「OneNote for Windows 10のサポートが切れた後の新OneNoteが微妙」「OneDriveの5GB枠が一杯になってきた」「MacやLinuxで使うとWindowsほど快適ではない」——そんな人のために、OneNoteの代わりになる無料ノートアプリ6本を比較しました。
OneNote自体はMicrosoftアカウントがあれば無料で使えるよく出来たノートアプリですが、2025年10月のOneNote for Windows 10サポート終了で新OneNoteへ統合される過程に違和感を覚えたユーザーや、OneDriveの無料5GB枠で同期容量が逼迫しているユーザーがOneNote 代替ツールを検討するケースが増えています。乗り換え先として、JoplinはOneNoteから直接データをインポートできる数少ない選択肢で、移行作業の負担を大きく下げられます。
この記事の結論
- OneNoteから移行データを引き継ぎたい → Joplin(v3.5.1以上でOneNote Online、v3.5.5以上でWindows版を直接インポート・OSS・E2E)
- 自由配置の使い勝手を残したい → Notion(個人ブロック無制限・ノート+DB+Wiki)
- 長期運用でデータを自分で持ちたい → Obsidian(ローカルMarkdown・個人完全無料)
- OneNoteのジャーナル感覚に近い → Logseq(OSS・アウトライナー+日次ページ)
OneNoteを離れたくなる3つのきっかけ
1. OneNote for Windows 10のサポート終了と新OneNoteへの統合
Microsoftは長らく「OneNote」と「OneNote for Windows 10」の2系統を並行提供していましたが、2025年10月でOneNote for Windows 10のサポートが終了し、Microsoft 365に同梱の新OneNoteアプリへ一本化されました。
設定や同期の挙動が変わったことで「以前の使い方が再現できない」「ノートブックの読み込みが遅くなった」と感じて他ツールを検討する流れが起きています。
2. OneDrive無料5GB枠で同期容量が足りない
OneNoteのノートはOneDriveに保存されますが、Microsoftアカウントの無料OneDrive枠は5GBで、写真・添付・PDFを多用するノートブックを抱えるとすぐに上限に当たります。
Microsoft 365 Personalに加入すれば1TBまで拡張できますが、年21,300円のサブスクをノート目的だけで契約するのは過剰、と感じる人が代替を探しています。
3. Mac・Linux環境やプライバシー重視で別ツールを使いたい
OneNoteはMac版・Web版もありますが、Windows版に比べると挙動の差を感じる場面があり、Linuxには公式アプリがありません。ローカル保存・E2E暗号化・OSSといったプライバシー要件を満たしたい人にとっても、Microsoftクラウド前提のOneNoteは選択肢から外れがちです。
比較表:OneNote代替6本まとめ
| ツール名 | 料金 | データ保存 | OneNoteインポート | 対応OS | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|---|
| Joplin | 完全無料(OSS) | ローカル+選べる同期先 | ◎(v3.5.5以上で直接対応) | Win/Mac/Linux/iOS/Android | ★★★★★ |
| Notion | 個人無料(Plus 月1,650円) | クラウド | △(Markdown経由) | Win/Mac/Web/iOS/Android | ★★★★☆ |
| Obsidian | 個人完全無料(商用任意$50/年) | ローカルMarkdown | △(手動Markdown化) | Win/Mac/Linux/iOS/Android | ★★★★☆ |
| Logseq | 完全無料(OSS・AGPL) | ローカルMarkdown/org | △(手動Markdown化) | Win/Mac/Linux/iOS/Android | ★★★★☆ |
| Apple Notes | 完全無料 | iCloud(無料5GB) | × | Mac/iPad/iPhone(Win非対応) | ★★★☆☆ |
| Google Keep | 完全無料 | Google Drive(無料15GB枠) | × | Web/Android/iOS | ★★★☆☆ |
※ ◎=完全対応 / ○=対応 / △=部分対応または手動 / ×=非対応
※ 6本とも日本語UIに対応
※ Joplinの直接インポートはOneNote Online(v3.5.1以上)とWindowsデスクトップ版OneNote(v3.5.5以上)に対応
※ 2026年5月時点、各公式情報より
読み取り方のヒント
- Joplinは2024年以降のバージョンでOneNoteからの直接インポート機能を持ち、OneNote難民の第一候補
- NotionはOneNoteの「自由配置キャンバス」を完全再現はできないが、ページ内ブロック構造で近い使い勝手を実現
- Obsidian・LogseqはローカルMarkdown派の長期運用向け
- Apple Notes・Google Keepは軽量メモ用途や特定エコシステム前提向け
各ツールを詳しく見る
1. Joplin|OneNoteから直接インポートできるOSSノート
Laurent Cozic氏らが開発するオープンソースノートアプリ。完全無料で、Windows/Mac/Linux/iOS/Android全プラットフォームに対応します。
最大の特徴はOneNoteからの直接インポート機能で、v3.5.1以上ならOneDrive上のOneNote Online、v3.5.5以上ならWindowsデスクトップ版OneNoteから取り込めます。Evernote(.enex)も直接インポートできるため、ノートツールの再集約にも向きます。
メリット
- 完全無料・OSS・商用利用可
- OneNote直接インポート対応(v3.5.5以上)
- E2E暗号化が標準装備
- 同期先をDropbox/OneDrive/Joplin Cloudから選べる
- Win/Mac/Linux/iOS/Android全対応
デメリット
- 2〜4GB超のOneNoteノートブックではインポートで問題が起きることがある
- UIは実用重視でモダンさは控えめ
- 手書き・自由配置キャンバスはOneNoteほど強くない
OneNoteからの移行に「公式インポート機能」を備える唯一のメジャー無料ツールです。タグ・添付・本文構造まで取り込めるため、長年のOneNoteデータを失わずに乗り換えたい人の最有力候補。OSS・E2E・全OS対応とプライバシー要件も満たします。
👤 こんな人におすすめ
- OneNoteのデータをまるごと持っていきたい人
- OSS・プライバシー重視の人
- Windows/Mac/Linux混在環境の人
2. Notion|オールインワンの総合型ノート
Notion Labsが提供するノート+データベース+Wiki統合ツール。個人利用ならブロック無制限で無料、ファイルアップロードは1ファイル5MBまで、ページ履歴は7日まで保持されます。OneNoteの「自由配置キャンバス」をそのままは再現できませんが、ページ内のブロック並びや列分割で近い感覚は得られます。
メリット
- 個人利用はブロック無制限で無料
- データベース・カンバン・タイムラインに対応
- テンプレート豊富でセットアップ不要
- 共同編集がスムーズ
- Markdownインポート対応
デメリット
- OneNote直接インポートはなくMarkdown経由が必要
- 無料プランはファイルアップロード5MB上限
- オフライン編集は不安定
- Plus以上は月1,650円〜と徐々に値上げ傾向
OneNoteから移行する場合は、一度Markdown形式に変換してからNotionへインポートする手間があります。ただし機能はOneNote以上に広く、ノート以外にプロジェクト管理・社内Wikiまで一元化したい場合の伸びしろが大きい選択肢です。Notion自体の乗り換え検討はNotionの代わりになる無料ノート・Wiki 7選を参照。
👤 こんな人におすすめ
- ノート以外にDB・タスク管理もしたい人
- チームで共同編集する人
- OneNoteの自由度に近い感覚でクラウド運用したい人
3. Obsidian|ローカルMarkdownで一生使える
Obsidian社が開発するローカルMarkdownノート。個人利用は完全無料で、ノートは手元のMarkdownファイルとして保存されます。プラグインが豊富でカスタマイズ性が高く、長期運用に向きます。商用利用は$50/年のCommercialライセンスが推奨されますが、必須ではありません。
メリット
- 個人利用は完全無料
- ローカルMarkdownで10年後も読める
- プラグインでカスタマイズ自在
- 双方向リンク・グラフビューでノート間関係を可視化
- Win/Mac/Linux/iOS/Android対応
デメリット
- OneNoteからの直接インポートはなく手動Markdown化が必要
- 複数デバイス同期はObsidian Sync($4〜5/月)が有料
- 手書き・自由配置キャンバスは非対応
OneNoteのデータを一度Markdownへ書き出す前提なので移行コストはやや高めですが、その分移行後は完全に自分のローカルファイルとして持てるのが安心。クラウド依存を断ちたい層に向きます。
👤 こんな人におすすめ
- ローカル保存にこだわる人
- 長期(10年以上)使う前提の人
- プラグインで自分流にカスタマイズしたい人
4. Logseq|OneNoteのジャーナル感覚に近いOSSアウトライナー
Logseqチームが開発するオープンソースのナレッジベース。AGPL-3.0ライセンスで完全無料、ローカルにMarkdown(またはorg-mode)で保存します。起動するとその日の日次ページが自動で開く「ジャーナル機能」があり、OneNoteで日付ごとにページを切っていた使い方を自然に置き換えられます。アウトライナー型(箇条書き中心)のためメモ→構造化が高速です。
メリット
- 完全無料・AGPL-3.0 OSS
- ローカルMarkdown/org保存
- 日次ジャーナルで毎日のメモが書きやすい
- 双方向リンク・ブロック参照・グラフビュー
- Win/Mac/Linux/iOS/Android対応
デメリット
- OneNoteからの直接インポートはない
- アウトライナー型に慣れが必要
- 同期は手元クラウド(Dropbox/iCloud等)に任せる構成
OneNoteを「日付別にページを切って雑メモを溜める」使い方をしていた人ほどLogseqのジャーナル機能の親和性が高いです。Markdownで持つので、後でObsidianなどへ二次移行もしやすいのが地味に効きます。
👤 こんな人におすすめ
- 日付別ノートを多用していた人
- OSS・ローカル派
- 箇条書き中心でメモを取るタイプの人
5. Apple Notes|Apple製品で完結する無料ノート
Appleが提供するデジタルノート。Apple IDがあれば完全無料で、Mac・iPad・iPhoneに標準搭載されています。Apple Pencilでの手書きとPDFスキャンが滑らかで、iCloud同期でデバイス間が即時に揃います。iCloud無料枠は5GBで、超える場合はiCloud+(50GB ¥150/月〜)で拡張します。
メリット
- Apple製品に最初から入っている
- Apple Pencilでの手書きが滑らか
- 書類スキャン(カメラ→PDF)対応
- iCloud+でAdvanced Data Protection利用可
- 追加アプリのインストール不要
デメリット
- Windowsネイティブアプリは無く、iCloud Webからの利用のみ
- OneNote直接インポート非対応
- 無料5GB枠を写真などと共有するため逼迫しやすい
OneNoteで手書きメモを多用していたApple派には「Pencil体験を維持する乗り換え先」として有力。Windows併用が必要ならJoplin等を中心に据え、Apple NotesはiPadでの即時メモ用途に絞るハイブリッドも現実的です。
👤 こんな人におすすめ
- Mac・iPhone・iPadで統一している人
- Apple Pencilで手書きを多用する人
- 手元のデバイスだけで完結したい人
6. Google Keep|付箋型の軽量メモ
Googleが提供する軽量メモアプリ。Googleアカウントがあれば完全無料で、付箋感覚でメモを貼り付けていく操作感です。ラベル・8色の色分け・チェックリスト・画像メモのOCR検索に対応しており、OneNoteの「軽いメモ用途」だけ切り出して移すには手軽な選択肢。Google Drive 15GBの共有枠を使います(2025年末に位置ベース通知は終了)。
メリット
- 完全無料・Googleアカウントのみで使える
- 付箋型UIで直感的
- OCR・音声メモ・画像メモ対応
- Gmail・Googleドキュメントと連携
- 無料15GBの共有枠を使える
デメリット
- OneNoteのような階層ノートブック構造は無い
- OneNote直接インポート非対応
- 長文編集・資料整理には向かない
OneNoteの本格ノート部分はJoplin/Notion/Obsidianに任せ、「即時メモ」だけGoogle Keepに分担させる運用が現実的。スマホからの記録速度が速く、Gmailから直接メモ化できる点が強みです。
👤 こんな人におすすめ
- 買い物リスト・アイデアメモが主な人
- Gmailを日常的に使う人
- スマホで即メモしたい人
用途別おすすめまとめ
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| OneNoteのデータをそのまま引き継ぐ | Joplin | OneNote直接インポート対応(v3.5.5以上) |
| 自由度高くクラウド運用したい | Notion | 個人ブロック無制限・DB・Wiki統合 |
| ローカル保存で長期運用 | Obsidian | Markdownファイル・個人完全無料 |
| 日次ノート中心で使っていた | Logseq | OneNoteのジャーナル感覚を再現 |
| Apple製品で完結したい | Apple Notes | 標準搭載・Apple Pencil体験◎ |
| 軽量メモだけ切り出したい | Google Keep | 付箋型・OCR・15GB共有 |
関連記事として、Evernoteからの乗り換えを検討している方はEvernoteの代わりになる無料ノート 7選、Notion自体の代替も検討している方はNotionの代わりになる無料ノート・Wiki 7選もあわせてどうぞ。
OneNoteからの移行で気をつけること
1. 移行前にOneDriveからローカルへバックアップを作る
OneNoteのデータはOneDrive上にあり、Microsoftの仕様変更や同期トラブルに備えて、ノートブックを一度ローカルにエクスポートしておくのが安全です。OneNote(Windows版)の「ファイル→エクスポート」で.onepkg(ノートブック単位)/.one(セクション単位)で書き出せます。
2. JoplinへのOneNoteインポートはバージョン要件に注意
JoplinでOneNoteを直接インポートするにはv3.5.1以上(OneNote Online)またはv3.5.5以上(Windowsデスクトップ版OneNote)が必要です。古いバージョンを使っている場合は事前にアップデートしてください。2〜4GB超の巨大ノートブックではインポートが途中で止まることがあるため、ノートブックを分割しておくと安全です。
3. Obsidian・Logseq・Notionは一旦Markdown化が必要
これらはOneNoteの直接インポートに対応していないため、OneNoteから一度ノートをコピーしてMarkdown化するか、サードパーティの変換ツールを挟む必要があります。Notionは「インポート」メニューからMarkdownファイルを取り込めます。
4. 手書き・自由配置キャンバスは完全代替できないことが多い
OneNoteの強みである手書き(Pencil)・自由配置キャンバスは、上記6本の中で完全に再現できるものはありません。手書きを残したいならApple Notes(Apple端末限定)、自由配置感覚を残したいならNotionのページ内ブロック並びでの代用が現実的です。
よくある質問
Q1. OneNoteは元々無料なのに、代替を探す人がいるのはなぜですか?
OneNoteアプリは無料ですが、保存先のOneDrive無料枠が5GBと小さいことや、OneNote for Windows 10サポート終了に伴う新OneNoteへの移行で挙動の違いに違和感を持ったユーザーが乗り換えを検討するケースが多いです。Mac/Linux環境やプライバシー重視のユーザーも、OneDriveクラウド前提のOneNoteから離れたい動機があります。
Q2. JoplinはOneNoteから完全にデータを引き継げますか?
ノート本文・添付・基本構造は引き継げますが、OneNote独自の自由配置キャンバスや手書きストロークは構造が違うため、完全な見た目の再現は期待しないほうが安全です。テキスト中心のノートブックなら違和感が少なく取り込めます。容量が2〜4GBを超えるノートブックは事前に分割しておくと安定します。
Q3. Notionで手書きはできますか?
Notion自体には手書き入力機能はありません。手書きを残したいならApple Notes(Apple端末)やGoodNotes(有料)などとの併用が現実的です。OneNoteを「手書き専用」「テキスト専用」と切り分けて使っていた人は、用途別に2ツールを組み合わせる構成が向きます。
Q4. OneNoteからの移行は何時間くらいかかりますか?
ノート数1,000程度・容量1GB程度なら、Joplinへの直接インポートで30分〜1時間が目安です。Markdown経由(Notion・Obsidian・Logseq)は事前変換に時間が掛かるので、半日〜1日を見ておくと安全。画像・PDFが多いノートブックほど時間が伸びます。
Q5. 無料のOneDrive 5GB枠はOneNote以外と共有ですか?
はい、OneDriveの5GBはOneNoteのノートだけでなく、Office文書や画像など全データと共有です。写真を自動アップロードしている場合などはあっという間に枠を消費します。Microsoft 365 Personalで1TBに拡張するか、保存先を別クラウドに分散するかの判断が必要です。
Q6. OneNote for Windows 10と新OneNoteは何が違いますか?
OneNote for Windows 10はWindows 10標準搭載の軽量版で2025年10月にサポート終了、現在はMicrosoft 365に同梱の新OneNoteアプリへ統合されています。新OneNoteは機能が豊富で安定していますが、起動が重く感じられる、Windows 10版の細かいUIに慣れていたユーザーが違和感を持つ、といった声がきっかけで乗り換えを検討するパターンが目立ちます。
まとめ:OneNote直接インポートのJoplinから試すのが近道
OneNoteの代替を真剣に探すなら、最初に試すべきはJoplinです。OneNoteからの直接インポートに対応している数少ない無料ツールで、長年溜めたノートブックを失わず移行できます。OSS・E2E・全OS対応とプライバシー要件も満たすため、Microsoftクラウドから離れたい人の本命候補です。
「自由度を残してクラウド運用」ならNotion、「ローカル保存で長期運用」ならObsidian、「日次ノート中心」ならLogseq、「Apple製品で完結」ならApple Notes、「軽量メモだけ」ならGoogle Keep——この順番で用途別に検討すれば、OneNoteの代わりは1〜2本で十分カバーできます。
OneNoteは無料アプリとして優秀ですが、OneDrive 5GB枠の壁・Windows 10版終了・Microsoft圏依存の3点で限界を感じたら、いまが乗り換えどきです。まずはJoplinをインストールして、OneNoteの一部ノートブックだけ試しに取り込んでみるのが負担の少ない一歩になります。