Windows 11のパソコンにDVDを入れても、そのままでは映画は再生されません。マイクロソフトの公式サポートは、Windows 11のWindows Media Player(従来版)について「DVD の再生機能は含まれていません」と説明しています。ソースネクストの製品ページにも「Windowsの標準機能ではDVDビデオを再生できません」とあります。
つまり、パソコンでDVDを見るには再生ソフトを1本入れる必要があります。選ぶときに差がつくのは、どんなディスクを見たいかです。レンタルや市販のDVD、テレビ番組を録画してダビングしたDVD、Blu-ray(ブルーレイ)では、対応しているソフトが違います。
この記事では、無料のVLC media playerと、有料のEnjoy DVD・Enjoy Blu-ray・PowerDVDの4本を、各公式サイトの情報(2026年9月19日時点)をもとに、機能性・使いやすさ・コスパ・拡張性・安定性の5軸で比べました。
先に結論
- レンタル・市販のDVDを無料ソフトで見る方法は、当サイトでは勧めていません。無料の再生ソフトには、コピーガードを外して再生する仕組みのものがあるからです(理由は下のVLCの項目で説明します)
- レンタル・市販のDVDと地デジ録画のDVDを見るなら、Enjoy DVD(3,278円・買い切り)で足りる
- Blu-rayも見るなら、Enjoy Blu-ray(5,478円)。この記事でBlu-rayに対応する2本のうち安いほう
- ディスクもパソコン内の動画ファイルも1本で見たいなら、PowerDVD
- 自分で作ったDVDやパソコン内の動画ファイルを見るだけなら、無料のVLC media playerで足りる
Windows 11でDVDを見るのに必要なもの
パソコンでDVDを見るには、次の2つがそろっている必要があります。
- DVDドライブ:ディスクを読み取る装置です。最近のノートパソコンには付いていないことが多いので、その場合はUSBで接続する外付けドライブを用意します。Blu-rayを見るなら、Blu-ray対応のドライブが必要です
- 再生ソフト:Windows 11には、DVDビデオを再生するソフトが標準では入っていません
見たいディスクの種類(DVD・ブルーレイ・地デジ録画)を先に確認する
ディスクの種類によって、対応するソフトが変わります。
- DVDビデオ:レンタルや市販の映画、自分で作ったDVD
- 地デジ録画のDVD(CPRM):テレビ番組をレコーダーで録画し、DVDにダビングしたもの。デジタル放送の録画にはCPRMという著作権保護がかかっていて、対応したソフトでないと再生できません
- Blu-ray:レンタルや市販のBlu-ray。Blu-rayドライブと、Blu-rayに対応したソフトが必要です
DVD再生ソフト4本の早見表
| ソフト | 価格 | DVDビデオ | 地デジ録画DVD | Blu-ray | 向く用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| PowerDVD | 5,980円 | ○ | ○ | ○ | ディスク+動画 |
| Enjoy Blu-ray | 5,478円 | ○ | ○ | ○ | BDまで安く |
| VLC media player | 0円 | △ | × | × | 自作DVD・動画 |
| Enjoy DVD | 3,278円 | ○ | ○ | × | DVD+録画 |
※ 価格は税込み・買い切り(2026年9月19日時点)です。Enjoyの2本はソースネクストのダウンロード版、PowerDVDはソースネクストで販売している「PowerDVD 23 PRO」の価格です。
※ VLCの「DVDビデオ△」は、自分で作ったDVDなど著作権保護のないディスクに限って勧めるという意味です。
総合評価:見られるディスクと、価格・対応範囲で比べる
5軸は次のように読み替え、4本すべてに同じ基準で当てはめました。
- 機能性(見られるディスク):DVDビデオ(市販・レンタルを含む)・地デジ録画DVD・Blu-rayの3種類に公式に対応していれば◎、2種類なら○、1種類以下なら△
- 使いやすさ:日本語の画面と日本語の問い合わせ窓口があれば◎、日本語の画面だけなら○
- コスパ:同じ種類のディスクまで見られるソフトの中で最も安ければ◎、それより高ければ○
- 拡張性:動画ファイルも再生でき、Windows以外でも使えれば◎、動画ファイルは再生できるがWindows専用なら○、ディスク専用なら△
- 安定性:開発元が新しい版(修正版を含む)を直近2年以内(2024年9月以降)に出していると公式情報で確認できれば◎、確認できなければ○。修正版の公開日を公式で確かめられないソフトもあるため、版の切り替わりを1回はまたぐ2年を目安にしました
総合は、◎を2点・○を1点・△を0点として合計し、8点以上を◎、6〜7点を○、5点以下を△としました。順位は合計点の高い順で、同点のときは「機能性(見られるディスク)」→「コスパ」の順に比べています。この記事の結論と同じく、まず「見たいディスクが見られるか」を優先するためです。
| ソフト | 機能性 | 使いやすさ | コスパ | 拡張性 | 安定性 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PowerDVD | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 8点 |
| Enjoy Blu-ray | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ○ | 7点 |
| VLC media player | △ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | 7点 |
| Enjoy DVD | ○ | ◎ | ◎ | △ | ○ | 6点 |
※ 上から順に1位〜4位です。総合はPowerDVDが◎(8点)、ほかの3本が○です。
順位は、見られるディスクの広さと対応範囲を合わせた総合点の順です。DVDと地デジ録画のDVDを見るだけなら、4位のEnjoy DVDで十分です。
1位 PowerDVD(総合◎・8点):DVD・地デジ録画DVD・Blu-rayの3種類に対応し、パソコン内の動画ファイルも再生できます。開発元のサイバーリンクは2025年7月に新しい版を出しています。唯一の○はコスパで、Blu-rayに対応する2本の中ではEnjoy Blu-rayより502円高くなります。
2位 Enjoy Blu-ray(総合○・7点):2位と3位は同じ7点で、最初の基準の「機能性」で差がつきました。Enjoy Blu-rayは3種類のディスクすべてに対応し、VLCは1種類です。
3位 VLC media player(総合○・7点):無料で、Windows・Mac・Linuxで使え、開発も続いています。ただし勧められるディスクは著作権保護のないDVDビデオだけです。
4位 Enjoy DVD(総合○・6点):DVDと地デジ録画DVDなら、4本の中で最も安い有料ソフトです。Blu-rayに対応していない分、機能性が○になりました。
DVD再生ソフト4本の特徴
1. PowerDVD|ディスクも動画ファイルも1本で再生できる
PowerDVDは、サイバーリンクが開発する動画再生ソフトです。DVD・Blu-ray・地デジ録画のディスクに加えて、パソコン内の動画や音楽のファイルもまとめて再生できます。DVDやBlu-rayで主字幕と副字幕を同時に表示する機能もあります。
ソースネクストでは、1つ前の版の「PowerDVD 23」を2026年1月から販売しています。PRO(5,980円)とUltra(9,280円)があり、どちらも製品ページにDVD・Blu-ray・地デジ録画DVD(CPRM)の再生が明記されています。PROは4Kまで、Ultraは8Kまでの動画ファイルに対応します。
サイバーリンク公式サイトでは、最新版の「PowerDVD 24」(2025年7月発売)を販売しています。版ごとの違いは次のとおりです(税込み)。
| 版 | Blu-ray | 価格 |
|---|---|---|
| 23 PRO(ソースネクスト) | ○ | 5,980円 |
| 24 Standard(公式) | × | 4,800円 |
| 24 Pro(公式) | ○ | 7,200円 |
| 24 Ultra(公式) | ○ | 11,800円 |
公式の24 Ultraは、2026年9月27日までのセール中は8,260円です。年額5,940円のPowerDVD 365もあります。なお、24 ProのBlu-ray対応は公式の製品比較表にもとづいています。同じ公式サイトの概要ページのQ&Aでは「Blu-ray 再生は PowerDVD 24 Ultra および PowerDVD 365 が対応」とも書かれているので、公式でProを買う場合は購入前に確認してください。
Blu-rayまで見るなら、ソースネクストの23 PRO(5,980円)が、公式の24 Pro(7,200円)より1,220円安くなります。
- 機能性◎:DVDビデオ・地デジ録画DVD・Blu-rayの3種類すべてに公式に対応(23 PRO)
- 使いやすさ◎:日本語の画面で、日本語のサポート窓口がある
- コスパ○:Blu-rayに対応する2本の中では、Enjoy Blu-rayより502円高い
- 拡張性○:パソコン内の動画ファイルも再生できるが、Windows専用でMac版はない
- 安定性◎:開発元が2025年7月に新しい版(24)を出している。ただしソースネクストで買えるのは1つ前の23
メリット
- 市販のBlu-rayも動画ファイルも1本で再生できる
- 主字幕と副字幕を同時に表示できる
- Blu-rayを見るなら、公式の24 Proより23 PROが安い
デメリット
- ソースネクストで買えるのは1つ前の版
- DVDだけならEnjoy DVDより高い
こんな人におすすめ
- ディスクとパソコン内の動画を1本で再生したい
- Blu-rayもよく見る
- 字幕を2つ同時に表示して語学に使いたい
2. Enjoy Blu-ray|DVD・録画DVD・Blu-rayを安く1本で
Enjoy DVD/Enjoy Blu-rayは、ソースネクストが販売するDVD・Blu-ray再生ソフトです。公式は「簡単に使えることに徹した」再生ソフトと説明しています。Enjoy Blu-rayはEnjoy DVDの上位版で、公式の機能比較表では、DVDとBlu-rayの両方が再生できます。
DVDビデオに加えて、ビデオカメラで撮ったAVCHDのディスク、レコーダーで録画したDVD(DVD-VR)、デジタル放送を録画したCPRMのディスクに対応しています。早送り(高速再生)中も音声を聞き取れる機能、ワンタッチでの巻き戻し・スキップ、前回の続きから再生する機能もあります。
価格は、ソースネクストのダウンロード版で5,478円(税込み・買い切り)です。対応OSはWindows 11/10(64ビット版)です。
動作環境には、次の条件も書かれています。
- 2010年以降に発売されたパソコン(Intel Core iシリーズ相当以上)
- インターネット接続
- HDCPに対応したデジタル接続のディスプレイ
- 地デジ録画のディスク(CPRM)の再生には、パソコンの管理者権限
- Blu-rayの著作権保護技術(AACS)の定期的な更新(そのたびにインターネット接続が要る)
5軸の評価は次のとおりです。
- 機能性◎:DVDビデオ・地デジ録画DVD・Blu-rayの3種類すべてに公式に対応
- 使いやすさ◎:日本語の画面で、販売元のソースネクストに日本語で問い合わせできる
- コスパ◎:Blu-rayに対応する2本のうち安いほう(5,478円)
- 拡張性△:公式の案内はディスクの再生のみで、パソコン内の動画ファイルの再生は記載がない
- 安定性○:Windows 11対応は明記されているが、2016年の発売以降、新しい版は確認できなかった
ソースネクストの同じ製品ページで、Enjoy DVDとEnjoy Blu-rayのどちらかを選んで購入します。Blu-rayを見るなら「Enjoy Blu-ray」を選んでください。
Enjoy Blu-ray(ソースネクスト)を見るメリット
- ビデオカメラや録画のディスクまで幅広く再生できる
- 前回の続きから再生できる
- 早送り中も音声を聞き取れる
デメリット
- パソコン内の動画ファイルの再生には向かない
- HDCP対応のディスプレイとネット接続が要る
こんな人におすすめ
- DVDもBlu-rayも、1本のソフトで見たい
- 再生できればよく、余計な機能は要らない
- できるだけ安くBlu-rayを見たい
3. VLC media player|無料で、自作DVDや動画ファイルを見るなら
VLC media playerは、フランスの非営利団体VideoLANが開発する無料のメディアプレイヤーです。公式サイトはDVD・音楽CD・VCDを再生できるプレイヤーと説明しており、「スパイウェア、広告、ユーザー監視」はないとしています。最新版は2026年9月22日公開の3.0.24で、130件を超えるセキュリティ上の問題を直した更新です。古い版を使っている場合は更新しておくと安心です。Windows XP SP3から最新のWindows 11まで動作します。再生だけでなく、動画をMP4などに変換する機能もあります(MP4変換フリーソフトの比較)。
パソコン内の動画ファイルも、ほとんどの形式をそのまま再生できます。Windowsのほか、Mac・Linux・スマホ向けにもあります。
市販・レンタルのDVDには勧めていません。 市販・レンタルのDVDの多くには、CSSというコピーガードがかかっています。VLCは、VideoLANが開発するlibdvdcssという部品で、このコピーガードを解いて再生する仕組みです。日本の著作権法では、2018年12月に施行された改正で、視聴などを制限する技術(技術的利用制限手段)を回避する行為は、研究開発などの例外を除いて著作権の侵害とみなされるようになりました(著作権法113条6項)。VLCでの視聴がこれに当たるかどうか、はっきりした判断は示されていないため、当サイトでは勧めません。
地デジ録画のDVD(CPRM)も同じ理由で勧めません。VLC本体の最新版3.0.24も、更新内容の説明でCPRMへの対応をうたっていません。VideoLANは2026年7月に、部品のlibdvdcssでCPRMの暗号解除に対応したと発表していますが、これも著作権保護を回避する仕組みです。また、VLCの公式の機能一覧には、Blu-rayディスクの再生は載っていません。
VLCが向いているのは、自分で作ったDVDや、著作権保護のかかっていないDVDビデオ、パソコン内の動画ファイルを見る用途です。
- 機能性△:公式に対応するのはDVDビデオの1種類(本体はCPRM・Blu-rayディスクに公式対応なし)。そのうち勧められるのは著作権保護のないものだけ
- 使いやすさ○:日本語の画面で使えるが、日本語の問い合わせ窓口はない
- コスパ◎:無料
- 拡張性◎:動画ファイルも再生でき、Windows・Mac・Linuxなどで使える
- 安定性◎:2026年9月に最新版3.0.24が公開されている
メリット
- 完全無料で、広告もない
- ほとんどの動画ファイルをそのまま再生できる
- Windows・Mac・Linuxで同じように使える
デメリット
- 市販・レンタルのDVDや地デジ録画DVDには勧められない
- Blu-rayディスクの再生は公式の機能一覧にない
こんな人におすすめ
- 自作のDVDや動画ファイルを無料で見たい
- ビデオカメラで撮った映像をパソコンで見たい
- WindowsとMacで同じプレイヤーを使いたい
4. Enjoy DVD|DVDと地デジ録画DVDなら最も安い
Enjoy DVDは、2位のEnjoy Blu-rayからBlu-rayの再生を除いた版です。DVDビデオ、ビデオカメラのAVCHD、レコーダーで録画したDVD(DVD-VR)、地デジを録画したCPRMのディスクに対応しています。
価格は、ソースネクストのダウンロード版で3,278円(税込み・買い切り)です。DVDと地デジ録画DVDの両方に対応するソフトの中では、公式のPowerDVD 24 Standard(4,800円)より1,522円安く、4本の中で最も安い有料ソフトです。
ワンタッチの巻き戻し・スキップや、前回の続きからの再生は、Enjoy Blu-rayと同じです。早送り中も音声を聞き取れる機能は、Enjoy DVDでは1.5倍速で再生したときのみです。動作環境の条件(HDCP対応ディスプレイ、インターネット接続など)もEnjoy Blu-rayと同じです。
- 機能性○:DVDビデオと地デジ録画DVDの2種類に対応(Blu-rayは非対応)
- 使いやすさ◎:日本語の画面で、販売元のソースネクストに日本語で問い合わせできる
- コスパ◎:DVDと地デジ録画DVDまで見られるソフトの中で最も安い3,278円
- 拡張性△:公式の案内はディスクの再生のみ
- 安定性○:Windows 11対応は明記されているが、2016年の発売以降、新しい版は確認できなかった
メリット
- レンタルDVDも地デジ録画DVDも3,278円で見られる
- 操作がシンプルで迷いにくい
デメリット
- Blu-rayは見られない
- パソコン内の動画ファイルの再生には向かない
こんな人におすすめ
- 見たいのはDVDだけで、Blu-rayは持っていない
- 録画した番組のDVDをパソコンで見たい
- できるだけ安く済ませたい
目的別:DVD再生ソフトはどれを選ぶか
| 見たいもの | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| レンタル・市販・録画のDVD | Enjoy DVD | 3,278円で最も安い |
| Blu-rayも | Enjoy Blu-ray | Blu-ray対応で安いほう |
| ディスクと動画ファイル | PowerDVD | 1本でまとめて再生 |
| 自作のDVD・動画ファイル | VLC media player | 無料で広告なし |
| 市販DVDを無料で | 勧めない | コピーガードの回避になる |
よくある質問
Q. Windows 11のメディアプレーヤーでDVDは見られますか?
見られません。冒頭のとおり、Windows 11のWindows Media Player(従来版)にはDVDの再生機能が含まれていないため、別に再生ソフトを入れてください。
Q. PowerDVDに無料版はありますか?
サイバーリンク公式サイトで「PowerDVD Essential」という無料版を配布しています。最初の7日間は市販Blu-rayの再生などの有料機能を試せて、その後も無料版として使い続けられます。ただ、7日間が過ぎたあとにDVDをどこまで再生できるかは、公式サイトではっきり確認できなかったため、この記事の比較には入れていません。購入前の動作確認には使えます。
Q. ノートパソコンにDVDドライブがない場合はどうすればいいですか?
USBで接続する外付けのDVDドライブを使えば、再生ソフトと組み合わせてDVDを見られます。Blu-rayを見るなら、Blu-rayに対応したドライブを選んでください。
Q. Macで使えるソフトはありますか?
この記事の4本のうち、Macで使えるのはVLC media playerだけです。Enjoy DVD/Enjoy Blu-rayとPowerDVDはWindows専用です(Enjoyシリーズは、Mac上に作ったWindows環境での動作も保証の対象外です)。
まとめ:見たいディスクで選ぶ
Windows 11では、DVDを見るのに再生ソフトが1本必要です。レンタル・市販・録画のDVDなら3,278円の Enjoy DVD、Blu-rayも見るなら Enjoy Blu-ray、動画ファイルもまとめて再生したいなら PowerDVD を選んでください。自作のDVDや動画ファイルだけなら、無料の VLC media player で足ります。
※ 本記事の価格・機能は、2026年9月19日時点の各公式サイト(ソースネクスト・サイバーリンク・VideoLAN・マイクロソフト)の情報に基づきます。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。



