「Evernote Freeで50ノート制限に引っかかった」「1デバイスしか使えないのはきつい」——そんな人のために、Evernoteの代わりになる無料ノートアプリ7本を比較しました。
Evernoteは2023年の料金改定でFreeプランが「ノート数50・デバイス数1・月間アップロード60MB・総ストレージ1GB」と大幅に絞られ、長年Evernoteを使ってきたユーザーの乗り換えが加速しています。幸い、2026年現在は無料枠が充実した代替が揃っており、機能も互角以上のものが多くなっています。
この記事の結論
- OSSでEvernoteクローンが欲しい → Joplin(完全無料・E2E・Evernoteインポート対応)
- 買い切りで長く使いたい → UpNote(Lifetime $39.99・Evernoteインポート対応)
- 総合型のオールインワン → Notion(ノート+DB+Wiki、個人利用無料)
- ローカル保存にこだわる → Obsidian(Markdown・個人利用無料)
Evernoteはなぜ見直される?代替を検討する3つの理由
1. 2023年改定でFreeプランが大幅制限
Evernote Freeプランは改定前まで「ノート数無制限・2デバイスまで」が使えましたが、2023年12月以降は50ノート・1デバイス・1GBに制限されています。メモ・Webクリップを日常的に使っていた人は、ほぼ全員が改定の影響を受ける内容です。
2. Personalプランも値上げが続いている
有料のPersonalプラン(旧Premium)は月額775円前後、Professionalは月額1,100円前後と、一時期の3倍近い料金帯に到達しています。年間換算で1万円超を支払い続ける価値があるかを見直すユーザーが増えています。
3. 無料代替のクオリティが追いついた
Joplin・Notion・Obsidian・OneNoteなどは無料枠でも50ノート以上・デバイス無制限で使えるものが多く、機能も十分。Evernoteの「定番だから」で払い続けてきた理由が薄まっています。
比較表:Evernote代替7本まとめ
| ツール名 | 料金 | ノート数 | デバイス数 | Evernoteインポート | E2E暗号化 | 日本語UI | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Joplin | 完全無料(OSS) | 無制限 | 無制限 | ◎ | ◎ | ◎ | ★★★★★ |
| UpNote | 無料50ノート(Lifetime $39.99) | Lifetimeで無制限 | 無制限 | ◎ | ○ | ◎ | ★★★★☆ |
| Notion | 個人無料(Plus 月1,650円) | ブロック制限(個人無制限) | 無制限 | ○(Markdown経由) | × | ◎ | ★★★★☆ |
| Obsidian | 個人完全無料(商用$50/年) | 無制限 | 無制限(同期は有料) | △(手動Markdown) | △(Sync対応) | ◎ | ★★★★☆ |
| OneNote | 完全無料 | OneDrive 5GB内 | 無制限 | △(手動) | × | ◎ | ★★★☆☆ |
| Google Keep | 完全無料 | Google Drive 15GB内 | 無制限 | ×(シンプルメモ向け) | × | ◎ | ★★★☆☆ |
| Apple Notes | 完全無料 | iCloud 5GB内 | Apple ID紐付け | × | ○(Advanced Data Protection) | ◎ | ★★★☆☆ |
※ ◎=完全対応 / ○=対応 / △=部分対応または有料 / ×=非対応
※ 各サービスの容量は共通クラウド枠(OneDrive・Google Drive・iCloud等)に依存
※ 2026年4月時点、各公式情報より
読み取り方のヒント
- JoplinはEvernoteクローンとして設計されたOSS。完全無料でEvernote公式インポーターを備える
- UpNoteはLifetime買い切りでサブスク卒業。UIがEvernoteに近く乗り換え時の違和感が少ない
- Notionは「ノート+DB+Wiki」のオールインワン。Evernoteより幅広い用途をカバー
- Google Keep・Apple Notesは軽量メモ向け。Evernoteの代替としてはシンプル用途に限定される
各ツールを詳しく見る
1. Joplin|OSSのEvernoteクローン
Laurent Cozic氏らが開発するオープンソースのノートツール。Evernoteに近い3ペインUI(ノートブック→ノート一覧→本文)を備え、公式にEvernoteインポーターも用意されているため、Evernote難民の受け皿として定着しています。完全無料、対応OSも広く、E2E暗号化も標準装備。
メリット
- 完全無料・OSS・商用利用可
- Evernote公式インポーターで移行が楽
- Win/Mac/Linux/iOS/Android全対応
- E2E暗号化が標準装備
- 同期先をDropbox/OneDrive等から選べる
デメリット
- UIは実用重視でモダンさはやや控えめ
- 同期は自前設定(Joplin Cloud有料も選択肢)
- 共同編集機能はない
Evernoteからのエクスポート(.enex形式)をそのままJoplinにインポートできます。タグ・添付・作成日時も引き継げるため、Evernote難民の第一候補です。
👤 こんな人におすすめ
- 完全無料でEvernote同等の使い方がしたい人
- OSS・プライバシー重視の人
- 複数デバイスで使う個人ユーザー
2. UpNote|買い切りで長く使えるEvernoteライク
ベトナム発の個人開発ノートアプリ。EvernoteのUIを参考にしつつモダンに再構築した使い勝手で、Lifetime $39.99の買い切りプランが選べるのが特徴です。無料プランは50ノート制限ですが、Lifetime購入で無制限化+全機能解放。
メリット
- Lifetime $39.99でサブスク脱出
- Evernote類似UIで学習コスト小
- Evernote公式インポーター搭載
- Mac/Win/Linux/iOS/Android全対応
- ダークモード・表・コードブロック対応
デメリット
- 無料は50ノート制限(Evernoteと同等)
- ノート個別のE2E暗号化はPremiumプラン限定
- 日本語情報はJoplinより少なめ
「Evernoteの使用感を残して、サブスクから脱出したい」というニーズにそのまま合致。$39.99を1回払えば長く使えるのは長期的に大きなコスト差になります。
👤 こんな人におすすめ
- サブスクを減らしたい人
- EvernoteのUIに慣れている人
- 2〜3年以上使い続けるつもりの人
3. Notion|オールインワンの総合型
Notion Labsが提供するノート+データベース+Wiki統合ツール。個人利用ならブロック無制限で無料、Evernoteのような単純メモから、タスク管理・社内Wikiまで幅広くカバーできます。Markdown経由でEvernoteデータを取り込めます。
メリット
- 個人利用はブロック無制限で無料
- データベース・カンバン・タイムラインに対応
- テンプレート豊富でセットアップ不要
- 共同編集がスムーズ
- Markdownインポート対応
デメリット
- Web前提でオフライン編集は不安定
- E2E暗号化非対応
- 有料プラン(Plus 月1,650円〜)は徐々に値上げ傾向
Evernoteからの直接インポートはなく、Markdown経由になります。ただし機能は大幅にパワーアップするため、単なる乗り換え以上の価値があります。Notion自体の乗り換えも検討するなら姉妹記事 Notionの代わりになる無料ノート・Wiki 7選 も参考に。
👤 こんな人におすすめ
- ノート以外にDB・タスク管理もしたい人
- チームで共同編集する人
- テンプレートで時短したい人
4. Obsidian|ローカルMarkdownで一生使える
Obsidian社が開発するローカルMarkdownノート。個人利用は完全無料で、ノートは手元のMarkdownファイルとして保存されます。プラグインが豊富でカスタマイズ性が高く、長期運用に向きます。
メリット
- 個人利用は完全無料
- ローカルMarkdownで10年後も読める
- プラグイン1,500種類以上でカスタム自在
- グラフビューでノート間リンクを可視化
デメリット
- Evernoteからの直接インポートはない(手動Markdown化)
- 複数デバイス同期はSync $4/月が有料
- 画像・添付の管理はEvernoteより手間
「Evernoteのデータを一度エクスポートして、Markdownに整える」手間が必要ですが、一度移行すれば自分のファイルとして一生手元に残せる安心感があります。
👤 こんな人におすすめ
- ローカル保存にこだわる人
- 長期(10年以上)使う前提の人
- プラグインで自分流に作り込みたい人
5. OneNote|Microsoft標準の無料ノート
Microsoftが提供するデジタルノート。Microsoftアカウントがあれば無料で使え、Windows/Mac/Web/iOS/Android全対応。手書き・タブレット対応は他のEvernote代替より強く、Office連携もスムーズです。
メリット
- Microsoftアカウントだけで無料
- 手書き・Apple Pencil対応が強力
- Word/Excelとの連携がスムーズ
- ノートブック→セクション→ページ構造
デメリット
- Evernoteからの直接インポートは非対応
- OneDrive容量(無料5GB)に依存
- Markdown非対応
Evernoteからの直接インポートがない点がネックですが、Office圏で作業する人には手書きの強さと無料運用が魅力です。
👤 こんな人におすすめ
- Windows・Office中心で作業する人
- タブレットで手書きノートを取る人
- 学生・研究者
6. Google Keep|付箋型の軽量メモ
Googleが提供する軽量メモアプリ。Googleアカウントがあれば完全無料で、付箋感覚でメモを貼り付けていく操作感です。ラベル・色分け・チェックリスト・OCR検索に対応しており、Evernoteの「軽いメモ用途」ならこれで十分。
メリット
- 完全無料・Googleアカウントのみ
- 付箋型UIで直感的
- OCR・音声メモ・画像メモ対応
- Gmail・Googleドキュメントと連携
- 無料15GBの共有枠を使える
デメリット
- 長文編集・フォルダ整理には向かない
- Evernoteからの直接インポート非対応
- タグ構造が浅め
「Evernoteのような本格ノートではなく、軽いメモに絞りたい」人向け。長文ドキュメントや資料整理用途なら他を選ぶべきです。
👤 こんな人におすすめ
- 買い物リスト・アイデアメモが主な人
- Gmailを日常的に使う人
- スマホで即メモしたい人
7. Apple Notes|Apple標準の無料ノート
Appleが提供するデジタルノート。Apple IDがあれば完全無料で、Mac・iPad・iPhoneに標準搭載されています。手書き・スキャン・フォルダ管理に対応し、iCloud同期でシームレスに使えます。
メリット
- Apple製品に最初から入っている
- Apple Pencilでの手書きが滑らか
- 書類スキャン(カメラ→PDF)対応
- iCloud+でAdvanced Data Protection利用可
- ロック付きノート機能
デメリット
- Windowsネイティブアプリはない(iCloud Webのみ)
- Evernoteインポートは非対応
- タグは最近追加されたが階層は浅め
Apple製品で完結している人ならベスト。特にiPhone・iPadでの手書きや書類スキャンの使い勝手は他より一歩抜けています。
👤 こんな人におすすめ
- Mac・iPhone・iPadで統一している人
- Apple Pencilで手書きを多用する人
- 追加アプリを増やしたくない人
用途別おすすめまとめ
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 完全無料でEvernote同等 | Joplin | OSS・E2E・Evernoteインポート◎ |
| 買い切りで長く使う | UpNote | Lifetime $39.99、Evernote UI近い |
| ノート以外の用途も統合 | Notion | DB・Wiki・タスク管理まで |
| ローカル保存で長期運用 | Obsidian | Markdownファイル、個人無料 |
| Microsoft Office圏 | OneNote | 無料・手書き強い |
| 軽量メモ中心 | Google Keep | 付箋型・Googleと統合 |
| Apple製品で統一 | Apple Notes | 標準搭載・Apple Pencil◎ |
Evernoteからの移行で気をつけること
1. まずは.enex形式でエクスポート
Evernoteのデスクトップ版からノートブックを右クリック→「エクスポート」→.enex形式で書き出すのが基本です。Webブラウザ版ではできないため、移行前に必ずデスクトップ版をインストールしてください。
2. Joplin・UpNoteなら直接インポートできる
JoplinとUpNoteは.enexファイルを直接インポートできる公式機能を持っています。タグ・添付・作成日時も引き継げるため、手間が最も少ないのはこの2つです。
3. Notion・Obsidianは一手間かかる
Notion・Obsidianは.enexの直接インポートに非対応のため、Markdown形式に一度変換する必要があります。ツール(evernote2md等)や手動で整える手間を見込んでください。
4. 画像・添付ファイルのサイズを事前に確認
Evernoteに溜まった画像・PDFが多い場合、無料枠のストレージに収まるかを事前に計算してください。OneDrive 5GB/iCloud 5GB/Google Drive 15GBが無料上限です。超える場合は、古いノートを厳選するか有料枠を検討します。
よくある質問
Q1. Evernoteの50ノート制限は本当に厳しいですか?
Webクリップを日常的に使っていた人なら1ヶ月で到達するレベルです。軽いメモ用途でも数ヶ月で制限に当たります。制限で止まっている時点で他サービスへの移行を進めるのが現実的です。
Q2. EvernoteからJoplinへの移行は難しいですか?
Evernoteのエクスポート(.enex)→Joplinのインポートメニューから読み込むだけで完了します。タグ・添付・作成日時が保持されるため、Evernoteの使い方をほぼそのまま引き継げます。
Q3. UpNoteとJoplin、どちらがおすすめですか?
完全無料・OSS派ならJoplin、UIの洗練度やサブスクなしの買い切りを重視するならUpNoteです。Joplinは自由度が高く、UpNoteは一発で使いやすく仕上がっているタイプ。両方インストールして1週間試すのが一番確実です。
Q4. Evernote Personalプランを継続する意味はありますか?
OCR検索・Web Clipper・タスク機能を仕事で重用している場合は継続価値があります。Joplin・Notionでも代替は可能ですが、Evernoteほど完成度が高い総合ツールはまだ多くありません。
Q5. ノート数が数千ある場合、移行には何時間かかりますか?
Joplin・UpNoteの.enexインポートなら1,000ノートあたり5〜15分程度が目安です。数千ノートでも数時間で完了します。ただし画像・添付が多い場合は倍以上見ておくと安全です。
Q6. 複数サービスを併用してもいいですか?
もちろんです。Joplin(長期保管)+Google Keep(即時メモ)+Notion(プロジェクト管理)のような使い分けが現実的で、各無料枠だけで困らない運用が組めます。
まとめ:まずはJoplinかUpNoteを試そう
Evernoteの50ノート制限に引っかかったら、最初に試すべきはJoplinかUpNoteです。どちらもEvernoteインポーターを備えているため、現在のEvernoteデータをほぼそのまま引き継げるのが最大の強みです。
「オールインワン型に広げたい」ならNotion、「ローカル派」ならObsidian、「Microsoft圏」ならOneNote、「軽量メモ」ならGoogle Keepを——この順番で検討すれば失敗は少ないです。
年間1万円前後のEvernote Personalを解約できれば、その予算で別の有益なサブスクに振り向けられます。Evernoteの「定番だから」という慣性で払い続けるより、一度乗り換え先を試してから判断するのが健全です。
まずは1本、気になったツールを起動してみてください。