかです。秒速FAXとMOVFAXはブラウザとメールでの利用を案内しており、アプリの案内は見当たりませんでした(MOVFAXは動作環境としてiOS 16.7以上・Android 14以上のブラウザを挙げています)。
ここで効いてくるのが番号の種類です。秒速FAX Plusの公式ページには「コンビニなどのFAX送信機では、11桁番号(050番号など)への送信が制限されております」という注意書きがあります。つまり050番号で受信する構成にすると、相手がコンビニから返信しようとしても送れないことがあります。相手に個人や小規模事業者が多いなら、市外局番つきの番号を選べるeFaxかMOVFAXのほうが安全です。
5本の特徴
1. 秒速FAX|月々の支払いがいちばん軽い。送信だけなら月額0円
秒速FAX(びょうそくファクス)は、株式会社Karigoが「Toones」ブランドで提供しているFAXサービスです。送信用の「秒速FAX 送信」と受信用の「秒速FAX Plus」が別契約になっているのが最大の特徴で、片方だけの契約もできます。
送信側は初期費用660円、月額基本料0円です。送信単価は前月1日から月末までの枚数で決まり、5,000枚までが1ページ12円、5,001〜10,000枚が11円、10,001〜50,000枚が10円、50,001枚以上が9円です。トップページに出ている「9円〜」は月5万枚を超えたときの単価なので、個人の使い方では12円で計算しておきます。機能はブラウザとメールからの送信、最大90日先まで15分単位で指定できる予約配信、送信履歴のCSVダウンロード(過去60日分)、配信状況の確認、一斉送信、リトライ、エラー時の通知、ヘッダー印字、API。送信側の機能はこの5本でもっとも多いです。
受信側の秒速FAX Plusは入会金・初期設定費用1,650円で、プランは3つ。SOHOが月660円・受信8円/ページ、ベーシックが月990円・3円/ページ、ビジネスが月1,220円・受信料無料(公式注記に「過度に帯域を消費する場合は別途応相談」)です。番号は申し込み時のリストから選べますが、提供されるのは050番号のみ。1番号あたり2回線を標準で備えているので、同時に2件届いても両方受け取れます。受信したFAXはサーバー内でPDFに変換され、メールで通知が来ます。
注意したいのが2点。ひとつは受信データの保存が最大100件・受信から60日間で、どちらかを超えると自動で消えることです。もうひとつは公式ヘルプに書かれているとおり、迷惑FAXでも受信料がかかること(受信料無料のビジネスプラン以外)。内容によらず1ページ単位で課金され、以前の利用者宛のFAXが入るケースでも発生する場合があるとされています。月の受信枚数が読めないなら、ビジネスプラン(月1,220円・受信無料)のほうが結果的に安くなることもあります。
申し込みは5ステップで、本人確認資料の提出後に社内審査(2営業日以内)、さらにPINコードを記載した転送不要郵便で住所確認が入ります。思い立った日には使えません。情報セキュリティはISO27001を取得、送信回線は国内起点と公式に明記されています。
- 機能性◎:送信・受信・メールからの送信・予約配信の4項目すべてに公式の記載がある
- 使いやすさ△:専用アプリの案内が見当たらず、転送不要郵便の受け取りを待つ必要がある(手順は5ステップで明示)
- コスパ◎:月に送信5枚・受信10枚なら月800円。送信だけなら月額0円で、送った分の60円だけ
- 拡張性◎:送信API・受信API、Toonesアカウント1つで他サービスも利用可、番号は何件でも契約可。市外局番つきの番号は選べない
- 安定性◎:運営会社と窓口を明記、ISO27001取得、リトライとエラー通知の仕組みも公式に記載
メリット
- 送信だけなら月額基本料が0円で、使わない月は費用が出ない
- 受信も含めた月々の支払いが5本でもっとも安い
- 予約配信が90日先まで15分単位で指定できる
- 1番号で2回線なので同時着信を取りこぼしにくい
デメリット
- 送信と受信が別契約で、両方使うと初期費用が計2,310円
- 番号は050のみで、コンビニのFAX機から返信してもらえないことがある
- 迷惑FAXでも受信料がかかる(ビジネスプランを除く)
- 受信データは最大100件・60日で自動削除される
- 専用スマホアプリの案内が見当たらない
こんな人におすすめ
- 年に数回しか送らないので、月額を払いたくない人
- 受信も含めて月々の支払いを1,000円以内に収めたい人
- 送った日時や成否を記録として残したい人
2. Fax.Plus|登録だけで10ページ送れて、郵送の待ち時間がない
Fax.Plus(ファクスプラス)は、スイスのAlohiが運営するオンラインFAXサービスです。公式サイトは日本語で用意されていて、日本(+81)を含む48か国500地域からFAX番号を選べると記載されています。
無料プランの中身は明確で、合計10ページ分のFAX送信。月ごとに戻る枠ではなく合計です。11ページ目以降は1ページ0.20ドルで、クレジットを足せば続けられます。公式の機能比較表を確認すると、無料プランはメールからの送信と予約送信が×、モバイルアプリは○、同時受信は0件です。受信については公式FAQに「Faxを正常に受信するには、有効な有料プランと、新しい受信Faxに対応できる十分な残りのページ数が必要です」と書かれており、無料のままでは受け取れません。
有料はBasicが月6.99ドル(年払い83.99ドル)で月200ページ分・FAX番号1つ・メンバー1名、追加は1ページ0.10ドル、1回の送信は最大60ページ。Premiumが月13.99ドルで月500ページ、Businessが月27.99ドルで月1,000ページと複数番号、Enterpriseが月79.99ドルからで月4,000ページです。APIが使えるのはEnterpriseだけで、BasicからBusinessまでは×になっています。初期費用は全プラン「初期費用なし」と明記されています。
連携の広さは5本で頭ひとつ抜けています。Google Workspace、Microsoft、Microsoft Teams、Slack、Zapier、Googleドライブ・iCloud Drive・OneDrive・Dropbox・Boxのクラウドストレージ、そして電子署名のSign.Plus(30日無料)。セキュリティはISO 27001とSOC 2、GDPRへの対応を公式のtrustページで公開しています。
弱点は料金が米ドル建てで、支払額が為替で動くことです。あわせて、送信先によっては1枚が複数ページとして数えられる場合があるとも注記されています。送信の失敗時に自動で再送する仕組みについては、公式サイトに記載が見当たりませんでした。
- 機能性◎:送信・受信・メールからの送信・予約送信の4項目に記載がある(後ろの3つはBasic以上)
- 使いやすさ◎:iOS・Androidのアプリを公式が案内、郵送物の受け取りなしで送信を開始できる、4ステップの手順を明示
- コスパ○:Basicが月6.99ドル。月200ページ分が含まれるので、15枚程度なら追加費用は出ない
- 拡張性◎:API(Enterprise)、主要な外部サービス連携、日本を含む500地域の番号、複数番号・複数メンバーのすべてに記載がある
- 安定性○:運営会社とISO 27001・SOC 2を明記。送信失敗時の再送の仕組みは記載が見当たらない
メリット
- 登録するだけで合計10ページまで無料で送れる
- 初期費用がなく、郵送物を待たずに送信を始められる
- Slack・Zapier・主要クラウドストレージと連携できる
- ISO 27001とSOC 2を公式のtrustページで公開している
デメリット
- 無料プランでは受信ができない
- 無料プランはメールからの送信と予約送信が使えない
- 料金が米ドル建てで、支払額が為替で動く
- APIはEnterpriseプランのみ
こんな人におすすめ
- 今日どうしても1枚送りたい人
- 郵送での本人確認を待てない人
- 海外のFAX番号へ送る用事がある人
3. MOVFAX|受信の無料枠が月1,000枚。ただし法人・個人事業主のみ
MOVFAX(モバックス)は、日本テレネット株式会社のインターネットFAXです。公式サイトでは取引実績35,000ユーザー、FAX業界での実績30年以上と紹介されています。
料金は2プラン。スタンダードが初期費用1,100円・月額1,078円、プレミアムが月額4,378円で、どちらも毎月1,000枚までのFAX受信が無料です。1,001枚目以降は11円/枚、送信は全国一律11円/枚。標準の番号は050で、03・06・045の市外局番つき番号は月110円のオプションになります。受信の無料枠は5本の中でもっとも広く、注文書が毎日届くような使い方でも枠内に収まります。
機能はメーラーからの送信、予約送信(1か月先まで)、画面上での文字・画像・スタンプによる編集、マイフォルダでの分類、検索、サムネイル表示、既読・未読管理、送信リトライ、送信結果のメール通知。アドレス帳はスタンダードで2,000件、プレミアムで3,000件です。プレミアムにするとサブIDが5つ、FAXの自動振り分け、IPアドレス制限、API連携が加わります。一度に受信できるのは99枚まで、受信FAXの保存形式はPDF・TIF・JPGから選べます。
最大の制約は契約条件です。公式FAQに「MOVFAXは、法人・個人事業主をサービス提供対象としています」「サービス提供対象は、日本国内の法人・個人事業主のみとなります」と明記されており、会社員や学生が個人として契約することはできません。申し込み後1時間以内に受信専用FAX番号の通知が届きますが、ログインには1〜3営業日後に郵送される開通通知書の初回ログインキーが必要です。申し込み月の解約もできないと注記されています。
情報セキュリティの第三者認証については、公式サイトに記載が見当たりませんでした。
- 機能性◎:送信・受信・メーラーからの送信・予約送信(1か月先まで)の4項目すべてに記載がある
- 使いやすさ△:専用アプリの案内が見当たらず、開通通知書の到着を待つ必要がある(申し込みフローは段階ごとに明示)
- コスパ○:月に送信5枚・受信10枚なら月1,133円。受信が増えても1,000枚まで同額
- 拡張性◎:API連携(プレミアム)、市外局番オプション、サブID5つ、番号ごとの追加契約に記載がある
- 安定性○:運営会社とサポートセンターを明記、送信リトライと送信結果通知も記載。第三者認証の記載は見当たらない
メリット
- 受信が毎月1,000枚まで無料で、枚数を気にせず使える
- 03・06・045の市外局番つき番号を月110円で追加できる
- 予約送信が1か月先まで指定できる
- 受信FAXをPDF・TIF・JPGから選んで保存できる
デメリット
- 契約できるのは法人・個人事業主のみ
- 開通通知書が届くまで1〜3営業日かかる
- 申し込み月の解約ができない
- 専用スマホアプリの案内が見当たらない
こんな人におすすめ
- 個人事業主で、注文書や勤怠表が毎日FAXで届く人
- 市外局番つきの番号を安く持ちたい人
- 受信したFAXをフォルダで整理したい人
4. メッセージプラス|受信料0円で、留守番電話もまとめられる
メッセージプラス(Message+)は、ACCEL COMMUNICATIONS CORPORATIONが提供するFAX・留守番電話の一元管理サービスです。専用の050番号で受信したFAXを、パソコンやスマホから確認できます。
料金は月払いが登録事務手数料1,100円・月額1,045円(初月は無料)、年払いが事務手数料0円・年額10,450円で月額換算871円です。年払いは新規申し込み時に限り送信用のサービスポイント3,000ポイント(FAX送信200枚分)が付きます。FAX受信料は0円、送信は1枚16円または15ポイントで、メッセージプラス同士の送信は無料です。年払いの場合は送信にポイント購入が必須で、ポイントが足りないと送信できません(月払いはポイントがなければ翌月請求に回ります)。
このサービスならではの機能は2つ。ひとつは留守番電話で、同じFAX番号にかかってきた電話の内容をWAV形式のデータとして保存し、パソコンやスマホで聞けます。もうひとつは受信したFAXへの手書き加工で、届いたFAXに画面上で書き足して、そのまま送り返せます。紙に印刷して手書きし、またスキャンする手間が省けます。スマホアプリはiOS(iPhone/iPad)とAndroidの両方が用意されています。
仕様面の上限は、一度に受信できるのが50枚、FAX・メッセージの最大保存件数が500件、一度に送信できるサイズが1ファイル5MB、送信履歴の閲覧が3か月(内容確認は最新100件)、電話帳が1,000件です。注意が必要なのは動作環境で、公式が挙げているブラウザはGoogle Chrome(最新版)とSafari(最新版)だけ。「Microsoft Edgeは除きます」と明記されています。Windowsで標準のまま使っている人は、Chromeを入れる前提になります。
メールソフトからの送信、予約送信、APIについては、公式の機能一覧・料金ページ・FAQに記載が見当たりませんでした。申し込みは犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認があり、書類をアップロードしたうえで転送不要の簡易書留はがきを受け取って完了となります。
- 機能性△:送信と受信には記載があるが、メールソフトからの送信・予約送信の記載が見当たらない
- 使いやすさ○:iOS・Androidのアプリを公式が案内、本人確認の流れも段階ごとに明示。郵送物の受け取りは必要
- コスパ○:月に送信5枚・受信10枚なら月1,125円(月払い)。年払いにすると月額換算871円まで下がる
- 拡張性△:留守番電話を同じアカウントで使えるが、API・外部連携・市外局番つき番号・複数番号の記載が見当たらない
- 安定性△:運営会社と窓口を明記し、障害・メンテナンス情報も公開。第三者認証と送信失敗時の再送の記載は見当たらない
メリット
- FAXの受信料が0円で、枚数の上限の記載もない
- 同じ番号で留守番電話も受けられる
- 届いたFAXに画面上で手書きして送り返せる
- 年払いなら月額換算871円まで下がる
デメリット
- 対応ブラウザにMicrosoft Edgeが含まれない
- 送信が1枚16円で、5本の中でもっとも高い
- メールソフトからの送信・予約送信の記載が見当たらない
- 一度に受信できるのは50枚まで
こんな人におすすめ
- 受信が主で、送信はほとんどしない人
- FAXと留守番電話を1つの番号でまとめたい人
- 届いたFAXに記入して返す作業が多い人
5. eFax|全国62の市外局番から番号を選べる
eFaxは、米国のConsensus Cloud Solutionsが提供するインターネットFAXです。公式サイトでは「全国62の主要都市の市外番号をカバーしているのはeFaxだけ」と案内されていて、050番号も選べます。ただし注記があり、申し込み時に表示される市外局番の中に自分の地域のものがなければ050番号になるとされています。
料金は月払いが2,350円(税込2,585円)、3か月プランが6,350円(税込6,985円)、年払いが23,500円(税込25,850円・月額換算約2,154円)で、初月のみ登録手数料1,100円。全プラン共通で送受信各150ページまで無料、151ページ目以降が1ページ11円です。ここで重要なのが数え方で、公式に「1ページは60秒ごとに計算されます」と明記されています。紙の枚数ではなく通信時間で課金されるので、図や写真が多い原稿では1枚が複数ページ分になることがあります。
機能はiOS・Android用アプリでの確認・送信・返信(スマホで撮影したデータをそのまま送信可)、最大5つのメールアドレスでの受信、メールと同じ感覚での転送・整理・保存。サポートはサイトのFAQ、メール、電話です。支払い方法は法人がクレジットカード・銀行振込・口座振替、個人と個人事業主はクレジットカードのみです。
落とし穴がひとつあります。eFaxはメールからFAXを送れますが、2021年11月1日以降、Eメールで送信するすべての利用者にドメインのSPFレコードの有効化が義務づけられています。SPFが設定されていないと、送ったFAXが相手に届かず配信エラーになると公式が説明しています。自分でドメインを持っていないフリーメールの利用者は、SPFを設定できません。公式は「お客様専用ページ(アカウント)経由でのFAX送信についてはSPFの設定は不要です」と書いているので、管理画面から送る前提で考えるのが無難です。
申し込みは5段階で、本人確認書類の提出後に承認(最短1〜2営業日)、さらに住所確認の簡易書留葉書が郵送されます。予約送信・API・情報セキュリティの第三者認証については、公式サイトに記載が見当たりませんでした。
- 機能性○:送信・受信・メールからの送信に記載がある。予約送信の記載は見当たらない
- 使いやすさ○:iOS・Androidのアプリを公式が案内、申し込み手順も5段階で明示。簡易書留葉書の受け取りは必要
- コスパ△:月に送信5枚・受信10枚でも月2,585円(月払い)。送受信各150ページの無料枠は余る
- 拡張性○:全国62の市外局番から選べ、最大5つのメールアドレスで受信できる。API・外部連携の記載は見当たらない
- 安定性△:運営会社と会社概要・窓口を明記。第三者認証と送信失敗時の再送の記載は見当たらない
メリット
- 全国62の市外局番から番号を選べる
- 送受信とも月150ページまで追加費用がかからない
- 最大5つのメールアドレスで同じFAXを受け取れる
- スマホで撮影した書類をそのまま送信できる
デメリット
- 月額2,585円で、5本の中でもっとも高い
- 1ページを通信時間60秒で数えるため、原稿次第で枚数が増える
- メールから送るにはドメインのSPF設定が必須
- 個人・個人事業主の支払いはクレジットカードのみ
こんな人におすすめ
- 050番号ではなく、地域の市外局番で受け取りたい人
- 複数の担当者で同じFAXを共有したい人
- 毎月100枚前後を送受信する人
今回の順位に入れなかったサービス
| サービス | 外した理由 |
|---|---|
| faximo(ファクシモ) | 公式サイトがどのページを開いても同じ内容を返す作りで、受信料や無料トライアルの条件を個別に確認できなかった。トップに出ている金額は初回登録料1,188円・月額基本料1,188円・国内送信料15.4円/枚(いずれも税込) |
| Windows FAXとスキャン | Windowsに入っている標準機能だが、FAXモデムと電話回線が必要。インターネットFAXの代わりにはならない |
| コンビニのマルチコピー機 | 契約するサービスではないため順位の外に置き、前半の表で費用だけ紹介した |
※ 2026年10月4日時点。faximoは名前の挙がることが多いサービスですが、公式の記載を確認できない項目を5軸で採点すると他の5本と不公平になるため見送りました。
用途別おすすめまとめ
| やりたいこと | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 今日1枚だけ送りたい | Fax.Plus | 登録のみで合計10ページまで送信でき、郵送の確認がない |
| 契約も登録もしたくない | コンビニのマルチコピー機 | 1枚50円で、その場で送れる |
| 年に数回だけ送る | 秒速FAX 送信 | 月額基本料0円で、送った枚数だけの支払い |
| 受信もして、月々を安く収めたい | 秒速FAX | 受信10枚で740円、送信5枚を足しても月800円 |
| 受信枚数が多い(個人事業主) | MOVFAX | 毎月1,000枚までの受信が無料 |
| 受信料を完全に0円にしたい | メッセージプラス | FAX受信料0円で枚数の上限の記載もない |
| FAXと留守番電話をまとめたい | メッセージプラス | 同じ番号で留守番電話の内容も保存できる |
| 地域の市外局番で受け取りたい | eFax | 全国62の市外局番から番号を選べる |
| Slackやクラウドストレージとつなげたい | Fax.Plus | Slack・Zapier・主要クラウドストレージとの連携を公式に案内 |
関連: FAXで送る書類に印影が必要なら 電子印鑑を無料で作る方法|作成ツール4選、受信したPDFに書き込むなら PDF編集ソフトおすすめ7選、送る見積書のひな形は 見積書テンプレート無料4選 でまとめています。
インターネットFAXを使うときに気をつけること
- 番号の種類を先に決める:前述のとおり、050番号はコンビニのFAX送信機から送れない制限があります。相手が返信してくる前提なら、市外局番つきの番号を選べるサービスを検討します
- 「1ページ」の数え方を確かめる:eFaxは通信時間60秒ごとに1ページと計算します。秒速FAXやMOVFAXのように紙1枚で1ページと数えるサービスとは、同じ原稿でも請求額が変わります
- 無料枠が「月ごと」か「合計」かを読む:Fax.Plusの無料プランは合計10ページで、月ごとに戻りません。MOVFAXの受信1,000枚、eFaxの送受信各150ページは毎月戻る枠です
- 使い始めまでの日数を見込む:国内のサービスは本人確認のあと、転送不要郵便や簡易書留の受け取りが入ります。MOVFAXは開通通知書が1〜3営業日後の郵送です。提出期限がある書類には間に合わないことがあります
- 迷惑FAXの扱いを調べる:秒速FAX Plusの公式ヘルプには、受信料無料のプラン以外では迷惑FAXでも1ページ単位で課金されると書かれています。受信が従量課金のプランを選ぶときは、月の上限を決めておきます
- 解約の条件を確認する:MOVFAXは申し込み月の解約ができないと注記されています。1回だけ使って解約する用途には向きません
- 保存期間を見る:秒速FAX Plusの受信データは最大100件・60日で自動削除されます。原本を残す必要がある書類は、届いたらすぐ手元に保存します
よくある質問
Q. インターネットFAXを完全に無料で使い続けられますか?
送信も受信もずっと無料というサービスは、今回調べた5本では見当たりませんでした。受信には自分専用のFAX番号が必要で、番号を維持する費用がかかるためです。無料で済むのは「送信を数枚だけ」のケースで、Fax.Plusの無料プランなら合計10ページまで送信できます(受信は有料プランが必要)。継続して送るなら、月額基本料が0円の秒速FAX 送信が近い選択になります。
Q. いちばん安く受信できるのはどれですか?
月に受信10枚程度なら秒速FAX Plus のSOHOプラン(月660円+8円/枚で740円)がもっとも安くなります。受信枚数が増えると順番が変わり、月100枚ならベーシックプラン(990円+3円×100=1,290円)やMOVFAX(1,078円・1,000枚まで無料)のほうが安くなります。月の受信枚数を先に数えてから比べてください。
Q. FAX機や電話回線は本当に要りませんか?
今回の5本はすべてインターネット経由で、FAX機も電話回線も不要です。パソコンのブラウザか、サービスが用意しているスマホアプリから操作します。なお、Windowsに標準で入っている「Windows FAXとスキャン」はFAXモデムと電話回線が必要な機能なので、代わりにはなりません。
Q. 相手のFAX機にはどう届きますか?
相手側には通常のFAXとして紙で出力されます。送る側の見た目はメールの送信に近く、PDFやWord・Excelのファイルを指定して送信します。送信結果は管理画面で確認でき、秒速FAX 送信とMOVFAXは送信に失敗したときのリトライとメール通知の仕組みを公式に案内しています。
Q. 申し込んでから何日で使えますか?
本人確認の手続きがあるため、即日とは限りません。eFaxは本人確認書類の承認が最短1〜2営業日で、そのあと住所確認の簡易書留葉書が郵送されます。MOVFAXは申し込み後1時間以内に番号の通知が届きますが、ログインに必要な開通通知書は1〜3営業日後の郵送です。秒速FAXとメッセージプラスも、転送不要郵便の受け取りで手続きが完了します。すぐ送りたいだけなら、郵送の確認がないFax.Plusの無料プランかコンビニのマルチコピー機が早いです。
Q. 送信料が安いのはどれですか?
国内4本の送信単価(税込)は、MOVFAXが11円/枚、秒速FAX 送信が12円/枚(月5,000枚まで)、メッセージプラスが16円/枚です。eFaxは月150ページまで無料で151ページ目から11円ですが、1ページを通信時間60秒で数えるため、原稿によっては枚数以上に加算されます。Fax.Plusは有料プランの月間ページ数に送信も含まれ、Basicなら月200ページまで追加費用がかかりません。
Q. 法人でなくても契約できますか?
MOVFAXは公式FAQに「サービス提供対象は、日本国内の法人・個人事業主のみ」と明記されているため、個人では契約できません。秒速FAX、メッセージプラス、eFaxは個人の申し込みを受け付けています(eFaxの個人・個人事業主の支払いはクレジットカードのみ)。Fax.Plusの公式サイトには契約者を法人に限る記載は見当たりませんでした。
まとめ:送るだけなら無料、受けるなら月660円から
インターネットFAXの「無料」は、ほぼすべてが送信側の話です。受信には専用の番号が必要で、番号の維持費はどのサービスでも避けられません。だから選ぶ順番は、まず受信するかどうかを決めることから始まります。
送るだけなら、Fax.Plusの無料プランで合計10ページ、あるいは月額基本料0円の秒速FAX 送信。受信まで含めるなら、月々の支払いが800円で収まる秒速FAXが5本でもっとも軽く、受信枚数が多い個人事業主ならMOVFAXの月1,000枚無料が効きます。地域の市外局番で受け取る必要があるならeFax、FAXと留守番電話をまとめたいならメッセージプラスです。
迷ったら、直近1年でFAXを何枚送って何枚受け取ったかを数えてみてください。その数字を上の早見表に当てると、候補はたいてい1つか2つに絞れます。
※ 料金・無料枠・仕様は2026年10月4日時点の各公式サイトの情報です。最新の内容は公式サイトでご確認ください。



