ブログのヘッダー、商品ページの誘導ボタン、広告の入稿用バナー。文字を少し載せた画像を1枚作りたいだけなのに、画像編集ソフトを開くと「幅と高さは何pxにすればいいのか」「背景に使える素材が手元にない」でいきなり止まります。

バナー作成ツールは、この止まりやすいところを先回りして用意してくれるツールです。サイズを数値で決められて、背景や飾りの素材が最初から入っていて、できあがった画像をそのまま書き出せる。無料で使えるものが多い一方で、「無料のまま商用のバナーを完成させられるか」はツールによってはっきり差があります。背景を透過したPNGが有料だったり、同じデザインを別サイズに展開する機能が有料だったりするためです。

この記事では、バナーを作る目的で使える4本を、2026年10月3日時点の各公式サイト・公式ヘルプの記載で比べました。

先に結論

  • 迷ったらCanva。無料でテンプレート160万点以上、カスタムサイズも動くGIFも無料の範囲で作れます
  • MiriCanvasは無料プランの中身が厚く、Canvaでは有料の背景を透過したPNGが無料で書き出せます
  • 会員登録すらしたくない、今すぐ1枚だけ作りたいならバナー工房。登録不要・完全無料・商用の制限なし
  • バナープラスV2は年9,900円のWindowsソフト。広告の定番サイズを内蔵し、日本語の素材4,400点から組み立てられます

バナー作りで止まるのは「サイズ」「素材」「動き」の3つ

バナーが1枚できるまでに必要なものは、だいたい次の3つに整理できます。

① サイズを決められること。 Web広告には昔から使われている定番の寸法があります。レクタングル(大)336×280px、レクタングル300×250px、ワイドスカイスクレイパー160×600px、スカイスクレイパー120×600pxといった組み合わせで、バナープラスV2はこれらを最初からメニューに持っています。ブログのヘッダーやSNS用の画像は自分で寸法を決めるので、数値を入れて新規作成できるかどうかが効いてきます。

② 素材があること。 背景、吹き出し、飾り枠、アイコン。これを毎回よそから探してくると、素材サイトごとの利用条件を確認する手間が増えます。ツールに同梱されていれば、そのツールの規約だけ読めば済みます。

③ 動かせること。 同じ場所に置くバナーでも、少し動くだけで目に留まりやすくなります。動くバナーはアニメーションGIFで作るのが今も一般的で、GIFとして書き出せるかどうかがツールによって分かれます。

この3つに、「無料でどこまでできるか」「作ったデータが残るか」を足した5つの軸で、4本を採点しました。

バナー作成ツール4本の早見表

ツール料金会員登録日本語動くバナー
Canva無料〜必要対応GIFで書き出せる
MiriCanvas無料〜必要対応GIFで書き出せる
バナー工房完全無料不要対応GIFを作れる
バナープラスV2年9,900円購入が必要対応記載が見当たらない

※ 2026年10月3日時点。上から総合評価の順です。

※ Canvaの有料プラン(Canvaプロ)は公式の料金ページで年11,800円・1人あたり。MiriCanvasのProは月払い980円、年払いなら月あたり790円(いずれも税込)。

※ バナープラスV2の9,900円は税込の1年ライセンスで、注文完了日から14日間の無料トライアルがあります。

4本の採点結果

ツール 機能性 使いやすさ コスパ 拡張性 安定性 合計 総合
1. Canva ◎ ○ ◎ ◎ ◎ 9 ◎
2. MiriCanvas ◎ ○ ◎ ◎ ◎ 9 ◎
3. バナー工房 ◎ ◎ ◎ × △ 5 ○
4. バナープラスV2 ○ △ △ × ◎ 2 △

順位は、5軸を◎2点・○1点・△0点・×マイナス1点で合計し、点数の高い順に並べました。合計が8点以上なら総合◎、5〜7点なら総合○、4点以下なら総合△です。同点のときは、無料プランのクラウド保存容量が大きいほうを上にします。

1位 Canva:2位のMiriCanvasとは5軸の値が完全に同じ(◎○◎◎◎)で、合計も9点で並びました。順位を分けたのは同点処理の基準である無料プランの保存容量で、Canvaが5GB、MiriCanvasが1GBです。あわせて、MiriCanvasの無料プランにはMP4・GIFの書き出しが1日7回まで、PPTが1日3回までという上限が公式の比較表に明記されています。毎日いくつもバナーを書き出す使い方では、この2つが効いてきます。

2位 MiriCanvas:3位のバナー工房とは機能性・コスパが同じ◎で並び、使いやすさは登録が要るぶん1段下です。差がついたのは残りの2軸でした。MiriCanvasはバナー以外にプレゼンや名刺も作れてPDF・PPTX・MP4で書き出せ、作ったデータはクラウドに残ります。バナー工房は画像の加工に用途が絞られ、アップロードした画像が約90分で自動削除されます。

3位 バナー工房:4位のバナープラスV2に対して、機能性・使いやすさ・コスパの3軸で上回りました。とくにコスパは、バナー工房が完全無料で商用の制限もないのに対し、バナープラスV2は無料で完成までたどり着く手段がなく、年9,900円の契約が前提になります。逆に安定性だけはバナープラスV2が上で、作業の途中経過をプロジェクトファイルとして手元に残せます。

4位 バナープラスV2:4本の中で唯一、無料で使い続ける方法がありません。それでも順位表に残したのは、広告の定番サイズを内蔵し、日本語のバナーに合う素材4,400点とサンプルのプロジェクトファイル246個が最初から入っている点が、他の3本と置き換えにくいためです。使いどころは下の用途別の表にまとめました。

採点の基準

  • 機能性:バナー作りで効く3点、つまり「①バナーに使える素材かテンプレートが付属する ②作りたいサイズを数値で指定して新規作成できる ③動くバナー(アニメーションGIF)を書き出せる」をいくつ満たすか。3つなら◎、2つなら○、1つなら△、0なら×
  • 使いやすさ:始めるまでの手間を「①会員登録なしで作り始められる ②画面が日本語 ③インストール不要でブラウザから使える」の3点で見て、3つとも満たせば◎、2つなら○、1つなら△
  • コスパ:無料のまま、商用に使うバナーを完成させて保存できるか。できるなら◎、無料でも作れるがバナー用途で要になる機能に有料プランが必要なら○、無料で完成まで行けず継続課金が前提なら△
  • 拡張性:バナー以外にも使えるかを「①バナー以外のデザイン(チラシ・名刺・プレゼンなど)に対応 ②画像以外の形式(PDF・PPTX・MP4など)で書き出せる ③素材が10万点以上」の3点で見て、3つなら◎、2つなら○、1つなら△、0なら×
  • 安定性:「①作ったデザインのデータが残る(クラウド保存かプロジェクトファイル) ②運営元の会社名が公式サイトで確認できる」の2点。2つなら◎、1つなら○、0なら△

有料プランの金額は採点に入れていません。Canvaは年額、MiriCanvasは月額と年額、バナープラスV2は1年ライセンスと数え方が違ううえ、バナーを作るだけなら無料の範囲で完結するツールがあるためです。金額は早見表と下の各項に並べました。

詳細比較:無料でどこまで作れるか

ツール 無料でできること 無料の上限 書き出せる形式 サイズの指定 商用利用
Canva テンプレート160万点以上、素材470万点以上 クラウド5GB、ブランドキットは1つ(3色) JPG・PNG・PDF・GIF・MP4 カスタムサイズで自由に指定 無料プランで可
MiriCanvas テンプレート5万種以上、素材35万点以上、透明PNG ストレージ1GB、MP4・GIFは1日7回、PPTは1日3回 PNG・JPG・PDF・PPTX・MP4・GIF デザインページのサイズを自由に変更 無料素材のみで作れば可
バナー工房 バナー素材、背景作成、文字入れ、GIFアニメ作成 送信できる画像は15MBまで、横幅は2,000pxまで 画像として保存 色とサイズを指定して背景を作成 制限なし(規約で明記)
バナープラスV2 (無料プランなし・14日間の無料トライアルのみ) トライアル終了後に自動で課金 JPEG・PNG・GIF 定番サイズ内蔵+自由サイズ(2,000pxまで) 自分で使う分は可、第三者への販売・配布は別契約

※ 2026年10月3日時点。各社の公式料金ページ・利用規約・ヘルプセンターの記載です。
※ Canvaの背景透過(背景を消したPNG)と、できあがったデザインを別サイズへ展開する「マジックリサイズ」は、公式の料金ページでCanvaプロの機能として案内されています。
※ MiriCanvasの「透明な背景でダウンロード(透明PNG)」は、公式の料金プラン比較表でFreeプランにもチェックが付いています。
※ バナー工房にアップロードした画像は、最終加工から約90分後に自動削除されます。必要な画像は手元に保存してから終了します。
※ Canvaの「無料コンテンツライセンス」は、公式のコンテンツライセンス契約で広告・プロモーション、ブログやWebページでの使用が許可されており、無料で発行されると書かれています。ただし「ブランドコンテンツ」「教育コンテンツ」とラベルが付いた素材は、商業目的・宣伝目的では使えないとされています。

4本の特徴

1. Canva|無料のまま、サイズも動きも一通りそろう

Canva(キャンバ)は、Canva Pty Ltdが提供するブラウザ型のデザインツールです。日本語の画面で使え、ブラウザのほかWindows・Mac・スマホのアプリも用意されています。

無料プランで使える範囲は、公式の料金ページによると1,000以上のデザインタイプ、160万点以上のテンプレート、470万点以上の写真・動画・イラスト・音源、ブランドキット1つ(3色まで)、クラウドストレージ5GBです。AIの利用枠は標準モデルまたは高品質モデルを最大20回と書かれています。

バナーに直結するところを見ると、サイズは公式のバナー作成ページに「[カスタムサイズ]でサイズを自由に調整可能です」と明記されており、336×280のような広告の寸法を自分で入れて作り始められます。動くバナーも、公式のGIFメーカーのページに「[ダウンロード]ボタンをクリックし、ドロップダウンのボタンを押してGIF形式のオプションを選択します」と手順が書かれていて、無料のアニメーション機能で動きを付けられます。

有料のCanvaプロは、公式の料金ページの年単位の表示で1人あたり年11,800円です。プロになるとテンプレートが360万点以上、プレミアム素材が1億4,100万点以上になり、AI機能(サイズ変更、翻訳、背景透過など)が使えるようになります。裏を返すと、できあがったバナーを別サイズへ一括で展開する「マジックリサイズ」と、背景を消したPNGの書き出しは無料プランでは使えません。同じ内容を複数の広告枠に出す人は、ここで有料プランが視野に入ります。

  • 機能性◎:テンプレート・カスタムサイズ・GIF書き出しの3点とも満たす
  • 使いやすさ○:日本語でブラウザから使えるが、作り始めるには会員登録が要る
  • コスパ◎:無料プランのまま、商用に使うバナーを完成させて保存できる
  • 拡張性◎:1,000以上のデザインタイプ、PDF・MP4での書き出し、素材470万点以上
  • 安定性◎:クラウド5GBにデータが残り、利用規約に運営元としてCanva Pty Ltdの記載がある

メリット

  • テンプレートと素材の数が4本の中で最も多い
  • カスタムサイズで広告の寸法をそのまま指定できる
  • 動くバナーをGIFで書き出せる
  • ブラウザ・デスクトップアプリ・スマホアプリから同じデータを編集できる

デメリット

  • 背景透過(背景を消したPNG)はCanvaプロの機能
  • デザインを別サイズへ展開するマジックリサイズもCanvaプロの機能
  • 無料プランのブランドキットは1つ・3色までで、色を固定して量産しにくい

こんな人におすすめ

  • どれを選ぶか決めきれず、まず1本だけ触ってみたい人
  • バナーのほかにチラシ・プレゼン・SNS画像も同じツールで作りたい人
  • スマホでも続きを編集したい人

Canva 公式サイトを見る

2. MiriCanvas|背景を透過したPNGが無料で書き出せる

MiriCanvas(ミリキャンバス)は、株式会社ミリディ(MIRI D.I.H Co., Ltd.・東京都渋谷区)が運営するブラウザ型のデザインツールです。公式サイトによると世界で2,400万人以上が利用しており、日本語の画面と日本語のヘルプセンターが用意されています。

無料プランは公式の料金ページで「永久無料」と書かれており、5万種以上のテンプレート、35万点以上の写真とグラフィック、1GBの個人ストレージが使えます。注目したいのは、公式の料金プラン比較表でFreeプランにもチェックが付いている3つです。「デザインページのサイズを自由に変更」「PNG、JPG、PDFでデザインをダウンロード」、そして「透明な背景でダウンロード(透明PNG)」。背景を抜いたロゴやボタンを無料のまま書き出せるのは、同じ比較表で有料扱いになっているCanvaとの分かりやすい違いです。動くバナーも、同じ表の「MP4、GIFで動画をダウンロード」がFreeで1日7回までとなっています。

無料プランで使えないものもはっきりしています。プレミアムのテンプレート・写真・素材・フォント、写真の背景自動削除、ブランドキットはProプラン以上です。PPTのダウンロードは無料だと1日3回まで、マイドライブに作れるフォルダは2個までです。

Proプランは月払い980円、年払いなら月あたり790円(いずれも税込)で、ストレージが10GBになり、プレミアム素材と各種AIツール、写真の背景削除が使い放題になります。

商用利用については、公式ヘルプセンターのライセンスポリシーに、使用できる範囲として「広報または販売のための横断幕、バナー、チラシ、ポスター、名刺、ラベル、製品包装、紙面広告……を含む広報用印刷物のデザイン」が挙げられています。ただし無料ユーザーが有料提供元のコンテンツを使う場合は、別途ライセンス費用を支払う必要があるとも書かれているため、無料のまま使うなら無料素材だけで組み立てるのが安全です。

  • 機能性◎:テンプレート・サイズの自由変更・GIF書き出しの3点とも満たす
  • 使いやすさ○:日本語でブラウザから使えるが、作り始めるには会員登録が要る
  • コスパ◎:無料プランのまま、透明PNGまで含めてバナーを完成させて保存できる
  • 拡張性◎:プレゼン・名刺・チラシに対応、PDF・PPTX・MP4で書き出し、素材35万点以上
  • 安定性◎:マイドライブにデータが残り、公式サイトに社名と所在地の記載がある

メリット

  • 背景を透過したPNGが無料プランで書き出せる
  • デザインページのサイズ変更が無料プランでもできる
  • 書き出し形式がPPTXやMP4まで広い
  • 日本語のヘルプセンターがあり、社名・所在地も公開されている

デメリット

  • 無料プランはMP4・GIFの書き出しが1日7回、PPTが1日3回まで
  • 無料プランのストレージは1GB、フォルダは2個まで
  • プレミアム素材を無料プランで使うには別途ライセンス費用がかかる

こんな人におすすめ

  • 背景を抜いたボタン画像やロゴを無料で書き出したい人
  • 1日に数枚までのペースでバナーを作る人
  • 日本語のヘルプを読みながら進めたい人
MiriCanvas 公式サイトを見る

3. バナー工房|登録不要で、今すぐ1枚だけ作れる

バナー工房は、ブラウザだけで画像を加工できる日本語のサービスです。公式サイトに「すべて無料・登録不要・インストール不要・メールアドレス不要」と書かれており、サイトを開いた瞬間から作業を始められます。

バナー作成のページには、季節や業種で分かれた素材のカテゴリ(歳末・初売り、バレンタイン、入学・入園、オフィス関係、ペット関係など)と、色で絞り込むメニューが用意されています。背景は「色とサイズを指定して」放射状・ストライプ・ドット柄・グラデーション・グリッド・黒板から作れます。マイクロバー(横88px・縦31px)やロゴアイコン(横60px・縦17px)といった極小サイズから探すこともできます。加えて、GIFアニメ作成・GIF再編集・GIFアニメのサイズ縮小という3つのツールが別に用意されており、動くバナーもここで完結します。

商用利用の条件は、利用規約の第3条に「商用目的、非商用目的、有償、無償問わず、自由に利用できる」とあり、「ホームページ、バナー、印刷物、チラシ、広告、看板、ディスプレイ……利用用途での制限ありません」と続きます。バナー作成のページにも「クレジット表記不要・リンク不要・報告不要」と明記されています。禁止されているのは、素材を素材そのものとして再配布・販売する行為と、商標登録・意匠登録する行為です。

弱点は保存と運営の情報です。アップロードした画像は最終加工から約90分後に自動削除されるため、作業の途中経過はサービス側に残りません。必要な画像は保存してから終了する必要があります。また、公式サイトには運営会社の名称が見当たりません(利用規約の管轄裁判所として神戸地方裁判所が記載されています)。無料でサービスを維持するために全画面広告を表示する場合がある、という案内もトップページに出ています。

  • 機能性◎:バナー素材・サイズ指定つきの背景作成・GIFアニメ作成の3点とも満たす
  • 使いやすさ◎:会員登録不要、日本語、ブラウザだけで完結する
  • コスパ◎:完全無料で、商用利用にも用途の制限がない
  • 拡張性×:用途が画像の加工に絞られ、PDFやMP4では書き出せず、素材点数の公表も見当たらない
  • 安定性△:画像は約90分で自動削除され、運営会社の名称が公式サイトに見当たらない

メリット

  • 会員登録もインストールも要らず、開いてすぐ作れる
  • 利用規約で商用利用の制限がないと明記されている
  • クレジット表記・リンク・報告のいずれも不要
  • 極小サイズのバナー素材まで用意されている

デメリット

  • 画像は最終加工から約90分後に自動削除され、作業途中を残せない
  • 送信できる画像は15MBまで、横幅は2,000pxまで
  • 全画面広告が表示される場合がある
  • 運営会社の名称が公式サイトに見当たらない

こんな人におすすめ

  • 会員登録をせずに今すぐ1枚だけ作りたい人
  • 手元の写真に文字を入れるだけで足りる人
  • 商用利用の条件をできるだけ単純にしたい人

バナー工房 公式サイトを見る

4. バナープラスV2|広告の定番サイズを内蔵したWindowsソフト

バナープラスV2は、株式会社ウェブライダーが販売するWindows用のバナー作成ソフトです。ブラウザ型の3本とは違い、PCにインストールして使います。

最初からWeb広告の定番サイズを持っているのが特徴で、公式サイトにはレクタングル(大)336×280、レクタングル300×250、ワイドスカイスクレイパー160×600、スカイスクレイパー120×600、スマートフォンバナー縦画面320×48・320×50・480×32が挙げられています。自由なサイズも指定でき、上限は幅・高さとも2,000pxです。収録素材は4,400点、デザイナーが作ったサンプルのプロジェクトファイルが246個付属し、テキストや写真を入れ替えるところから始められます。V2では髪型や服装を選んでキャラクターを作る機能、約100ステップ戻れる取り消し機能、角丸加工、影の調整、枠線の太さの指定、文字の透明度が加わりました。吹き出しをワンタッチで入れられる点と、HTMLカラーコードを直接入力してサイトの配色に合わせられる点も、バナー向けの作りです。

料金は税込9,900円の1年ライセンスです。注文完了日から14日間の無料トライアルがあり、クレジットカード(Stripe)決済の場合はトライアル終了後に決済され、以降キャンセルしない限り1年ごとに9,900円が自動で引き落とされます。銀行振込なら1年ごとに任意での更新です。1ライセンスで2台までインストールできますが、2台同時の起動はできません。ライセンス契約中は本体のバージョンアップが無料です。

注意したい点が3つあります。ひとつ目は対応環境で、Windows 8.1・10・11のみ、日本語のみで、Macでは使えません。起動にインターネット環境が必要です。ふたつ目は書き出しで、入出力はJPEG・PNG・GIFの3形式。公式サイトでアニメーションGIFを作れるという記載は見当たらないため、この記事では動くバナーに対応しているとは数えていません。Web用の画像に特化していて、印刷物には適さないとも明記されています。みっつ目は作った画像の扱いで、制作した画像ファイルの販売・譲渡・不特定多数への配布は禁止されています。クライアントのバナーを代わりに作るような使い方には、別途有料の「プロフェッショナルアカウント」契約が必要だと、公式サイトのよくある質問に書かれています。自分のサイトや広告で使う分には通常のライセンスで足ります。

なお、支払い完了後の返品・返金は理由を問わず不可で、通信販売のためクーリングオフもできません。合うかどうかは14日間のトライアル中に判断することになります。サポートは会員向けフォーラムでの対応のみで、個別のメール・電話サポートはありません。

  • 機能性○:素材と定番サイズは満たすが、アニメーションGIFの記載が公式に見当たらない
  • 使いやすさ△:日本語だが、購入とインストールを済ませないと作り始められない
  • コスパ△:無料で完成まで行ける手段がなく、年9,900円の契約が前提になる
  • 拡張性×:Web用画像に用途が絞られ、書き出しは3形式、素材は4,400点
  • 安定性◎:プロジェクトファイルを手元に残せて、販売元として株式会社ウェブライダーの記載がある

メリット

  • Web広告の定番サイズをメニューから選べる
  • 日本語のバナーに合う素材4,400点とサンプル246個が同梱
  • プロジェクトファイルで作業の途中を手元に残せる
  • 14日間の無料トライアルがあり、期間内の解約なら支払いが発生しない

デメリット

  • Windows専用でMacでは使えず、起動にインターネット環境が必要
  • 年9,900円が自動更新で、支払い後の返金は不可
  • 制作した画像の販売・譲渡・不特定多数への配布は別契約が必要
  • サポートはフォーラムのみで、個別のメール・電話対応はない

こんな人におすすめ

  • Windowsのソフトで、広告の定番サイズのバナーを量産したい人
  • 手持ちの写真をWebサービスにアップロードせずに作業したい人
  • 素材探しの時間を減らし、同梱素材だけで組み立てたい人
バナープラス 公式サイトを見る

今回順位に入れなかったツール

バナーを作れるツールは他にもありますが、次の2本は性格が違うため順位からは外しました。どちらも無料で使えるので、目的が合えば候補になります。

  • Figma:画面デザイン向けのツールで、pxを細かく詰める作業や、複数のサイズを並べて管理する作業に向いています。一方でバナー用のテンプレートや日本語の素材は用意されておらず、「素材を選んで文字を載せるだけ」という作り方はできません
  • Photopea:ブラウザで動く画像編集ツールで、PSD形式をそのまま開けます。広告の入稿データをPSDで受け取ったときや、支給されたバナーの文字だけ差し替えたいときに便利ですが、こちらもテンプレートからは始められません

Photopeaについては Photoshop vs Photopea 使い分けガイド でも扱っています。

用途別おすすめまとめ

やりたいこと おすすめ 理由
まず1本だけ触って決めたい Canva 無料でテンプレート160万点以上、カスタムサイズもGIFも無料の範囲
背景を抜いたPNGを無料で書き出したい MiriCanvas 透明PNGでのダウンロードが無料プランでも使える
バナー以外にプレゼンや名刺も作りたい MiriCanvas PDF・PPTX・MP4まで書き出せる
会員登録をせずに今すぐ1枚作りたい バナー工房 登録・インストール・メールアドレスのいずれも不要
商用利用の条件を単純にしたい バナー工房 利用規約に用途の制限がないと明記されている
広告の定番サイズで量産したい バナープラスV2 336×280や160×600などをメニューから選べる
画像をWebにアップロードしたくない バナープラスV2 PCにインストールして使うソフト
無料のまま保存をためていきたい Canva 無料プランのクラウド保存容量が5GBと4本で最も大きい

バナーを作るときに気をつけること

  • 素材の利用条件は「ツールの規約」で確かめる:同じ「無料」でも中身は違います。バナー工房は利用規約で商用利用に制限がないと明記していますが、MiriCanvasは無料ユーザーが有料提供元の素材を使う場合に別途ライセンス費用が必要です。Canvaも、コンテンツライセンス契約で「ブランドコンテンツ」「教育コンテンツ」とラベルが付いた素材は商業目的・宣伝目的に使えないとしています。素材を選ぶ前に、そのツールの規約のどこに自分の用途が当たるかを読んでおくと安全です
  • 作った画像を「渡す」用途は別扱いになることがある:バナープラスV2は、制作した画像ファイルの販売・譲渡・不特定多数への配布を禁止しており、他社のバナーを代わりに作るには別途有料のプロフェッショナルアカウント契約が必要です。自分のサイトで使うのか、誰かに納品するのかで、必要な契約が変わります
  • 自動更新の有無を購入前に確認する:バナープラスV2はクレジットカード決済の場合、14日間のトライアル後に決済され、以降は1年ごとに自動で更新されます。支払い完了後の返金は不可なので、合うかどうかはトライアル期間中に判断します
  • 元の画像は手元に残す:バナー工房はアップロードした画像を最終加工から約90分後に自動削除します。加工前の写真を消してしまうと戻せません。作業が終わったら必要な画像を保存し、サイト側のデータを削除して終了します
  • 同じ内容を複数サイズで出すなら、先に手段を決める:Canvaでできあがったデザインを別サイズへ展開するマジックリサイズは、公式の料金ページでCanvaプロの機能として案内されています。無料のまま進めるなら、サイズごとに新規作成するか、サイズ変更が無料でできるMiriCanvasを使う形になります

よくある質問

Q. バナー作成ツールは無料のままで足りますか?

自分のサイトやSNSに載せるバナーなら、無料のままで足ります。Canva・MiriCanvas・バナー工房の3本はいずれも無料で商用に使えるバナーを完成させて保存でき、動くGIFも作れます。有料プランを検討するのは、背景を抜いたPNGを頻繁に使う場合(Canva)、プレミアム素材を使いたい場合、書き出しの回数制限に当たるようになった場合(MiriCanvas)です。

Q. 広告バナーのサイズは何pxにすればいいですか?

掲載先によって決まります。広告枠でよく使われてきた寸法としては、レクタングル(大)336×280、レクタングル300×250、ワイドスカイスクレイパー160×600、スカイスクレイパー120×600があり、バナープラスV2はこれらを最初からメニューに持っています。ブログのヘッダーやSNS用の画像は自分で決めるので、CanvaのカスタムサイズやMiriCanvasのサイズ変更で数値を入れて作ります。実際に入稿する際は、掲載先の規定を必ず確認してください。

Q. 動くバナー(アニメーションGIF)はどれで作れますか?

この記事の4本では、Canva・MiriCanvas・バナー工房の3本です。Canvaは公式のGIFメーカーのページにダウンロード時にGIF形式を選ぶ手順が書かれており、MiriCanvasは公式の料金プラン比較表で「MP4、GIFで動画をダウンロード」が無料プランでも1日7回まで使えると示されています。バナー工房にはGIFアニメ作成の専用ツールがあります。バナープラスV2は入出力形式にGIFが挙げられていますが、アニメーションとして作れるという記載は公式サイトに見当たりません。

Q. 作ったバナーを仕事として他社に納品できますか?

ツールごとに条件が違います。バナー工房は利用規約の第3条で商用・非商用を問わず自由に利用できるとされています。MiriCanvasはライセンスポリシーでバナーなどの広報用デザインが使用できる範囲に挙げられていますが、無料ユーザーが有料提供元の素材を使う場合は別途ライセンス費用が必要です。バナープラスV2は制作した画像の販売・譲渡が禁止されており、代わりに作る仕事をするには有料のプロフェッショナルアカウント契約が必要だと公式サイトのよくある質問に書かれています。

Q. Macでも使えますか?

Canva・MiriCanvas・バナー工房はブラウザで動くので、Macでも使えます。バナープラスV2は公式サイトに「本ソフトはWindowsのみで動作します」「Macをご利用の方はお使いいただけません」と明記されており、対応OSはWindows 8.1・10・11です。

Q. 会員登録せずに使えるツールはありますか?

バナー工房です。公式サイトに「すべて無料・登録不要・インストール不要・メールアドレス不要」と書かれています。CanvaとMiriCanvasは作ったデザインをクラウドに保存する仕組みのため、会員登録が必要です。

まとめ:無料ならCanva、背景透過が要るならMiriCanvas

バナー作成ツールは、無料で選べる範囲が広がっています。迷ったらCanvaです。テンプレートと素材の数が4本で最も多く、カスタムサイズも動くGIFも無料の範囲で作れて、書き出しの回数制限の記載もありません。

背景を抜いたPNGを使いたいなら、MiriCanvasが有力です。Canvaでは有料扱いの透明PNGとサイズの自由変更が、無料プランの比較表にチェック付きで載っています。1日7回という書き出しの上限に当たらないペースであれば、無料のまま続けられます。

会員登録そのものを省きたいなら、バナー工房。開いてすぐ作れて、利用規約で商用利用の制限がないと明記されています。そして広告の定番サイズでWindowsのソフトを使って量産したいなら、バナープラスV2という並びです。

※ 料金・機能は2026年10月3日時点の各公式サイトの記載です。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。