「動画のBGMを自分で作りたい」「歌詞は浮かぶのに、曲にする手段がない」――AI音楽生成は、そうしたハードルを下げてくれる道具です。ただ、この1年で前提が大きく変わりました。Udioは2025年10月から作った曲のダウンロードを止め、Sunoも2026年9月3日から無料プランのダウンロードを試用分だけに絞りました。無料で「作れる」ことと、作った曲を「持ち出して使える」ことは、いまは別の話です。
この記事では、動画のBGMなどに使える曲を無料で作りたい人に向けて、「無料で作った曲をダウンロードできるか」「商用で使えるか」を軸に5本を選び直しました。料金・条件は2026年9月25日に各公式サイトで確認したものです。
先に結論
- 総合1位は、無料のまま商用利用まで公式に認められているStable Audio 3.0(自分のPCで動かす方法。年間収益100万ドル未満が条件)。ただしPythonの環境づくりが必要
- 手軽さを優先するならGemini。日本語で頼むだけで歌入りの曲も作れて、無料でMP3を保存できる(最長約3分)。ただし商用利用の可否は公式に明記がない
- 曲の組み立てまで自分でしたいならBandLab SongStarter、MIDI(楽譜のように音の高さや長さを記録したデータ)で持ち出して編曲したいならAIVA
- Sunoは無料で作って聴く・共有するところまで。ダウンロードと商用利用は有料のPro(月10ドル/日本からは月1,500円)から
- 日本語の画面で、商用OKのBGMを手早くそろえたいなら、番外編のSOUNDRAW(Creator 月1,650円)
AI音楽生成ツールを選ぶ3つのチェックポイント
1. 無料で作った曲をダウンロードできるか
いちばん差が出るのがここです。サービスの中で再生・共有はできても、ファイルとして保存できなければ動画には使えません。2026年9月時点で、Udioはダウンロードを停止中、Sunoは無料プランのダウンロードが試用分(と、別に購入した分)だけになりました。SOUNDRAWは料金ページを見るとダウンロードできるのは有料プランだけで、Ecrett Musicも無料で保存できるのはプレビュー用の音源だけです。
2. 無料プランのまま商用利用できるか
YouTubeの収益化動画や仕事の動画に使うなら、商用利用の可否を確認します。無料のまま商用利用できると公式に明記されているのは、今回調べた中ではStable Audio 3.0を自分のPCで動かす方法(条件つき)だけでした。ほかは「個人利用のみ」か、商用の可否がはっきり書かれていないかのどちらかです(BandLab SongStarterは「使用料(ロイヤリティ)なしで使える」と案内していますが、商用利用とは明記していません)。
3. 歌入りか、インスト(楽器のみ)か
歌詞からボーカル入りの曲を作れるのはGeminiとSunoです。Stable Audio 3.0とAIVAはインスト(楽器のみ)の曲、BandLab SongStarterは曲のたたき台になるアイデアを作ります。動画のBGMならインストで足ります。
早見比較表:無料AI音楽生成ツール5本まとめ
| ツール名 | 無料で作れる量 | 無料でダウンロード | 無料で商用利用 | 日本語の画面 |
|---|---|---|---|---|
| Stable Audio 3.0 | 自分のPCで制限なし | ◎ | ◎(条件あり) | × |
| Gemini | 上限あり(回数は非公開) | ◎ | 明記なし | ◎ |
| BandLab SongStarter | 無制限(公式) | ◎ | 明記なし | ◎ |
| AIVA | 生成数の記載なし | ○(月3曲) | × | × |
| Suno | 1日10曲分 | △(試用分のみ) | × | △(一部) |
※ 上から総合評価の順です。Stable Audio 3.0は、中身(重み)が公開されたモデルを自分のPCで動かす方法で、商用利用は年間収益100万ドル(約1.5億円・1ドル150円換算)未満などの条件つきです。
※ 2026年9月時点の情報です。最新の料金・条件は各公式サイトでご確認ください。
詳細比較表:作れる曲・長さ・保存形式
| ツール名 | 作れる曲 | 最長 | 無料で保存できる形式 | 有料プラン |
|---|---|---|---|---|
| Stable Audio 3.0 | インスト | 約6分 | WAVなど | なし(Webアプリは月12ドル〜) |
| Gemini | 歌入り・インスト | 約3分※ | MP3・MP4 | Google AI Plus 月725円〜 |
| BandLab SongStarter | インストのたたき台 | Studioで調整 | WAV・M4A・MIDI | 不要(無料で完結) |
| AIVA | インスト | 3分(無料) | MP3・MIDI | Standard 月11ユーロ〜 |
| Suno | 歌入り・インスト | 公式に記載なし | 試用分のみ | Pro 月10ドル〜 |
※ Geminiで約2〜3分の曲を作るには、モデルを「Pro」に切り替えます(無料版はProの利用に制限あり)。
※ AIVAのStandardは年払いの月額(税別)。SunoのProは日本からは月1,500円(年払いなら月1,200円相当)です。
総合評価:5軸ランキング
| ツール | 機能性 | 使いやすさ | コスパ | 拡張性 | 安定性 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. Stable Audio 3.0 | ○ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| 2. Gemini | ◎ | ◎ | ○ | △ | ○ | ○ |
| 3. BandLab SongStarter | △ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| 4. AIVA | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| 5. Suno | ◎ | ○ | △ | ○ | ◎ | ○ |
◎を2点・○を1点・△を0点とすると、Stable Audio 3.0が7点、Gemini・BandLab SongStarter・AIVA・Sunoが6点です。
1位 Stable Audio 3.0:5本の中で唯一、無料のまま商用利用できると公式に明記されています(コスパ◎)。学習データの内訳と、作った音の権利の扱いがどちらも公開されている点も安定性◎の根拠です。Hugging Face上の公式デモでお試しはできますが、回数を気にせず作って商用で使うには自分のPCにPythonの環境をつくる必要があり、使いやすさは△です。
2位 Gemini:日本語の画面で、歌入りの曲もインストも作れます(機能性◎・使いやすさ◎)。ダウンロードは無料ですが、音楽生成の公式ページやヘルプに商用利用の可否が書かれておらず、コスパは○です。できるのはMP3・MP4での保存と共有までで、拡張性は△です。
3位 BandLab SongStarter:アイデアの生成は無制限で、MIDIとして編集してから書き出せます(拡張性◎)。できるのは曲のたたき台までで、1曲に仕上げるのは自分の作業です(機能性△)。
4位 AIVA:無料でもMIDIで書き出せます(拡張性◎)。ただし無料は月3曲・非商用・AIVAのクレジット表記が必要で(コスパ○)、画面は英語です(使いやすさ○)。
5位 Suno:歌入りの曲の作りやすさは今も強みで、新しいモデルはライセンスを受けた音楽で作ると公式に説明しています(安定性◎)。ただ、2026年9月3日から無料プランのダウンロードは試用分だけになりました(コスパ△)。
採点の基準
この記事では、読者の目的(動画のBGMなどに使える曲を無料で作りたい)に合わせて、「コスパ」を「無料で持ち出せる範囲」として、「安定性」を「権利の分かりやすさ」として評価しました。5軸の中身は次のとおりです。
- 機能性(作れる曲):歌入りとインストの両方を1曲として作れれば◎、インストだけなら○、曲のたたき台(アイデア)までなら△
- 使いやすさ:登録するだけでブラウザやアプリからすぐ使え、日本語の画面があれば◎。すぐ使えるが画面が英語中心なら○。自分のPCに環境をつくる必要があれば△
- コスパ(無料で持ち出せる範囲):無料でダウンロードでき、商用利用も公式に認められていれば◎。ダウンロードはできるが、個人利用のみ・回数制限・商用の可否が明記されていない、のどれかに当たれば○。無料ではほぼダウンロードできなければ△
- 拡張性(作った後に手を加えられるか):MIDIやパートごと(ステム)で書き出せる、または自分の音源で追加学習できれば◎。曲の延長やカバーなど一部の作り直しをサービスの中でできれば○。完成した音声ファイルを受け取るだけなら△
- 安定性(権利の分かりやすさ):学習データの出どころと、作った曲の権利の扱いの両方が公式に書かれていれば◎、片方だけなら○、どちらもなければ△
合計点が8点以上なら総合◎、6〜7点なら○、5点以下なら△です。点数が同じときは、読者の目的に近い「コスパ」の評価が高いほうを上にし、それも同じなら「使いやすさ」、さらに同じなら「機能性」の順で比べました(6点の4本のうちSunoはコスパ△で最下位。残る3本はコスパがすべて○で、使いやすさでAIVAが下、機能性でGeminiがBandLab SongStarterの上)。
無料AI音楽生成ツール5本を詳しく見る
1. Stable Audio 3.0|自分のPCで動かせば、無料で商用利用までできる
Stable Audio 3.0は、画像生成のStable Diffusionで知られるStability AIの音楽・効果音の生成モデルです。4つのモデルのうち、曲づくり向けの「Medium」と、軽量な「Small」「Small SFX」の重み(学習済みモデルの中身のデータ)が公開されていて、AIモデルの配布サイトHugging Faceからダウンロードして自分のPCで動かせます。公式の説明では一般向けのパソコンで動き、MacBook Pro(M4)なら数秒で生成できるとされています。
学習データの内訳も公開されています。AudioSparxからライセンスを受けた約80万件と、クリエイティブ・コモンズの音源サイトFreesoundの約47万件、合わせて1,278,902件です。Freesoundのうち音楽とみられる音源は、著作権のある曲が混ざっていないか専門の会社で確認し、見つかったものは取り除いたと、モデルの説明ページに書かれています。
重み公開モデルは「Stability AI Community License」で提供されます。年間収益が100万ドル(約1.5億円・1ドル150円換算)未満の個人・会社なら無料で商用利用でき、作った音は法律で認められる範囲で利用者のものになります。商用で使うときはStability AIへの登録が必要です。
使い始めるまでの流れは次のとおりです。
- Hugging Faceのアカウントをつくり、モデルのページで利用条件に同意する(連絡先の共有が必要)
- Pythonの環境に、公式のライブラリ(stable-audio-3 または stable-audio-tools)を入れる
- 英語のプロンプト(作りたい曲の説明文)と長さ(秒)を指定して生成し、WAVファイルなどで保存する
プログラムを書かずに試したい場合は、Hugging Face上にStability AI公式のデモ(Space)もあり、ブラウザで音を確かめられます。なお、ブラウザで使うWebアプリ(stableaudio.com)は月12ドルのSoloからで、料金ページに無料プランは載っていません。
Stability AIの解説ページによると、Stable Audio 3.0が作るのはインストと効果音で、歌詞のある歌や声は作れません。
- 機能性○:インストと効果音を最大約6分まで作れる。歌詞のある歌や声は作れない
- 使いやすさ△:公式デモでお試しはできるが、無料で回数を気にせず使うには自分のPCにPythonの環境をつくる必要がある。プロンプトは英語
- コスパ◎:生成は無料で回数制限なし。年間収益100万ドル未満なら商用利用できる
- 拡張性◎:曲の一部の作り直し(インペインティング)や、自分の音源での追加学習(LoRA)に対応
- 安定性◎:学習データの内訳と、作った音の権利の扱いの両方が公開されている
メリット
- 自分のPCで動かせば、回数を気にせず無料で作れる
- 年間収益100万ドル未満なら商用利用できる
- 学習データの内訳が公開されている
- 最大約6分の長さまで作れる
デメリット
- Pythonの環境づくりが必要で、初心者には手間がかかる
- 歌(ボーカル)は作れない
- プロンプトは英語で書く
- 商用で使うにはStability AIへの登録が必要
こんな人におすすめ
- 収益化する動画のBGMを、無料で作りたい人
- Pythonやコマンド操作に抵抗がない人
- 生成した音をDAW(パソコンで曲を編集・録音するソフト)で加工して使いたい人
2. Gemini|日本語で頼むだけで、歌入りの曲を無料でダウンロードできる
GoogleのGeminiアプリには、音楽生成モデル「Lyria 3.5」を使った音楽生成の機能があります。2026年9月4日にLyria 3.5になり、Googleの公式ブログではすべてのユーザーが使えると案内されています。料金プランの表でも、音楽生成は有料プランなしで使える機能に入っています。
使い方は、gemini.google.comかGeminiアプリで、ツールの「音楽を作成」を選び、作りたい曲を日本語で伝えるだけです。ジャンル、ボーカルの有無、長さ(短い=約1分/フル=約2〜3分)を選べ、写真や動画を添えて雰囲気を伝えることもできます。フルの長さで作るときは、モデルを「Pro」に切り替えます(料金ページでは、無料版のProは「制限あり」と案内されています)。できた曲は、カバーアート付きの動画(MP4)か音声のみ(MP3)でダウンロードできます。
使うには、18歳以上であること、個人のGoogleアカウント(または対象となる仕事用・学校用のアカウント)でログインすること、「アクティビティの保存」をオンにすることが条件です。作れる曲の数には上限があり、無料版の回数は公開されていません。上限を増やしたいときは、Google AI Plus(月725円・無料版の2倍の使用量上限)などの有料プランがあります。
商用利用の可否は、2026年9月25日時点で音楽生成の公式ページとヘルプに明記がありません。Googleの利用規約は、ユーザーが生成したオリジナルのコンテンツについてGoogleが所有権を主張しないとしていますが、収益化する動画に使う前に最新の規約を確認してください。また、作った曲には、AIで作った音だと識別するための聞こえない透かし(SynthID)が埋め込まれます。
- 機能性◎:歌入りとインストの両方を、最長約3分の1曲として作れる
- 使いやすさ◎:日本語の画面で、ブラウザやスマホアプリからすぐ使える
- コスパ○:無料でダウンロードできるが、商用利用の可否が公式に明記されていない
- 拡張性△:公式ヘルプで案内されているのは、MP3・MP4でのダウンロードと共有まで
- 安定性○:作ったコンテンツの所有権をGoogleが主張しないことは規約にあるが、学習データの出どころは公式ページで説明されていない
メリット
- 日本語で頼むだけで歌入りの曲ができる
- 無料でMP3・MP4をダウンロードできる
- ボーカルなし(インスト)も選べる
- 写真や動画から雰囲気に合う曲を作れる
デメリット
- 商用利用の可否が公式に明記されていない
- 無料版の作成回数の上限が公開されていない
- フルの長さはProモデルが必要(無料版は利用に制限)
- 18歳以上・アクティビティの保存オンが条件
こんな人におすすめ
- まず無料で1曲作ってみたい人
- 日本語の歌詞で歌入りの曲を作りたい人
- 個人の動画やSNS用に、雰囲気に合う曲がほしい人
3. BandLab SongStarter|無制限にアイデアを出して、自分で曲に仕上げる
BandLab SongStarterは、無料の音楽制作サービスBandLabに入っている、曲のアイデアを作る機能です。ジャンル(11種類)を選んで生成すると、1つのアイデアにつき3つのパターンが出てきます。気に入らなければ何度でも作り直せて、公式ページでは「無制限」と案内されています。雰囲気(Bright・Chill・Moody)やテンポ、キーも変えられます。
できたアイデアは「Edit in Studio」でBandLabの制作画面(Studio。ブラウザで使えるDAW=曲を編集・録音するソフト)に開き、MIDI(音の高さや長さを記録したデータ)として編集できます。385種類以上のバーチャル楽器で音色を変え、長さや展開を足して1曲に仕上げたら、プロジェクトのメニューから曲全体(ミックスダウン)をダウンロードできます。Web版の書き出し形式は、曲全体がWAV(16bit・44.1kHz)かM4A、パートごとがWAVかMIDIです。BandLabの画面は日本語に対応しています。
公式ヘルプによると、SongStarterで作った曲の権利は利用者のものにはなりませんが、使用料(ロイヤリティ)を払わずに使えます。商用利用の可否ははっきり書かれていないため、収益化する動画に使う前に利用規約を確認してください。
- 機能性△:作れるのは曲のたたき台になるアイデアで、1曲に仕上げるのはStudioでの作業
- 使いやすさ◎:日本語の画面で、ブラウザやスマホアプリからすぐ使える
- コスパ○:生成もダウンロードも無料だが、商用利用の可否は明記されていない(使用料はかからないと案内)
- 拡張性◎:MIDIとして編集でき、パートごとに書き出せる
- 安定性○:作った曲の権利の扱いは公式ヘルプにあるが、学習データの出どころは説明されていない
メリット
- アイデアの生成は無制限で無料
- MIDIとして編集でき、楽器を差し替えられる
- 完成した曲をダウンロードできる
- 日本語の画面で使える
デメリット
- そのまま使える1曲ではなく、仕上げる作業が必要
- 歌(ボーカル)は作れない
- 商用利用の可否が明記されていない
こんな人におすすめ
- AIのアイデアをもとに、自分で曲を組み立てたい人
- ビートやループを無料でたくさん試したい人
- DAWの操作を覚えたい初心者
4. AIVA|無料でもMIDIで持ち出せる、インストの作曲アシスタント
AIVAは、250以上のスタイルから曲を作れる作曲アシスタントです。参考にしたい音源やMIDIをアップロードして曲を作ったり、自分用のスタイルを作ったりでき、作った曲はAIVAの画面で編集できます。歌(ボーカル)入りの曲を作る機能は、公式サイトの案内には見当たらず、インスト(楽器のみ)の曲づくりに使う道具です。
無料プランでも、月3曲までMP3とMIDIでダウンロードでき、曲の長さは最大3分です。MIDIで持ち出せば、DAWで楽器を差し替えたり、アレンジを変えたりできます。
ただし無料プランの曲は非商用のみで、収益化はできず、AIVAのクレジット表記が必要です。著作権もAIVAが持ちます。YouTube・Twitch・TikTok・Instagramでの収益化なら年払いで月11ユーロ(税別)のStandard、著作権を自分のものにしたいなら月33ユーロ(年払い・税別)のProが必要です。画面は英語です。
- 機能性○:インストの曲を1曲として作れる(無料は最大3分)
- 使いやすさ○:登録すればすぐ使えるが、画面は英語
- コスパ○:無料でダウンロードできるが、月3曲まで・非商用のみ
- 拡張性◎:無料でもMIDIで書き出せる
- 安定性○:プランごとの権利の扱いは料金ページに明記されているが、学習データの出どころは説明されていない
メリット
- 無料でもMP3とMIDIでダウンロードできる
- 250以上のスタイルから選べる
- 参考にしたい音源やMIDIをもとに作れる
デメリット
- 無料は月3曲まで・非商用のみ
- 無料プランはAIVAのクレジット表記が必要
- 画面は英語
- 歌(ボーカル)入りの曲には向かない
こんな人におすすめ
- 作った曲をMIDIでDAWに取り込みたい人
- 手元の音源やMIDIの雰囲気に近いインストを作りたい人
- 収益化しない個人の作品に使いたい人
5. Suno|歌入りの曲は作りやすいが、無料のダウンロードは試用分だけ
Sunoは、プロンプト(作りたい曲の説明文)と歌詞からボーカル入りの曲を作れるサービスです。Suno公式の解説ページでは、日本語などのボーカルに対応していると案内されています。2026年9月9日に新しいモデル「v6」を公開し、無料プランでは軽量版の「v6-mini」、有料のPro以上では「v6」と「v6-wild」を使えます。v6の公開に合わせて、以前のモデルは順に廃止されます。
無料プランでは、曲づくりに使うポイント(Sunoでは「クレジット」と呼ぶ)が毎日50付与され、公式ヘルプでは1日10曲分とされています。曲の延長・カバー・速度調整といった一部の作り直しも無料で使えます。
変わったのはダウンロードです。2026年9月3日から、ダウンロードの回数はプランごとに決まりました。無料プランの場合、9月3日より前に登録した人は1アカウントにつき合計7曲まで(試用ダウンロード)、それ以降に登録した人は、ときどき付与される試用分だけです。公式ヘルプでは、無料ユーザーも追加のダウンロードを購入できると案内されています。試用分の曲は個人利用のみで、商用利用はできません。作った曲はSunoの中で何度でも再生・共有できます。
ダウンロードと商用利用が必要なら、Pro(月払い10ドル、年払いなら月8ドル相当・月20曲までダウンロード)かPremier(月払い30ドル・月60曲まで)に加入します。日本から料金ページを開くと円で表示され、Proは月払いで月1,500円(年払いなら月1,200円相当)、Premierは月払いで月4,500円(年払いなら月3,600円相当)です。有料プラン中にダウンロードした曲は、商用でも個人でも使えます。
学習データについては、2025年11月にWarner Music Groupとの提携を発表した際、ライセンスを受けた質の高い音楽で新しいモデルを作ると説明し、v6は同社・BMG・Believeなど音楽業界のパートナーと開発したとしています。
- 機能性◎:歌入りとインストの両方を1曲として作れる。日本語のボーカルにも対応(公式の解説ページ)
- 使いやすさ○:登録すればすぐ使えるが、画面は英語が中心(料金ページなど一部は日本語で表示される)
- コスパ△:無料で持ち出せるのは試用分(と購入した分)だけで、商用利用はできない
- 拡張性○:曲の延長・カバーなど一部の作り直しは無料で使える。パートごとの書き出し(ステム)は有料プランから
- 安定性◎:新しいモデルはライセンスを受けた音楽で作ると公式に説明しており、プランごとの権利の扱いも明記されている
メリット
- 歌詞からボーカル入りの曲を作れる
- 無料でも1日10曲分作れる
- 日本語のボーカルに対応
- 作った曲はSunoの中で何度でも再生・共有できる
デメリット
- 無料プランのダウンロードは試用分と購入分だけ(2026年9月3日から)
- 無料プランの曲は商用利用できない
- 無料で使えるのは軽量版のv6-mini
- 画面は英語が中心
こんな人におすすめ
- 自分の歌詞で曲を作り、Sunoの中で聴いたり共有したりしたい人
- 有料のProに入る前に、曲の出来を試したい人
番外編:日本語の画面で商用OKのBGMをそろえるなら SOUNDRAW
無料の5本では、「日本語の画面で、収益化する動画にそのまま使えるBGMを手早く作る」という用途が埋まりません。Stable Audio 3.0は商用で使えますが環境づくりが必要で、Geminiは商用利用の可否が明記されていないためです。ここは有料のSOUNDRAWが候補になります。
SOUNDRAWは、日本発のBGM向けAI音楽サービスです。画面は日本語で、ジャンル・ムード・長さ・テンポを選ぶと曲ができ、楽器のオン・オフや強弱、長さを小節ごとに調整できます。曲の生成は無料で試せますが、料金ページを見るとダウンロードできるのは有料プランだけです。学習データは社内のプロデューサーが作曲・録音した曲だけと公式に説明されていて、作った曲のライセンスの範囲もライセンスページで確認できます。
動画のBGMとして使うならCreatorプランで足ります。月払いで月1,650円(年払いなら月1,072円)で、ダウンロードは無制限(mp3)、YouTubeの収益化などの商用利用ができます。契約中に作った曲は、解約後もライセンスが続きます。
SOUNDRAWを使う前に確認したいこと
- Creatorプランでは、SpotifyやApple Musicへの配信はできない。配信はArtist Starter(月払い2,900円)以上で、自分の音を加えて編曲した場合に限られる
- 作業用BGMやLo-fi系など、音楽と静止画だけの動画をYouTubeに上げる場合はArtist Starter以上のプランが必要
- YouTubeのContent ID(登録した音源と一致する動画を自動で見つける仕組み)などへの登録は禁止
名前はよく挙がるが、いまの条件では外したサービス
Udioは、2025年10月29日にUniversal Music Groupとの提携を発表し、それに伴って音声・動画・ステムのダウンロードを止めました(公式ブログでは発表の当日から停止と案内、2026年2月更新の公式ヘルプでも停止中)。無料プランでも1日10クレジット・月100クレジットの範囲で曲は作れますが、Udioの中で聴く・共有する使い方になります。2025年11月にはWarner Music Groupとの取り組みも発表されましたが、2026年9月25日時点の公式ブログに、ダウンロードの再開や新サービスの開始の告知は見当たりません。
Ecrett Musicは、SOUNDRAW Inc.が運営するBGM作成サービスです。無料で保存できるのはプレビュー用の音源だけで、商用利用には有料プラン(年払いで月4.99ドル、月払いで月7.99ドル)が必要です。日本語のページには「EcrettはSOUNDRAWに生まれ変わりました」と表示されているため、これから始めるならSOUNDRAWを選ぶほうが自然です。
Mubertは無料プランでも月5曲ダウンロードできますが、非商用のみで、クレジット表記が必要なうえ、音声に聞こえる透かしが入ります。ElevenLabs Musicは歌入りの曲も作れますが、音楽の利用規約の表では、無料プランのダウンロードは「不可」とされています。ダウンロードできるのは月6ドルのStarterからです。
用途別おすすめまとめ
| やりたいこと | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| まず無料で1曲作って保存したい | Gemini | 日本語で頼むだけ、MP3で保存できる |
| 収益化する動画のBGMを無料で作りたい | Stable Audio 3.0 | 条件つきで無料のまま商用利用できる |
| アイデアから自分で曲を組み立てたい | BandLab SongStarter | 生成は無制限、MIDIで編集できる |
| MIDIで持ち出してDAWで編曲したい | AIVA | 無料でもMIDIで書き出せる |
| 自分の歌詞で歌入りの曲を作りたい | Suno | 歌入りの曲を作りやすい(保存はPro〜) |
| 日本語の画面で商用BGMをそろえたい | SOUNDRAW | Creator 月1,650円でダウンロード無制限 |
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AI音楽生成で気をつけること
無料プランの条件は、ダウンロードする前に読む
「個人利用のみ」「クレジット表記が必要」「月○曲まで」など、無料プランには条件がつくのが普通です。この1年でUdioのダウンロード停止やSunoの無料ダウンロード制限があったように、条件は変わることがあります。ダウンロードした日と、そのときの利用条件(料金ページやライセンスページ)を控えておくと、あとで確かめやすくなります。
他人の曲やアーティストに似せる指示は避ける
実在するアーティスト名や曲名を指定して似せた曲を作ると、既存の曲の権利を侵害するおそれがあります。ジャンル・雰囲気・楽器・テンポなどで伝えるのが無難です。
Content IDに登録しない・申し立てに備える
Content IDは、登録した音源と一致する動画をYouTubeが自動で見つける仕組みです。SOUNDRAWやMubertのように、作った曲をContent IDなどに登録することを禁じているサービスがあります。また、作った曲が既存の曲と誤って一致し、申し立てを受けることもあります。ライセンス証明やダウンロード時の記録を残しておくと、異議を申し立てるときに使えます。
よくある質問
Q. 無料で作った曲を、YouTubeの収益化動画に使えますか?
今回の5本で、無料のまま商用利用できると公式に明記されているのは、Stable Audio 3.0を自分のPCで動かす方法(年間収益100万ドル=約1.5億円未満・Stability AIへの登録が条件)だけです。BandLab SongStarterは使用料(ロイヤリティ)なしで使えると案内していますが、商用利用とは明記しておらず、Geminiも商用利用の可否が書かれていません。AIVAとSunoの無料プランは非商用のみです。AIにこだわらなければ、YouTube Studioの「オーディオ ライブラリ」の曲は、YouTube パートナー プログラムの収益化動画にも使えると公式ヘルプで案内されています(クリエイティブ・コモンズの曲は説明欄にクレジットの記載が必要)。
Q. 歌入りの曲を無料で作れるのはどれですか?
GeminiとSunoです。Geminiは無料でMP3・MP4をダウンロードできます。Sunoは無料でも1日10曲分作れますが、2026年9月3日から無料プランでダウンロードできるのは試用分と、別に購入した分だけです。
Q. Udioは使えなくなったのですか?
曲を作ることはできますが、2025年10月29日のUniversal Music Groupとの提携発表に伴い、音声・動画・ステムのダウンロードが止まっています。作った曲はUdioの中で聴く・共有する使い方になります。2026年9月25日時点で、ダウンロード再開の告知は公式ブログに見当たりません。
Q. Sunoで無料で作った曲はダウンロードできますか?
2026年9月3日より前に登録した無料ユーザーは、1アカウントにつき合計7曲まで試用としてダウンロードできます。それ以降に登録した無料ユーザーは、ときどき付与される試用分だけです。公式ヘルプでは、追加のダウンロードを購入できるとも案内されています。試用分は個人利用に限られ、商用で使うにはPro(月10ドル/日本からは月1,500円)以上でダウンロードする必要があります。
Q. 作った曲をSpotifyやApple Musicで配信できますか?
無料で使える中では、Stable Audio 3.0を自分のPCで動かす方法が、作った音を配布・商用化できるとStability AIが説明しています(年間収益100万ドル未満が条件)。GeminiとBandLab SongStarterは配信の可否が明記されておらず、AIVAとSunoの無料プランは非商用のみです。有料では、SOUNDRAWはArtist Starter(月払い2,900円)以上で、自分のボーカルや楽器を加えて編曲した場合に配信できます。Mubertは配信を禁止しています。配信する場合は、各サービスの有料プランの条件と、配信サービス側のAI音楽の方針もあわせて確認してください。
まとめ:「作れる」より「持ち出せる」で選ぶ
2026年9月時点のAI音楽生成は、無料で曲を作れるサービスは多いものの、作った曲をダウンロードして使えるかどうかで大きく分かれます。
- まず1曲作って保存したい → Gemini
- 収益化する動画のBGMを無料で作りたい(PCの環境づくりができる) → Stable Audio 3.0
- アイデアから自分で曲を組み立てたい → BandLab SongStarter
- MIDIで持ち出して編曲したい → AIVA
- 歌入りの曲を作って、気に入ったらProで保存したい → Suno
- 日本語の画面で商用BGMをそろえたい(有料) → SOUNDRAW
どのサービスも、使う前に無料プランの条件(ダウンロードの可否・商用利用の可否・クレジット表記)を公式サイトで確認しておくと、作った後で困りません。
※ 料金や条件は2026年9月25日に各公式サイト(Stability AI・Hugging Face・Google・BandLab・AIVA・Suno・SOUNDRAW・Udio・Ecrett Music・Mubert・ElevenLabs)で確認したものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。



