iCloudの代わり|Apple縛り脱却の代替ストレージ6選

「iPhoneを使い続ける限り、iCloudの50GBや200GBにずっと月額を払い続けるしかないのか」「撮りためた写真でiCloudの5GBがすぐ天井に届く」——iCloudの容量と料金に頭を悩ませている人のために、iCloudの代わりになるクラウドストレージ6本を機能性・使いやすさ・コスパ・拡張性・安定性の5軸で評価しました。

iCloud+は2024年8月の値上げで、200GBが月450円・2TBが月1,500円になりました。年換算で200GBが5,400円・2TBは18,000円。Apple純正の使い勝手の良さに対する対価としては妥当な額ですが、「Macは持っていない」「iPhoneとWindows PCを併用している」「写真の置き場としてだけ使っている」といった用途では、Googleドライブの無料15GBMEGAの無料20GBpCloudの買切りプランのほうが用途に合う場面が増えています。

3行で言うと

  1. iPhoneからWindows・Androidまで広げて使うなら Googleドライブ(無料15GB、Photos統合)
  2. 無料容量を最優先するなら MEGA(無料20GB、E2E暗号化標準)
  3. サブスクを完全に終わらせたいなら pCloud Lifetime(2TB買切り約6.3万円)

iCloudはなぜ容量で悩まれる?卒業を検討する動機3つ

1. 無料5GBはiPhoneの写真で数か月で埋まる

iCloudの無料枠は5GB。iPhoneで撮影した4K動画やLive Photoを「iCloud写真」で自動アップロードしていると、数か月でいっぱいになる容量です。Googleドライブ(15GB)やMEGA(20GB)は無料枠だけで3〜4倍あり、有料化までの猶予期間がそもそも違います。iCloudの場合は5GBを超えた瞬間に「写真のバックアップが取れない」「メッセージが同期しない」「iCloud Driveに書き込めない」と複数の機能が同時に止まるため、容量逼迫の体感が他社より早めに来ます。

2. Apple完結を前提に作られていてクロスデバイス用途で弱い

iCloudはApple純正サービスとしてiPhone/iPad/Macに深く統合されていますが、Windows PCやAndroid端末との連携は限定的です。Windows用クライアントは存在するものの、Macで使える機能の一部しか提供されておらず、Androidに至っては公式アプリがありません(写真のみブラウザ経由でアクセス可)。家族や同僚がAndroidユーザーで共有が発生する場面では、GoogleドライブやMicrosoft OneDriveのほうが摩擦なく回ります。

3. 値上げ後の月額が積み重なると年間1.8万円コース

2024年8月の値上げ以降、iCloud+のプランは50GBが月150円、200GBが月450円、2TBが月1,500円。一見小さく見えますが、2TBで12か月使うと年18,000円。これに Apple Music(月1,080円・年12,960円)や Apple One(月1,200円〜)など他のAppleサブスクが加わると、合計で年5万円を超える家庭は珍しくありません。「Appleエコシステムへの月額」を見直す入り口として、まずストレージ部分から外に出す判断は十分合理的です。

比較表:iCloud代替6本まとめ

サービス名料金無料容量対応OSE2E暗号化Apple側互換おすすめ度
Googleドライブ無料〜(Google One月290円〜)15GBWin/Mac/iOS/Android/Web×◎(iOSアプリあり)★★★★★
MEGA無料〜(Pro Lite €4.99/月〜)20GBWin/Mac/Linux/iOS/Android○(iOSアプリあり)★★★★★
pCloud無料〜(Premium $4.99/月〜・Lifetime $199〜)10GBWin/Mac/Linux/iOS/Android△(Crypto有料)○(iOSアプリあり)★★★★☆
OneDrive無料〜(Microsoft 365 Personal 年21,300円)5GBWin/Mac/iOS/Android/Web×○(iOSアプリあり)★★★★☆
Proton Drive無料〜(Drive Plus $4.99/月〜)5GBWin/Mac/Linux/iOS/Android○(iOSアプリあり)★★★☆☆
Sync.com無料〜(Solo Basic $5/月〜)5GBWin/Mac/iOS/Android△(英語UIのみ)★★★☆☆

※2026年6月時点の各社公式情報に基づきます。料金・容量・機能は変更される場合があるため、最新は公式サイトでご確認ください。USD/EUR表記は為替で円換算が変動します。

5軸ランキング:機能性・使いやすさ・コスパ・拡張性・安定性

iCloud卒業を前提に、5評価軸の総合点で順位づけしました。

順位サービス名機能性使いやすさコスパ拡張性安定性
1位Googleドライブ
2位MEGA
3位pCloud
4位OneDrive
5位Proton Drive
6位Sync.com

順位の根拠

  • 1位 Googleドライブ:5軸オール◎の唯一の選択肢。無料15GBがiCloudの3倍、Gmail・Googleフォトと共通容量で日常的な写真・書類運用をまとめて引き取れる。Win/Mac/iOS/Androidすべてに公式クライアントがあり、Apple縛りを抜けたい用途にいちばん素直。コスパ◎・拡張性◎で総合1位
  • 2位 MEGA:無料20GBが6本中最大、ゼロ知識のE2E暗号化が無料プランから使えてコスパ◎。ニュージーランド拠点でApple/Google/Microsoftから独立した立ち位置。iOSアプリの動作はやや重く使いやすさは○止まり、Office・iWork系の編集連携はないため拡張性も○
  • 3位 pCloud:500GBで$199・2TBで$399のLifetime(買切り)が「Appleにずっと月額を払い続ける構造から降りたい」層に刺さる。スイス拠点で運営継続性も高く、コスパ◎が立つ唯一の買切り選択肢。E2EはCrypto有料オプションで条件付きのため機能性◎は前提あり
  • 4位 OneDrive:機能性◎・使いやすさ◎・拡張性◎だが、容量を意味のあるレベル(1TB)まで広げるにはMicrosoft 365 Personalの年21,300円が事実上の必須コース。Officeアプリも含めての価格なのでiCloud2TB(年18,000円)より割高感があり、コスパは△
  • 5位 Proton Drive:E2E標準で機密ファイル運用に強いが、無料5GBがiCloudと同じ=容量面では卒業先になりにくい。年契約で実質$3.99/月・200GBに下がるとはいえコスパは△
  • 6位 Sync.com:E2E標準+Solo Basic月$5(約780円)で2TBはコスパ◎だが、日本語UI未対応で使いやすさが△、家族共有用途では拡張性も△に下がる。「英語UIに抵抗がなく、E2Eを月$5で確保したい個人」向けの限定選択肢

※「コスパ」は無料/有料を一律で判定せず、性能比で評価しています。無料サービスでも機能制限が強ければ◎にならず、有料でも価格対価値が高ければ◎が付きます。

詳細比較:E2E暗号化・写真同期・対応OS

サービス名無料容量有料1TB相当の月額E2E暗号化自動写真同期Win対応Android対応日本語UI
Googleドライブ15GB月440円(200GB)〜月1,450円(2TB)×◎(Googleフォト)
MEGA20GB€9.99/月(2TB)○(MEGA Camera Upload)△(部分日本語)
pCloud10GB$9.99/月(2TB)・Lifetime $399△(有料Crypto)
OneDrive5GB月2,130円(M365 1TB)×◎(カメラロール)
Proton Drive5GB$9.99/月(500GB)
Sync.com5GB$5/月(2TB Solo Basic)××(英語のみ)

※「E2E暗号化」は運営側でもファイル内容を復号できないゼロ知識方式の有無を指します。OneDrive・Googleドライブは通信・保存段階の暗号化はかかっていますが、運営側の鍵で復号可能な構造です。

各サービスを詳しく見る

1. Googleドライブ|Apple完結から抜け出す素直な選択肢

Googleが提供するクラウドストレージ。無料15GBはGmail・Googleフォト・Googleドライブの3サービス合算で、写真と書類のバックアップを1つの容量にまとめられます。iPhoneでは「Googleフォト」アプリを入れれば自動アップロードでき、PC・Android・Web経由でいつでも閲覧可能。

5軸評価では、機能性◎(共有・コメント・履歴管理・OCR検索)、使いやすさ◎(iOS/Android/Win/Macすべて公式アプリ)、コスパ◎(100GB月290円・2TB月1,450円)、拡張性◎(Google Docs/Sheets/SlidesでOfficeまで置換可能)、安定性◎(Googleインフラ)のオール◎。Apple縛り脱却の素直な選択肢です。

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メリット

  • 無料15GBがiCloud(5GB)の3倍
  • iOS/Android/Win/Mac全てに公式アプリ
  • Googleフォトで写真の自動バックアップ
  • Google Docs/Sheets/Slidesが無料で使える
  • 家族共有・社内共有のリンク発行が直感的

デメリット

  • E2E暗号化なし(運営側でも復号可能)
  • Gmail・写真・書類が同一容量なので消費が早い
  • Googleアカウント停止リスクが容量にも波及する
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★★★★

👤 こんな人におすすめ

  • Windows PCやAndroidも併用している人
  • 写真のバックアップを最優先したい人
  • Apple純正アプリにこだわらず、Google Docsへの移行を検討できる人

2. MEGA|無料20GB+ゼロ知識E2Eが標準装備

ニュージーランド拠点のクラウドストレージ。無料プランで20GBを提供し、6本中最大の無料容量を誇ります。全ファイルがクライアント側で暗号化されるゼロ知識方式で、運営会社もユーザーのデータを復号できない設計が特徴。

5軸評価では、機能性◎(E2E標準・大容量無料・チャット機能)、使いやすさ○(UIは整っているがiOSアプリの動作はやや重め)、コスパ◎(Pro Lite €4.99/月で400GB、Pro I €9.99/月で2TB)、拡張性○(Office・iWork系の編集連携はなし)、安定性○(過去にサービス所有権の変遷あり)。「無料で広く・暗号化で安全に」というiCloud代替の本流を担います。

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メリット

  • 無料20GBは個人向けでは最大級
  • ゼロ知識E2E暗号化が無料プランから標準
  • ニュージーランド拠点で米国ビッグテックから独立
  • Pro I(2TB)が€9.99/月(約1,700円)と手頃
  • iOS/Android/Win/Mac/Linuxの公式クライアント

デメリット

  • 日本語UIは部分対応(一部英語のまま)
  • Office/iWork系の編集連携なし(別アプリで開く)
  • パスワード忘れで復号不能になる(E2Eの宿命)
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★★★☆

👤 こんな人におすすめ

  • 無料容量を最優先で稼ぎたい人
  • 写真・動画など個人ファイルの保管にE2Eを使いたい人
  • 米国系サービスから少し距離を置きたい人

3. pCloud|サブスクを終わらせるLifetime買切り

スイス拠点のクラウドストレージ。500GBで$199・2TBで$399・10TBで$1,190のLifetime(買切り)プランを提供しており、「Appleや他社にずっと月額を払い続ける構造」から降りたい層に支持されています。月額プランも提供(Premium $4.99/月・Premium Plus $9.99/月)。

5軸評価では、機能性◎(共有・履歴・ファイル要求リンク)、使いやすさ○(UIは直感的、日本語対応)、コスパ◎(2TB Lifetimeを4年使えば月額換算で約8.3ドル=iCloud 2TBの半分強)、拡張性○、安定性○(2013年から運営、スイス拠点)。E2E(pCloud Crypto)は別料金オプションである点は留意。

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メリット

  • 2TB Lifetimeが$399(約6.3万円)の買切りで一生分のサブスクが終わる
  • 500GB Lifetimeも$199(約3.1万円)と試しやすい
  • スイス拠点で運営継続性が高い
  • 日本語UIが整っている
  • iOS/Android/Win/Mac/Linux全対応

デメリット

  • E2E(Crypto)が別途月額/買切り必要
  • 初期費用が必要(無料無期限ではあるが値引き販売時の判断が要る)
  • 定価表記があっても実質はセール価格で売られることが多く、定価で買うと割高
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★★★☆

👤 こんな人におすすめ

  • サブスクから完全に降りて買切りでストレージを確保したい人
  • 5年・10年スパンで使い続ける前提の人
  • 米国ビッグテック以外のスイス系運営を選びたい人

4. OneDrive|Officeとセットで使うならApple側より割安

Microsoftのクラウドストレージ。単独では無料5GBとiCloudと同じ容量ですが、Microsoft 365 Personal(年21,300円・1TB)にセット契約すると、Office完全版(Word/Excel/PowerPoint)まで含まれます。WindowsとiOS/Macの両環境を行き来する人には素直な選択肢です。

5軸評価では、機能性◎(バージョン履歴・個人用Vault・Office連携)、使いやすさ◎(iOS/Android/Win/Mac全対応・日本語UI)、コスパ△(1TBにするにはM365契約必須、ストレージ単体としては割高)、拡張性◎(Officeアプリ・Teams・Outlookとの統合)、安定性◎(Microsoft基盤)。

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メリット

  • Microsoft 365 Personal契約で1TBが付いてくる
  • Word/Excel/PowerPointが完全版で使える
  • Windows標準搭載でPC側の連携が深い
  • iOSの「ファイル」アプリにも統合可能
  • 個人用Vaultで機密ファイルを別管理できる

デメリット

  • 1TBにするにはMicrosoft 365 Personal年21,300円が事実上必須
  • E2E暗号化なし(運営側で復号可能)
  • 無料は5GBでiCloudと同じ
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★★☆☆

👤 こんな人におすすめ

  • 仕事や学業でWord/Excelを日常的に使う人
  • Windows PCとiPhoneを併用している人
  • Office契約は維持する前提で、ストレージは1TBが必要な人

5. Proton Drive|E2E暗号化に振り切ったプライバシー特化

スイス拠点・Proton(Proton Mail/VPNと同じ会社)のクラウドストレージ。全ファイルが運営側でも復号できないゼロ知識E2E暗号化で保護されます。Free・Drive Plus・Proton Unlimited・Duo・Familyの5プラン構成で、Drive Plusは$4.99/月(年契約で$3.99/月)の200GB。

5軸評価では、機能性○(E2E標準・共有リンク暗号化、ただし機能セットはやや控えめ)、使いやすさ○(日本語UI対応・モバイルアプリ動作良好)、コスパ△(無料5GBはiCloudと同じ、有料プランも容量単価では他社より割高)、拡張性○(Proton Mail/VPN/Pass/Calendarとのバンドルあり)、安定性○(スイス拠点・Proton AGの一貫した経営)。「プライバシー一点突破」用途としては選ぶ価値があります。

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メリット

  • ゼロ知識E2E暗号化が無料プランから標準
  • スイスのプライバシー法制下で運営
  • Proton Mail/VPN/Pass/Calendarとのバンドルあり
  • 日本語UI対応
  • 共有リンクにもパスワード保護・有効期限を設定可能

デメリット

  • 無料5GBはiCloudと同じで容量メリットなし
  • 有料プランも容量単価では他社より割高
  • 機能の幅は他社より控えめ(OCRや画像認識検索なし)
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★★☆☆

👤 こんな人におすすめ

  • 機密ファイル枠だけ別立てしたい人
  • Proton Mailを既に使っていてバンドル契約したい人
  • 米国法管轄から距離を置きたいプライバシー重視層

6. Sync.com|英語UI前提のコスパ型E2E

カナダ拠点のクラウドストレージ。全プランでゼロ知識E2E暗号化を標準装備しつつ、Solo Basicが月$5(約780円・年契約)で2TBという容量単価の安さが特徴。日本語UI未対応のため、英語UIに抵抗がない人に絞られる選択肢です。

5軸評価では、機能性○(E2E標準・履歴管理・共有リンク)、使いやすさ△(日本語UI未対応・モバイルアプリの完成度はやや低い)、コスパ◎(2TBが月$5は他社のE2Eプランより1〜2ドル安い)、拡張性△(家族共有・Office連携なし)、安定性○(2011年からカナダ拠点で運営)。

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メリット

  • ゼロ知識E2E暗号化が全プランで標準
  • Solo Basic月$5で2TBは個人向けE2Eで最安級
  • カナダのPIPEDA法制下で運営
  • 削除ファイルの復元期間が長い(180日)

デメリット

  • 日本語UI未対応(英語のみ)
  • モバイルアプリの自動写真同期が他社より弱め
  • 家族共有プランがなく個人前提
  • 米ドル決済のため為替で金額が変動
🔄 iCloudからの移行しやすさ ★★☆☆☆

👤 こんな人におすすめ

  • 英語UIに抵抗がなく、E2Eを月$5で確保したい人
  • 個人で2TB以上の機密保管庫を低コストで持ちたい人
  • カナダ拠点の運営を信頼できる人

用途別おすすめまとめ

用途 おすすめ 理由
iPhoneとWindowsを併用 Googleドライブ Win/iOS両対応、無料15GBがiCloudの3倍
写真の保管が主目的 Googleドライブ or MEGA Photos自動同期+15〜20GB無料
サブスクを完全に終わらせたい pCloud Lifetime 2TB買切り$399で一生分が終わる
Office文書も含めて1TB必要 OneDrive(M365 Personal) Word/Excelまで含めて年21,300円
機密ファイル枠を別立て Proton Drive または MEGA ゼロ知識E2E標準で安心して保管
E2Eを月$5でコスパ最優先 Sync.com 2TB月$5は個人向けE2E最安級

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Apple純正環境にどこまで残すか、選ぶ前の3つの判断軸

iCloudは「容量の話」だけではなく、Appleエコシステム全体との距離感を決める入り口になります。代替ストレージを選ぶ前に、以下3つを決めておくと迷いません。

1. 写真・動画の自動バックアップを誰に任せるか

iCloudの写真同期はiPhoneとMacの間で「設定不要・遅延なし」が最大の強みです。Googleフォト(無料15GB枠内)やMEGA Camera Uploadに切り替える場合、初回フルアップロードに数日〜1週間かかる点と、新規撮影写真の自動同期設定(バックグラウンド更新の許可)を見落とすと「気づいたら同期が止まっていた」という事故が起きやすくなります。完全卒業ならiCloud写真をオフにしてから移行先のアプリで自動同期を有効化、併用ならiCloud側のオプティマイズ保存を切ってオリジナルをデバイスに残してから移行が安全です。

2. iWork・Apple純正アプリのファイルをどう扱うか

Pages・Numbers・Keynoteで作ったファイル(.pages/.numbers/.key)は、Google DocsやWord/Excelで開く際に書式が崩れる可能性があります。iCloud完全卒業を目指す場合、これらのアプリで作った既存ファイルをPDFやWord/Excel形式で書き出してから移行先に置く運用に切り替えるのが現実的です。日常的にiWorkを使い続けるなら、iCloud+50GBや200GBは継続してiWorkファイルの置き場として残すハイブリッド運用が無理がありません。

3. メール・連絡先・カレンダーを動かすかどうか

iCloud@iCloud.comメールアドレス、連絡先、カレンダーもiCloud配下のサービスです。ストレージだけ別社に移しても、これらはiCloudのまま残るため、容量カウントから外れて実質的に5GB枠が広がる効果はあります。完全卒業を目指す場合は、Gmail/Outlookへのメール転送設定、連絡先のCSV書き出しとGoogle連絡先への取り込み、カレンダーのicsエクスポートまで含めて段階的に進める必要があります。「とりあえずファイルの保存場所だけ動かす」なら、メール・連絡先・カレンダーはiCloudに残しても問題ありません。

よくある質問

Q1. iPhoneを使い続ける場合でもiCloudは完全に止められますか

完全停止はおすすめしません。iPhone標準アプリ(メモ・リマインダー・ヘルスケアなど)のクラウド同期はiCloud依存のため、止めるとデバイス間で同期されなくなります。写真とiCloud Driveだけオフにして、メモやヘルスケアはiCloudに残す部分卒業が現実的です。これで5GB無料枠内に収まる人も多く、月額をゼロにできるケースがあります。

Q2. iCloudから別ストレージへ写真を移すにはどうすればいいですか

いちばん確実なのは privacy.apple.com からデータ書き出しを申請する方法です。数日〜1週間で写真・動画のZIPダウンロードリンクがメールで届くので、それを移行先(Googleドライブ・MEGAなど)にアップロードします。iPhone単体で進める場合は、移行先のアプリ(GoogleフォトやMEGAアプリ)の自動同期を有効にすれば、iPhone内の写真ライブラリから順次バックアップされます。

Q3. ファミリー共有はどのサービスでできますか

iCloud+の200GB以上は最大5人で共有可能ですが、Googleドライブ(Google One)も100GBプランから家族最大5人で共有できます。MEGAは個人プラン中心でファミリー共有は弱め、OneDriveもMicrosoft 365 Family(年31,900円・6人)で6TBを6人で共有できる構成があります。家族でまとめて運用するなら、Google One ベーシック(100GB月290円)かMicrosoft 365 Familyが候補です。

Q4. E2E暗号化のサービスを選んだ場合、パスワードを忘れたらどうなりますか

E2Eサービス(MEGA・Proton Drive・Sync.com、iCloud+も「高度なデータ保護」有効時)では、運営側もユーザーのファイルを復号できないため、パスワードを忘れるとファイル復旧は原則不可能です。MEGAは「リカバリーキー」、iCloud+は「リカバリー連絡先」「リカバリーキー」など、各社が用意した予備手段を必ず設定・保管しておくのが前提になります。

Q5. 写真だけは無料で広く、書類は別社、というのは現実的ですか

現実的です。本記事の用途別表でも触れた通り、写真=Googleフォト or MEGA(無料20GB)、書類=OneDrive・Dropbox・iCloud Driveといった分散運用は一般的です。デメリットは「どこに何があるか」の管理コストが上がる点。ファイル検索を1か所で済ませたいなら、書類も写真も同じサービスにまとめたほうがストレスは少なく済みます。

Q6. iCloud+を解約すると5GBを超えた分のファイルはどうなりますか

すぐに削除されることはありません。アップロードと新規書き込みが止まり、既存ファイルは30日間の猶予期間を経て、減らないかぎりiCloudから削除されていく仕様です(Apple公式案内)。解約前にPC側の「iCloudクライアント」でローカルにダウンロードしておく、あるいは移行先サービスにアップロード完了してから解約する手順を踏めば、データ消失は防げます。

まとめ:iCloudの代わりは「写真」と「書類」で分けて卒業する

iCloudは「Apple純正の使い勝手」と「サブスクの積み重ね」がトレードオフになっているサービスです。全部を一気に動かそうとすると移行コストが膨らむため、まず容量を圧迫している写真をGoogleフォトかMEGAに逃がすところから始めるのが現実的です。書類や iWork ファイルは当面 iCloud Drive に残しておいても、写真を外に出すだけで無料5GB枠が大幅に空き、月額150円〜450円のiCloud+を解約できる人は珍しくありません。

サブスクから完全に降りたい人はpCloud Lifetime(2TB買切り$399)、Apple縛りを抜けてWindows/Androidまで広げたい人はGoogleドライブ、機密ファイルだけ別立てで暗号化したい人はProton DriveやMEGA——5軸評価とライフスタイルを照らし合わせて、無理のない範囲で選んでください。

カワリソフト編集部

この記事を書いた人

カワリソフト編集部

有料ソフトの代わりになる無料・格安の代替ソフトを、公式情報とスペック比較に基づいて客観的に紹介する辞典サイト「カワリソフト」の編集チーム。サブスク疲れの個人ユーザーに向けて、月額制ソフトの見直しを支援します。

  • 編集方針 公式情報ベースの客観比較/デメリットも正直に記載